暗殺教室〜もうひとつの物語〜Part5♪

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811:凪海◆L6:2016/05/26(木) 00:08 ID:ySs

>>793

「私、あんまりこの町について詳しくないからなんとも言えないんだけど、とりあえず。ここらでめっちゃ車が通る場所で、なおかつ。この音楽が聞ける場所なんだけど……」

そう言いながら海はスマホをいじって動画サイトを呼び出すと、そこからさらに検索をかけて音楽を流し始めた。僕らは聞き耳を立てた。
どこかの有名な遊園地でよく使われている音楽だった。

「じゃあ律、もう一回あの通話を再生して」
「はい」

そして再生される通話。僕らは、今度は外の音に注意した。

「あ!」

たしかに海の言うとおり、車が激しく行き交う音やあの音楽が流れている。でも、ときどきジャンルの全く違う音楽も流れたりした……。
どこかで聞いたような、このメドレーみたいな音楽……。

「ここって、もしかして椚ヶ丘駅の西口にあるデパートから流れている音楽じゃない?」

中村さんの言葉に僕らはハッとした。どうりで聞いたことがあると思った!

「じゃ、そこに狙いを絞ろう」

そして僕らは茅野を助けるために作戦をたて始めた。

☆(倉橋side)

みんなと別れてから30分くらいたったかな? 磯貝くんから連絡が入った。

「茅野の居場所がわかった」
「ホントかっ⁉」

私たちは互いにハイタッチをして喜んだ。
本当に良かったよぉ〜。
けれど、次の磯貝くんの言葉が私たちに衝撃を与えた。

「ただ、今は殺し屋に捕まってるそうだ」



「そいつから連絡があって、なんとか居場所がわかるところまではいけたんだ。相手の狙いは殺せんせー。これは疑いようもない事実だ」

え、でも……。

「殺せんせーを殺すのに生徒を人質に取るだなんて、賞金目当てじゃないのかしら」

寿美鈴ちゃんの言葉に私たちは「そうだね」とうなずきあった。

「いや、賞金目当てではあるらしいんだ。ただ、相手が茅野をさらった理由が……その。存在しない生徒を人質にとるってことで」

存在しない生徒……?
カエデちゃんはクラスの一員なのに、どうして……。
私の隣にいた桃花ちゃんが声を上げた。

「あ! 雪村あかりちゃんってことか!」

あ、たしかに!

「相手も手段を選ばねぇな」

村松くんが言った。

「俺たちは今から犯人の居場所へ乗りこむ。それから、もしも今後犯人から連絡が来たらそっちに行くようになってるから、穏便に犯人を説得してくれ」

任せて!


凪海◆L6 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2016/05/27(金) 20:39 ID:ySs [返信]


渚side

 フリーランニングを使って走っていくこと10分。茅野が連れ去られたらしき場所にたどり着いた。
 たしかに電話の音で聞いた通り、車の激しく行き交う音や音楽が流れている。

「ここで間違いないみてぇだな」
「問題はどこにいるかだよね」

 多くの建物が建っている。これらのどこかに茅野と犯人が潜んでいるのだ。僕は緊張のあまり、喉がカラカラに渇いていた。

「迷ってても仕方ない。1つ1つ、しらみつぶしに捜していくしかないよ」

 海の言葉に僕らはうなずいた。

「忘れてはいけないのは、音楽や車の行き交う音が聞こえなくなる場所。そこにいることはまずありえない。まぁ、もしかしたら場所を移動している可能性もあるだろうけど、それは低い確率と見てもいいでしょ」
「それじゃ、手分けして捜すぞ」
「オッケ!」

 僕らは超体育着を脱いで普通の私服に着替えた。私服の方が周囲に怪しまれにくいという判断からだった。でも、海は和服がいつもの服だからちょっと目立ってるけど……。

「ねぇ、海」
「何?」

 僕は海と行動を共にしていた。

「茅野がどこにいるのか、見当はついてるの?」
「ついてないよ」

 海はそう言いつつ、近くの路地裏に行ってはそこで窓を見つけると中を覗く動作を何度か繰り返した。

「……みんなにここら辺にいるんじゃないかって言ったけど、本当に正しいかどうかもわからないし」
「うん……」
「でも、私は仲間を傷つける奴がいたら絶対に許さない。私は……仲間を守るためだったら自分の身を犠牲にしてもいいと思ってるし、犯人も平気で殺すよ」
「ダ、ダメだよ! 殺したらっ!」
「……私がそういうことをしないで済むように、みんなが頑張ってくれると助かるんだけどね」

 海の場合、本当にやろうと思えばやってしまうかもしれないから、こっちとしてはひやひやものだ。

「ダメだ、ここにもいない」

 舌打ちをしながら、海は僕に「次に行こう」と言った。

「うん」

 僕はうなずいて海の後ろをついて行こうとした。

 ガタッ

「?」
「どうした?」

 海がこっちを向いた。

「いや、何か。今、音が聞こえたような……。気のせいかな?」
「……どこら辺?」
「え?」
「だから、音! どこら辺で聞こえた⁉」
「あ、あっちの方角……」

 僕は海の気に圧されて、音のした方を指さした。海は急いでそちらに向かった。でも、そこは行き止まりだ。いくらなんでも、僕の聞き間違いかも。
 海はしばらくその壁を触ったりしていた。ときどきコンコンとたたいたり。

「あ」

 何かひらめいたような声をあげて、次の瞬間!

「え⁉」

 海は思い切りその壁に蹴りをいれたのだ!

「う、海⁉ って、え⁉」

 壁が向こう側へ倒れていく、激しい音をたてて……。

「ここ、いったい……?」
「どうやら隠し通路みたいだね」

 そう、そこにあったのは隠し通路だったのだ。


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