戦いのシーンがうまく書けない。
どうしても臨場感に欠けてしまう。
それを改善、克服するスレ。
【ルール】
ルールは簡単。
上の人が下の人にお題を出していく感じで、このスレは進行します。
まず、上の人が
@時
A場所
B戦う人物・モノ(二人以上)
(C特筆すべき状況があれば記入)
この三つ(四つ)を書きます。
そして、下の人がそのお題通りのバトルシーンを描写します(お題にない部分は補正してもOK、一人称・三人称どちらでも可)。
書き終えた後は、その人が下の人に対してお題を出してあげてください。
また、意見や感想なども言ってOKです。ジャンジャン言ってあげてください。
ではスタート。
最初にお題だしま
@時:夕暮れ時
A場所:大きめの岩が点在する砂漠地帯
B戦う人物・モノ:旅をする剣士、旅人を狙うごろつき集団
↓
>>2
早速書かせてもらいますw
完結まで持ってっていいですか?
>>3
バトル終了まで書いてもらえれば。
書き忘れていましたが
どちらを勝たせても、あるいは引き分けでも、
また勝ち方についても特に指定はありません
日も暮れかけた夕暮れ時、旅をする一人の若い剣士がいた。腰まで伸ばした銀髪に幼さの残る顔をした少女だった。目付きは非常に穏やかで腰には剣を納めていた。
所謂旅人・・・流浪の剣士と言った所か。
「ふぅ・・・今日も大分歩いたかな?全く・・・砂漠ってのも嫌だね。宿が無いのは不便極まりない。こうして自前のテントを張らなきゃいけないんだから」
少女はぶつくさ言いながらも手際の良い手つきでテントを組みたたていく。
「へへ・・・おい嬢ちゃん!痛い目見たくなけりゃ有り金全部置いてけや!」
いつから居たのか、数人のゴロツキが少女の前に立っており武器をチラつかせながらそんな事を言った。少女はテントの組み立ての途中だった為その作業を中断し左手を剣の柄に伸ばし少し前傾姿勢に身構えた。
「・・・今日は全くツイてないわね。よりよって盗賊か」
嘆息と共に吐き出されたのは自身のツキの無さを嘲笑うかのような独り言。盗賊のリーダーらしき男は眉をピクっと動かした。
「んんっ?・・・嬢ちゃん良い身体してるじゃねぇか・・・金が無けりゃ嬢ちゃんの身体でも貰おうか・・・へへへ!」
盗賊のリーダーの下卑た笑いが出ると周りの盗賊達も同様に下卑た笑いを浮かべた。
「・・・考える事も下衆だねぇ。私に勝ったら好きにして良いから早くしてくれよ。ほら、かかって来ないの?」
少女は呆れたように吐き出すとどこか物憂げそうだった目付きを鋭くさせ、剣をスラリと抜く。盗賊達もそれを見て一斉に武器を取り出した。そして一瞬の間を置くと数人が一気に襲い掛かってきた。
「素直でよろしい・・・その素直さに免じて私も全力でいかせてもらおうかな」
少女は短く息を吐くと剣を横薙ぎに振るう。そして狙いを定めるとたったひと蹴りで間合いを詰め袈裟斬りを繰り出す。
「なっ!!」
狙われたのは少女の一番近くまで来ていた男だった。防御する暇すらなく肩口から腰にかけて呆気なく切られる。
「ぎゃああああああああああああ!? いてぇ!いてぇよぉ!」
絶叫し悶え苦しむ。膝を付いて悶絶するその姿は些か無様だった。しかし少女はそれを感情の消えた瞳で一瞥すると何の躊躇いもなく男の右腕を斬った。飛び散る鮮血に片腕の無い男。
「がっ!?」
数秒置いて痛みが来たのか顔を歪ませ吐血する。
少女は興味が無くなったのか、くるりと盗賊の男達に向き直る。その双眸はとても冷たいもので盗賊達を後退りさせた。
「さて、次は誰からああなりたい?私は誰でもいいんだけどね・・・」
感情の感じられ無い声音で言ったかと思うと次の瞬間にはその場から消えていた。盗賊達はどこから来ても良いように身構える。
が────────。
「そんなんじゃ私の身体に傷一つつけれないよ?」
そんな声と共に鳴り響く甲高い金属音。少女の斬りあげた剣が男の持ってる剣を弾き飛ばし無防備になった所で強烈なボディーブローを捩込ませる。
「ぐほぉ!?」
腹部に攻撃が来るとは思わなかった男は全く腹筋に力を入れておらず身体をくの字に曲げ唾液を撒き散らす。足を引っ掛けてやり、地面に転ばすと後頭部を掴んで硬い砂に叩きつけた。一回、二回、三回と鈍い音が響き辺りが血の海になる。少女は片腕で男の首を掴むと盗賊の方へ放り投げた。
ドシャっという男が落ちる音と同時に盗賊達の顔が戦慄に染まる。
「っ!!・・・ぅう・・・うわあああああああああああ!!」
「待て!早まるな!」
一人の盗賊が恐怖に呑まれたのか錯乱気味に少女に襲い掛かる。仲間の声すら聞こえない状態で。
「あ〜あ情けない。この程度で錯乱に陥るなんて。盗賊辞めたら?」
「ああああああああああああああ!!殺す殺す!殺す殺す殺す!」
こうなってしまっては人の声すら聞こえない。少女は嘆息すると男の繰り出してくる猛攻をいなし続ける。袈裟斬り、逆袈裟、斬り上げ、突き、斬りはらい・・・その全てを感情の欠片すら見せずいなす。
「・・・もうちょっと腕上げれば?まぁ消し飛ばすから無理なんだけどねぇ・・・【奥義・神桜の散る時】」
そう呟いた時には既に男の両腕は跡形も無く消し飛ばされていた。ここにいる少女以外の全ての者が理解していなかった。
否、たった一つだけ理解・・・本能に刻み付けられたものがある。それはこの少女が既に人の理から外れている、ただそれだけだった。
「む、無理だ!俺たちじゃ勝てねぇ・・・引くっ!?」
退却を促そうとした男は首を跳ね飛ばされ、逃げようとした者には膝から下を斬り落とした。瞬く間に阿鼻叫喚になる。だがここは砂漠だ。いくら叫ぼうが人は来ない。少女は返り血を浴びたその身体をゆっくりと盗賊のリーダーに向ける。盗賊のリーダーは苦虫を噛み潰したような顔をしており冷や汗が少し垂れていた。
「・・・・・・・・」
しかし少女は無言でリーダーの元へゆっくりと歩いていた。死神さながらだった。
「じょ、嬢ちゃん・・・すまんかった!この通り謝るから許してくれ!」
盗賊のリーダーが少女に向かい土下座をした。地に這い蹲るその姿は何とも無様だった。少女はその姿を見ても視線を少し下げるだけで感情の変化が感じられなかった。
「はぁ・・・仲間見捨てて保身?そんなに自分が可愛いかしら?私には理解の外ね。まぁ良いわ。貴方も地獄へ送ってあげましょう」
そう発しゆっくりと盗賊のリーダーへ近づいていく。盗賊のリーダーは命乞いが無駄と分かった途端恐ろしい速さで立ち上がった。
「くっ・・・!せめて俺だけでもてめぇに勝ってやる!うおおおおおおおおおお!!」
「隙だらけよ」
言って剣を逆手に持ち変えて盗賊のリーダーのそれを防ぐ。そして押し出す。押し出された拍子にバランスを崩し、膝が折れるリーダーの男。そのすぐ真上を軌跡を描いて少女の横薙ぎが掠めた。
「ひっ!?」
盗賊のリーダーが何とも情けない声を上げるのと少女の目線が男へ向くのと同時だった。
「私に殺されに来るなんてご苦労だったね。クソ野郎」
そう言って少女は盗賊のリーダーの男を頭から股に掛けて斬り捨てた。鮮血が飛び散り少女の衣服に掛かるが既に真っ赤に染め上がっていた為同化しただけだった。
「・・・・・・・・・・テント張りテント張り・・・!」
盗賊のリーダーだった「モノ」を汚物を見るような目で見たあと、思い出すかのようにテント張りに精を出した少女であった。
────────────────────
これにて終了です。面白かったかな?感想待ってます!
お題出しますね。
@夜
A深い森の中にある豪勢な城
B堕天使二人と神
どんな風に仕上がるか楽しみですね。参考になる所は参考にさせて貰います。
ぼんやりとした月の明かりが、川に跨る小さな橋の上に立つ男の白髪と翼に当たり、神々しく輝く。そしてそれとは対照的に、光の届かない城門の前で、深い闇に包まれた黒翼を持つ二人の女は殺気立った鋭い目つきで男を見て、腰に帯びた剣に手をかけていた。
男には彼女らの持つような武器はなかった。そんな普通の人間ならば危機的な感情を持つような状況にもかかわらず、男は顔をほころばせた。
「全く、こんな辺鄙なところで何をやっているのかと思って見に来てみれば、負け犬同士で家族ごっこか?」
嘲笑うような口調に我慢の限界が来た赤髪の堕天使が、剣を鞘から素早く抜き出し、剣先を男に向けて構えた。
「ここは私達の居場所……それを貶すことはたとえ神でも私が許さないッ!」
黒翼は今にも飛び出してしまいそうなほどに毛が逆立ち、それを見た青髪の堕天使が剣を持つ手を掴み、「待って」と力強く彼女を止めた。
「相手はこれまでの天使と違って、創造主の力を継承した化け物よ。二人じゃ、どうやっても勝てないわ」
「関係ない! アンタも見たでしょ? みんなも、この男の手で『監獄送り』にされたのよ!? 早くコイツを倒して、みんなを助けに行かないと!」
言い切ると同時に勢いよく踏み切り、剣を背後に引き、男に向かって走り出した。
黒い翼が風を切って更に加速し、疾風の如く駆け抜けた彼女は、わずが数秒で男の懐に潜り込んだ。男の目がまだ自分をとらえていないことを瞬きすると同時に確認し、剣を掴む右手を力を込めて引っ張った。
その時、彼女は見た。薄気味悪い笑みを浮かべて自分を見下ろすその顔と、自分の四肢に突き刺さった数えきれないほどの杭を。
石橋の上にどっと倒れ伏せ、彼女の体から力が一気に抜ける。
「ぐっ……!? これ……は……!」
何が起きたのか、痛みのあまり彼女の頭では考えることができない。
思わず手放してしまった剣の方を見て、それを取ろうとぼろぼろになった手を伸ばす。だが、男はそれを見逃すことなく、足を大きく振り上げた。
「がああ――――――――っ!!」
思い切りよく踏みつけられた腕から多量の血が噴水のように飛び出ると、男の脛にへばりついた。
「き、貴様ァ―――――――――――――!!」
男は突如あげられた怒声の持ち主の方を見る。もう一人の堕天使だった。
彼女もまた、剣を引き抜いて男に飛びかかる。だが、男の目の前にまで迫った次の瞬間には、その体には数百本の杭が打ち込まれ、一人目と同様に地面に突っ伏した。
惨めに悶え苦しむ二人の堕天使を見て、神と呼ばれる男はおよそ神らしからぬ、悪魔のような笑い声を上げた。
「お前達、どうして、どこから杭が出てきたか、分かるか?」
そう問いかけてしばらく男は黙っていたが返ってくる返事はうめき声しかないようだったので、ほくそ笑むと続ける。
「それはお前達の心の内側からだ。穢れた心が、それを浄化する杭を引き寄せた――簡単な話だ。この世界はこうも道理にかなっているのかと、創造した我が師を尊敬してしまうよ」
何やら語りだしたのを見て、堕天使の一人が己の剣のもとへと這いつくばる。しかし男は醜く蠢く青と黒の堕天使を見るなり、その全身に突き刺さった杭を足で踏み込んだ。
メリリ、と何かが押しつぶされるような音が堕天使の体から鳴ると同時に、先ほど杭を打たれた時とは比べ物にならないほどの血が噴き出る。
「話は最後まで聞け、汚らわしいゴミが」
「う、うう……」
もはや、叫び声すら上げられないほどに力を失っていた堕天使は、男が足にぐっと力を入れると、苦悶の表情を浮かべながらとうとう力尽きた。
「おっと、死んでしまったか。これでは『監獄送り』にできないではないか。何を勝手に死んでいる、このバカは」
ピクリとも動かなくなったその体を男は失望の眼差しで見ると、小石で遊ぶ子どものように蹴り始めた。
何度も蹴られ、少し前までは威風堂々と広げられていた黒い翼は引きちぎれていく。そのあまりに屈辱的な光景を、もう一人の赤髪の堕天使は黙って見ていることしかできなかった。体を動かせない。声すら出ない。痛みも感じなくなってきている。
「さて、お前は『監獄送り』にしてやろう。向こうでお前の仲間も待っていることだろうな。俺に存分に感謝するといい」
朦朧とする意識の中で、そんなことを聞いたような、聞かなかったような、そんな中で、とうとう彼女は気を失ってしまった。
やっぱ難しいわ
@時:昼
A場所:二つの軍の兵が入り乱れる戦場
B戦う人物・モノ:重武装の騎士、そのほか兵多数
誰でも参加OKですよ〜
それではちょっと生臭い戦闘を書かせていただきます。
○
俺は騎士だ。……否、騎士“だった”。
つい最近まで自国の為に戦場を駆け巡り、多くの人間を殺してきた。
しかし、今。この瞬間ほど胸糞悪い光景を見たことは……無かった。
「さて、と。貴殿の軍(コマ)も残り少ない。そろそろ負けを認めては?」
「まだまだ、勝負はこれから。……ダヴィッドの軍を西側に進め、陣形を立て直すとどうですかな?」
「んっ。……むぅ、これはなかなか難しい」
俺の目の前に居るのは、俺の国の王。
そしてその隣には『敵国の王』が鎮座し、お互いにまるでチェスでも楽しむように多くの兵士を、命を動かしている。
そう、長い戦争が終わり、平和になった自国で俺達騎士団を待っていたのは擬似戦争。
殺戮衝動を持て余している自国の王の独断で始まった『戦争Game』だった。
「ではでは、そろそろ切り札を出すとするかの……。おいスペルビア! スペルビア・ルーデンベルク!」
「……いかがなさいましたか、国王」
征服した国の元国王を呼び出し、自分に勝てば地位と金を授けると言っては毎日のように始まるこの殺戮ショーには元騎士である俺も強制的に参加させられた。
王の傍らに立ち、こうして『切り札』としての役目を果たす、それが俺の――情けない俺の役目だ。
「どうもこうもない! 自軍の危機だ。騎士道を忘れぬ騎士ならワシに言われずとも助けに行くのが道理ではないのか?」
「……クッ」
何がッ……何が騎士道だ!!
お前が、お前が俺からそれを完膚なきまでに奪ったというのに……ッ!!
王の言葉に、俺は怒りで煮えたぎる心の中でそう悪態を吐いたものの「承知いたしました」
と上辺だけの言葉を並べ立て、打って出る準備をし始めた。
ボロボロの鎧を身にまとい。ボロボロの槍を持ち、顔だけは凛々しいボロ馬に乗る。
まともな戦をしていた時には殺してきた命が残す「最後の信念」が刻み込まれた誇り高き装備だと言えたその佇まいも、イカれた争いをしている今ではどこからどう見てもボロ装備だった。
「……行こうか」
俺はボロ馬にそう告げると、その背に跨がり狂気に満ちた戦場へと駆り出した。
高く、日が昇った空の下。多くの兵が何のまとまりもなく。何の誇りもなく戦っている。
もう嫌だと逃げ帰る者がいる。狂った戦場に毒され笑い出す者がいる。
恐怖のあまり、死んだ兵士を何度も何度も刺す若者がいる。
盗賊のように、位の高い騎士から命と引き換えに馬を奪い取る下衆までいた。
なんたる地獄絵図だッ……!
俺はそう心中で叫び、これ以上周囲を見渡さないよう馬を走らせると、見覚えのある馬と人物が目の前に立ちはだかった。
「久しぶり……だな」
そいつは昔、お互いの国をかけて戦った誇り高き戦友、否。宿敵だった。
しかし彼もまた。貧相な装備を自身と馬に貼り付け。誇り高きあの時とは似ても似つかぬ姿をしていた。
「何の因果か……よりにもよってこんな場所で再会するとは、な」
俺は本心からそう言葉を返す。
本当にこんな場所で会いたくはなかった。少し前に……できればまだ俺とお前に誇りがあるうちに決着を付けたかった。その思いは彼も同じだったのか俺の言葉に黙って頷いた後、ゆっくりと槍を構える。
そうだな。こんな戦い、早く終わらせよう。
俺もそれに答えるようにして槍を構える。そしてほぼ同時に馬を走らせ、一気に距離を詰めた。
「はぁっ!」
相手がすれ違いざまに俺の頭目掛けて槍を振りかざす。
しかし俺は素早く体勢を低くしてそれをかわすと、後ろから相手の腰目掛けて槍を突き刺した。
「ぬ……ぐぅッ」
槍はあっさりと相手の錆びた鎧を貫通し、彼は痛みで顔を歪める。が、
「ぅぁあああああああ!!」
鎧に包まれた左手で俺の槍を振り払った。
何!? 刺さっている槍をそう簡単に振り払える筈が……。
俺は恐懼のうちに弾かれた自分の槍に目をうつし、その理由を知った。
「槍の先端が……折れて……ッ」
相手の鎧がボロなら、俺の槍もボロだった。相手に刺さった後、あっけなく刃が折れていたのだ。
しかし俺が皆まで言う前に彼がもう一度突撃してくる。
俺は急いで体勢を立て直すと再び彼に向かって行った。
『うぉおおおおおぁあああああああ!!』
お互いの叫びが、ケモノの慟哭よりも誇りなき叫びが戦場に響き渡る。
悲鳴。狂喜。阿鼻叫喚の戦場でせめて一番大きな音を響かせんとする俺と相手はお互い、これが最後だと悟った。
俺の槍。否、棒きれが相手の鎧を小突く。
もちろん、欠けた刃で相手を貫けるハズもなく鎧の繋ぎ目に挟まり、止まった。
それを好機と見た相手がすぐさま自分の槍で俺の横腹を貫こうと槍を振り上げる。
「ふッ、ぬぅううぁあああああああああ”!!」
しかし俺は相手の鎧に挟まっている棒きれを死に物狂いで引き寄せた。
すると、相手は鎧ごとバランスを崩して馬から転げ落ち、何メートルか転がると、その場で動かなくなった。
「はぁ……っはぁ……勝負。あったようだな」
俺は息を荒げながらそう言うと、地面に横たわっている彼のもとまで馬を寄せた。
すると彼は俺の顔を見て力無く笑うとこう言った。
「無様な……ものだな」
それは自分への侮蔑では無く、ましてや俺への負け惜しみでも無く。
この戦いの馬鹿らしさを口にしたのだと、俺は直感で悟った。
「しかし、そこで戦う俺達はもう憐れむ資格さえ無い……」
「あぁ、そうだな。だが仕方がないのだ……全ては国のため、王のためだ」
そう言う彼に、どこか無くしたはずの誇りを感じ俺は訪ね返した。
「お前は……まだそんな夢を抱いて戦っていたのか……」
「夢どころか妄想だろうさ。だが妄想だとしても俺はそれでいい。全ての誇りを失っても、それでも“誇りがある”と思い込んで死ねるなら……本望だ」
その言葉に、俺は槍を持つ手が震えた。
そうか……お前はそれでも誇りを手放さなかったのか。
「お喋りはいい。……早く殺してくれ」
「………………分かった。さらばだ、誇りある戦士よ」
俺はそう言うと刃の欠けた棒きれで、彼の胸を何度も突いて、突いて……突いた。
彼の右手には傷ひとつ無い槍の刃が、彼の勇姿を示すように高く上った太陽を映し出していた。
即興なのでめちゃくちゃですねw それではお題を……。
@時 :夕方
A場所 :観光地のおみやげ屋(特産品・グッズ販売所)
B戦う人物・モノ:修学旅行でテンションが上っているおふざけ男子2名。
C捕捉:異能・技能の制限は無しで、普通の学生でも特殊な学生でもOKです。
「おいおいおい! 見ろよ!超カッケーじゃん!」
日も傾きはじめた夕暮れ時にそんなハイテンションな声が聞こえる。
「はぁ・・・お前まだそんなんが好きなのか?」
嘆息と共に吐き出された言葉は憐れみを持ってその声の主に届く。
「ああ!? 何だと佐野! てめえは『絶対魔法少女・くるりん』の良さが分かんねぇかぁ!?」
そのハイテンションの男子学生の声は佐野と呼ばれた、これまた男子学生の耳にキンキンと響いた。
「ちっ・・・うるせえなぁ。メンドクセェからてめえを黙らせてやるよ。絶対魔法少女・くるりん(笑)大好き野郎」
佐野は後頭部をボリボリ掻きながら舌打ちと共にそんな事を言う。
「・・・てめえ! 馬鹿にしやがったな!殺す!」
ハイテンションな学生は激昂しながら佐野に殴りかかった。
「灼き尽くせ『バロンセロナ』」
佐野が物憂げに呟くと触れたモノを内側から拒絶する焔、『バロンセロナ』が佐野を守る様にして火柱となり上がった。ハイテンションな男は攻撃モーションに入っており止める事は不可能だった。
「なぁ・・・!?てめえ!能力使ってんじゃねっ・・・・・っぐああああああああああああああああ!!!」
絶叫虚しく、ハイテンションの男の腕が焼かれ、細胞が焼き切れていく感じがした。
「でもいいじゃん。お前にとっちゃ良いお灸だろ?それに大抵の事じゃ死なねぇしw」
そんな声が火柱の中から聞こえた。ハイテンションの男はこうなると佐野に攻撃は出来なかった。全て拒絶されるからである。
「ちっ・・・いくら修学旅行だからってはしゃぎ過ぎたか・・・ちょっと頭冷やして来るわ」
そういってハイテンションの男はうな垂れたままどっか行ってしまった。
「・・・あの野郎、ホントに反省したのかー?」
『バロンセロナ』を解除し、またボリボリと頭を掻く佐野。しかし、先程とは違い少し表情が和らいでいた。
「あーあ、あいつ弄るの面白かったわ。
またいじろーっとw」
こうして佐野も歩いて人混みの中に消えていった。
・fin。
どもーす。即興で考えたら小説に出てくる能力使っちゃったwww カッコいいと思いませんか?( ´ ▽ ` )
お題を。
@夜
A荒れ果てた大地
B一人は少女、もう一人は男。
C魔法又は異能を必ず使用する事。
強さはご自身のさじ加減でお願いします!