小説
小説の批評・創作用掲示板☆
裏側☆ダーリン(29)
ストーリー☆
庶民ながら私立冬星学院に通う夏城赤奈は、生徒会長の冬星蒼を助けるために初代学長の像を壊してしまう。
像の弁償に必要な2000万を補填する為、腹黒生徒会長に"雑用係兼専属SP"としてコキを使われる羽目に……
キャラクター☆
夏城赤奈(なつじょう せきな) 雑用係兼専属SP
空手が得意で怪力がヤバい節約女子。
バイトを掛け持ちしており、料理や接客の経験は豊富。
冬星蒼(ふゆほし そう) 生徒会
冬星財閥の息子にして勉学・スポーツ万能な爽やか王子。
実態は口が悪く短気な男。
秋堀勇黄(あきほり ゆうき) 副生徒会長
蒼の幼馴染で有力議員の息子。
IQ500を誇る頭脳を持ち、生徒会の参謀役で蒼の右腕。
お調子者で熱血漢だが空気の読めない言動をする。
秋掘洸黄(あきほり こうき) 会計
勇黄の双子の弟。
兄と比べて卑屈な陰キャになっているが、そこそこハイスペック。
赤奈の扱いの酷さに同情し、優しくする唯一の良心。
垂春桃音(しだれはる ももね) 書記
有名ブランド・MOMOの社長を父に、スーパーモデルの母を持つ美人。
人気読者モデルを務め、親しみやすい性格だが自分より下と見た人間には冷たい。
なんとか着替え終わり、舞台袖で待機する。
フランス人留学生はもちろん、桃音のファンや興味を持った生徒もホールに集まり、観客は予想を超える入りだ。
「続きまして、冬星学院東京校による日本全国、冬星制服ファッションショーです!Vient ensuite le Fuyusei Uniform Fashion Show dans tout le Japon par Fuyuhoshi Tokyo School ! 」
司会は有名アナウンサーの娘さんで、幸いにもフランス語が堪能だった。
日本語だけじゃカバーしきれない解説も分かってもらえているようで、やっぱり翻訳して貰ってよかった。
「わ〜、あの制服アニメで見たことありマス!」
「本当にあれで学校に行ってるんだね」
「へぇ、イギリスの様式を取り入れているんだ」
「うちの学院ってあんなに沢山の制服があったのね」
「地域によって全然違うし、中等部と高等部でも違うのか」
留学生の皆さんだけじゃなくて、在校生にも好評なのは想定外だった。
普段何気なく着ている制服だけど、その誕生秘話はなかなか聞く機会はないからみんな興味があるようだった。
解説だけでなく、BGMのセンスもいい。
「BGMもすごい良いわ。京都校の古風なセーラー服と学ランにマッチしてる!」
「仙台校のは……津軽三味線のアレンジかしら?」
「さすが洸黄さん、センスあるなぁ」
放送機材を稼働中の洸黄さんには今日会ってないけど、なかなかいい感じの選曲だ。
「うわ〜うわ〜っ、いい反応が貰えてる! よかったぁぁぁ!」
「俺たちはまだ仕事が残ってるだろ、気抜くな」
舞台裏で喜びを噛み締めていると、邪魔するように冬星が背後からぬっと現れた。
「リハーサルみたいにヘマするなはよ」
「だ、大丈夫……だと……」
ダメだ、冬星が余計なこと言うから失敗した時のことを考えてしまう。
観客も想定より多いし、当然だけどみんなランウェイに注目してるし……。
やっぱり人前に出るの苦手だ……なんかみぞおちの辺りに圧迫感が、息苦しい、動悸が……。
「落ち着け」
突然頭の上にポンと手が置かれ、飛びかけていた意識が引き戻される。
冬星のゴツゴツした大きな手だった。
「ただ歩いて帰ってくるだけだ。桃音からアドバイス貰ったんだろ」
「……そうだね。できる」
身体に一本の軸を意識して、目線は真っ直ぐ、ランウェイの先。
太ももあたりに触れるか触れないか程度で腕を振る
そしてこのランウェイではモデルは笑顔!
「キャーッ、学ランの会長も素敵!」
「さすが冬星会長!」
「第二ボタンくださ〜い!」
同じく名古屋校の制服を纏って隣を歩く冬星の声援はいつもより3倍近く賑やかだ。
爽やかな営業スマイルで、何も知らない観客を熱狂させている……。
「わ、やばっ……!」
もうすぐ折り返し地点という所で、緊張のあまり足を捻りかけた、その時だった。
「うわっ!?」
強い力で腕を引っ張られ、手で腰を支えられたかと思うと、ふわりと重力が無くなったような感覚がした。
「きやあぁぁぁ冬星会長〜っ!」
「えっ、えっ、ええ?!」
女子の悲鳴のような歓声のような黄色い声が上がる。
そしてようやく自分がいわゆる"お姫様抱っこ"をされているという非常事態を飲み込んだ。
「しくじりやがって」
ボソリと耳元で呟かれた声は、甲高い声にかき消されて私以外には届いいていない。
結局、お姫様抱っこされたままランウェイを歩く(?)羽目になり、普通に転んだ時より恥ずかしくて死にそう。
女子からの妬みの視線も怖いし……。
「別に足は何ともないんだから普通に支えてくれるだけでよかったのに……」
「馬鹿、演出ってやつだよ。こっちのが盛り上がるだろ」
私を心配したわけじゃなくて盛り上げる為だったんだ……まぁ、そりゃそうだ、この男が庶民にそんな気の利いたことするはずない。
冬星は恥ずかしがる様子もなく淡々としていて、自分だけあたふたしているのが悔しい。
やっぱり社交界とかで女の子をエスコートする機会も多いみたいだし、女の子の扱いに慣れているんだろうか。
「あ、桃音さん!」
反対側の舞台裏から、桃音さんが歩いてくる。
見慣れた制服姿だけど、その姿は確かに"一流のモデル"だった。
桃音さんの登場に会場は湧き上がり、今まででいちばん大きな歓声が講堂を包んだ。
魔王はただ1人孤独に生きる。(5)
─プロローグー
──ああ、またこれか。
何度も蘇り殺したくもない人間をころす。
ただ、俺が魔王であるために魔王であるべき行動に徹する。
その行動こそが神が決めたこの世の理。
俺は玉座に腰掛け城内を見上げる。
前回蘇生した時と変わらない城。
古くなる事も誰かが手を加える事もない。
ただ、いつまでも変わらない空間がそこにはある。
「今回の人生もまた・・・恨まれないといけないのか。」
8回目の蘇生の時に俺は神に足掻こうとしたが神の強制力は絶対だったようで気づけば俺は人間達を殺していた。
自分で体を動かしたわけでもなくこの城から出たわけでもないのにいつのまにか俺の目の前には血まみれの死体の山があった。
抵抗しようとも神は決してそれを許さない。
「そろそろ始めるか。」
そう言うと俺は魔力を込めた言霊を人間達の住むすべての国へと打ち付ける。
『我、魔王は今此処に復活した。覚悟するがいい人間ども。必ず人間界を我が支配してやろう。』
こんなものでいいかな。
きっと今頃俺の復活を知った人間界は大慌てだろう。
そこに神官を通じて女神が見繕った勇者に加護を与える。そして勇者が誕生する。
後は勇者の成長の頃合いを見て俺が勇者に倒される。
これまで通りそう言うシナリオだろう。
恨まれる事にも憎まれる事にももう慣れた。
これから先もずっと俺は神達の秩序を守るための道具としてこの世に蘇り続けるだろう。
そしてその度に憎き悪として勇者に倒される。
だが、そろそろ俺の精神も限界に近い。
最初の頃はただひたすら物語の悪役に徹して魔王を演じていた。
そんな俺に感情を芽生えさせたのは5回目の蘇生をした時の勇者だった。
彼・・・いいや彼女は俺との共存を目指そうとしてくれた。
それまでただ蔑まれ、恨まれ、憎まれるだけの存在だったはずの俺に彼女は手を差し伸べてくれたのだ。
そんな彼女の優しさに次第に人間のような感情が芽生えた。
あの感覚は何とも不思議だったな。
「私が必ず貴方と共存する未来を作って見せる!だからそれまで・・・」
そう言ってくれた彼女のおかげで俺は初めて生まれてきて良かったと思えた。
だが、神は残酷で・・・そんな未来を決して許してはくれなかったんだ。
俺は神に抗おうと必死に奮闘したが気づけば俺は──彼女を殺していた。
神にとっては勇者ですらただの道具でしかなかった。
ひたすら泣いて泣き叫んだな。
それと同時に神をも恨んだ。
そして、神に抗えなかった自分の非力ささえも恨んだ。
だからもうあんな思いは二度とごめんだ。
要らぬ感情を抱かぬように今はただ悪の魔王を演じる。
ただそれだけでいい。
たとえ俺の心が壊れようともこの世が平和であるのならそれでいい。
宇宙関連事象談(2)
土星の輪に免じて
2 宇宙人類:2022/07/06(水) 16:43
金星「あっちーな」
水星「うるさい」
金星「はぁぁ?チビがよぉぉ。今何つった?ぶっ飛ばすぞ」
水星「キサマ、吾輩の方が太陽に近いから熱いはずなのに、毎回毎回熱い熱いってうっさいぞ。吾輩みたいにちょっとは黙って公転していろよ」
金星「ばーか。表面温度は、俺の方が高ぇーんだよ」
水星「でも…でも、吾輩だって熱いもん!」
金星「つーか、さっきからワガハイとか、キサマとか、キャラ作りしすぎてわろた。必死必死w」
水星「話を変えるな!」
金星「必死必死www お前、地球の人間たちに全然取り上げられないインキャだもんなwww」
水星「うううう(怒)」
金星「ベロベロベロwwww」
太陽「水星くん、金星くん、喧嘩はやめようね」
金星&水星「あ?」
金星「おいグロデブ、お前のせいであちーんだよ。はやくしね」
水星「太陽。吾輩もこの際言わせてもらうが、キサマは最悪だ。熱すぎる。これはまるで生き地獄だ。焼かれたまま生きているみたいで正直吾輩も辛いのだ」
木星「太陽を許さない太陽を許さない太陽を許さない」
冥王星「太陽遠すぎ。そっちばかり贔屓して君は本当に最低だ」
太陽「そんなこと言ったって…ぼくだってどうしようもないよ!!!」
金星「いいから早くしねよ。あと50億年もこれだなんて待てっこねぇ」
太陽「ダメだよ…神様に怒られちゃう」
水星「太陽、できれば口を開かないでもらいたい」
金星「うわ、しゃべんな。あっついから。つか、本当にしねよ。しーね。しーね。しーね。しーね」
金水「しーね。しーね。しーね。しーね」
太陽「う…」
金水木「しーね。しーね。しーね。しーね」
太陽「う…う、」
金水木冥「しーね。しーね。しーね。しーね」
地球「こら!」
金星「お?グリーン野郎がキレたぞ?」
太陽「うわああああん」
地球「太陽くん」
太陽「うわあああああん」
地球「太陽くんってば!」
太陽「ん、何…ぐす」
地球「ね、太陽くん。君にはいいところはいっぱいあるんだから、あんなやつらの言うことなんて気にしないで」
太陽「そっか…」
金星「お、始まったぞ。グリーン劇場が」
地球「太陽くんのおかげで、ぼくは温かいよ。太陽くんのおかげで、ぼくは誰よりも綺麗になれた」
金水火「あ?」
太陽「そっか。ぼくもいいところ…あるんだ」
火「何言ってんのスカ。太陽のせいで、地球人とかいう寄生虫が発達して、お前は地球人とかいうウイルスに蝕まれてんじゃないんスカ?」
地球「火星くん!ぼくの子どもたちになん…」
金星「たしかになぁぁぁぁ。おまえってさぁ、地球人とかいうゴミ虫に好き勝手されてるよなwwww」
地球「そんなこともないもん!彼らも幸せになれてるんだったらそれでいいもん」
太陽「金星くん。いい加減にしろよ!ぼくのことを言うのはあれだけど、地球きゅんのことを責めるのは許さない!」
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ペレリューの死霊(6)
昔下書きしていたもの。今度はエタらないように頑張ります。
5 ◆zq1J3PY:2022/07/01(金) 23:18 ホランドはゆっくりと体を起こして、塹壕の外を見遣った。どこまでも真っ暗で、何も見えない。日本兵の姿なんて、分かりようがない。しかし、日本兵たちには、自分達の姿が見えているのだ。一人一人がレーダーみたいなものだ。そして、歩哨とはその化け物達に全身をさらけ出す事になる。さらに彼は、先程、射歩哨二人が射殺されるのを見ている。恐怖心は尋常ならざるものであったろう。実際、彼はずっと肩を震わせていた。そんな一等兵を心配したのか、パターソン軍曹は彼の肩を叩くと、
「銃声を聞いたらすぐに塹壕内に倒れろ。俺が受け止めてやる」
と優しく言った。ホランド一等兵は深々と頭を下げて、塹壕の外へと出た。早く終わってくれと願いながらである。
一等兵がちらりと横を見ると、陸軍の兵士がいた。救援に来た山猫部隊こと第81師団だろう。アンガウルの激戦を乗り越えてきただけあり、極めて精悍な面構えである。照明弾が上がるたびに、隣にいかつい男がくっきりと映ってくれるので、一等兵にとって、とても頼もしかった。だからか、一等兵の震えも止まった。それどころか、
「大丈夫そうかな?」
と軽口まで叩くようになった。ひょっとしたら、隣の陸軍兵が恐ろしくて日本兵は黙ってるんじゃないかとも思うようになった。しかし、「アンガウルの日本兵を粉砕した陸軍がいるのだから、日本兵は恐れているはず」という彼の考えは、極めて甘い見通しであった。日本兵が黙っているのは、恐れているからではなく、嵐の前の静けさに過ぎなかったからである。そのことを彼が知ったのは、照明弾の発射が途切れた時であった。彼の耳朶を銃声と叫声が叩いたのだ。彼はハッとして、隣を見た。そこにいたはずの陸軍兵はすでに眼下へ消えていた。彼は顔を痙攣らせて、小銃を構えた。そして、あたりを頻りに見回したが、彼の目では何も見えない。だが、日本兵にはくっきりと見えている。いつ撃たれるかわからないのだ。彼の身体は汗でびっしょりと濡れていた。10月の寒い夜にもかかわらずである。
さらに、銃声が聞こえた。だが、これは運良く外れた。彼は一瞬身体を硬直させたが、すぐにあたりを見回し続けた。その間にも、日本兵は次の銃弾を込めているというのに。しかし、彼にはそんな簡単なことを考える余裕はなかった。彼は、とうとう頭がおかしくなったのか、小銃の引き金に指をかけた。いるかわからない日本兵に向けてである。その時、何者かが彼の右足首を掴んだ。彼は初めて叫声を上げて、掴んできた手を銃床で殴りつけた。すると、彼は左足首まで掴まれ、塹壕内へ引きずりこまれた。
「おい! 倒れろと言っただろ! 」
彼が振り向くと、そこにはパターソン軍曹がいた。片手が腫れている。彼は慌てて、軍曹に詫びた。しかし軍曹は、特に怒ることもなく、彼に交代するように言った。
つらい夜が終わり、朝になった。朝になると、今度は連合軍の手番だった。海と空から支援を受けながら、森を焼き払い、トーチカを破壊して、とにかく日本兵の隠れ蓑を取り払うことに躍起になっていた。しかし、島の形が変わるほどの砲爆撃に、戦車歩兵の猛攻撃を受けてもなお、日本軍は怯まなかった。ハッチから顔を出した途端に撃ち殺される戦車長、燃料タンクを撃ち抜かれて、文字通り消し炭になる火炎放射兵というのは、米兵たちにとって見飽きた存在になっていた。一方で連合軍も日本軍の放棄した防御陣地や、自然の障壁をうまく使ってなんとか堪えていた。
ホランドもこの防御陣地の一つに潜んで、闇雲に目の前の茂みに向かって射撃を続けていた。銃撃が当たっているのか、それどころかそこに日本兵がいるのかもわからないが、とにかく銃弾をばら撒くことが重要だった。そのうちに銃声は味方のものばかりになり、いよいよいくつかの隊が制圧に向かい出した。ホランド達の隊は待機していたが、30メートルほど前進しても反応がなかったから、2、3人ほど顔を上げて様子を見るものがあった。バトラー伍長が気づいて、慌てて注意をしようとしたとき、茂みの方から数多の銃声が唸った。前進していた者たちは皆打ち倒されてしまった。顔を上げていた兵も小さい呻き声を上げて、動かなくなってしまった。
「畜生、卑怯な猿め」
と兵士たちが罵る声を、女のわめき声のような日本軍の軽機関銃の銃声がかき消していった。だが、これは日本兵の位置が完全に露見したということでもあった。連合軍はすかさずありったけの砲弾を茂みの奥に向かって叩きこみ、ついに日本軍を黙らせてしまった。しかし、それでも反撃は厳しいもので、連合軍もそれ以上前進できなかった。だから後は負傷兵の救護と残兵の掃討だけが彼らの任務だった。ホランド達は後者の任務に当たったが、探し回っても、もうほとんどの日本兵は見ただけで生きていないとわかるようなものばかりだったので、極めて退屈な任務でもあった。だから、ホランドはギアリング二等兵とコリンズ二等兵を連れて分隊から少し離れてサボろうとした。ちょうどいい木陰があったので、そこに3人で座ると、やや遠くに、陸軍兵達が塹壕から傷ついた日本兵を引っ張り上げているのが見えた。ホランドが何気なくそれを見つめていると、
「手伝いにいきません?」
とコリンズ二等兵が躊躇いがちに言った。どうも彼は自分たちだけ仕事をしないことに負い目を感じていたようだった。申し訳ない気がしたので、ホランドはそれを承諾した。
東方の能力ひとつ貰えるなら何が良い?(3)
どうする?
2 J5:2022/07/03(日) 16:02スレチです。東方板へどうぞ。
3 匿名 hoge:2022/07/03(日) 20:10 >>2
ちなこの場合は板チな
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