創作で書いていきます。
腐向け注意もあり。
荒らし、誹謗中傷は受け付けません。
のろのろ更新します。
『僕の大切な貴方』腐向け注意
3:ハゲ◆Kow:2015/12/11(金) 22:25 ID:iFs
プロローグ
ああ先輩。今日もスタイリッシュな
メガネが素敵ですね。
そのセットされた短い髪も
キュンとします。
スッと伸びた鼻筋に薄い唇、
キリッとしたつり目は僕の好みです。
薄くついた筋肉が美しい...
上腕二頭筋も、胸筋も、三角筋だって
外腹斜筋だって腸腰筋だって、
腰骨が薄い皮膚越しに見えるのもたまらない...
先輩、その目を、その表情を、その声をその息をその瞬きをその鼓動をその目線をその動きをその顔をその四肢をその胴をその首を 僕にちょうだい...?
______嗚呼、今日も貴方を殺したい。
嗚呼...今日もあの子いるかな。
鴇色というオレンジのような赤の
髪をもったあの子。
あの珍しい髪をサラリと撫でたり、
あのリンゴ色の頬を摘んであげたり、
あの唇を...おっと、これは僕の妄想
だった。
あの大きい潤んだ目が脳裏に
焼き付いて離れない。
あの子の手足は花の茎のように
細くて、触れただけで砕ける氷の
ようだ。
あの子はオットリしてて、
トロンとした瞳を
いつも本に向けている。
ああ可愛い...あの子が僕のお嫁さんに
なってくれたなら...
たまに、僕のことをずーーーっと
凝視しているような気がする。
もしかして、
僕に気があるのだろうか。
だとしたら嬉しいな。
ああ、今日も貴女を見つめたい。
「青き龍」
6:♂:2016/05/12(木) 22:09 ID:VtM サワサワ...
遠くから隣家の子供の笑い声が
薄く聞こえる。
ああ、俺にもあんな
兄弟がいたらなぁ、なんて。
休んでいた体を起こしその子の
元へ歩いた。
楽しそうに遊んでやがる____
他の子供3人程と鬼ごっこ。
なんて楽しそうなんだろう。
「なあ、混ぜてく____」
その楽しそうな顔は急に
焦りと恐怖の顔に歪んだ。
「ひっ、、、あいつだ...」
その子供たちは俺の顔を見ただけで
ブルブルと震えだし、金縛りにでも
あったように固まっている。
「え...いや、一緒に遊ぼうぜ...
その時、その子供の母親が出てきた。
「この子に触らないでっ!!!
あっち行きなさい!!」
鬼や怪物を見たような形相。
____遊びたかっただけなのに____
静かに歩いて戻れば、
後ろから子供たちの泣き声が一斉に
聞こえた。怖かったよと言ってる。
「なんだよ...」
トボトボ歩く俺の足はまだ小さくて、
まだまだ強くならなきゃ、
そして次第に強くなればみんなに
認められると考えるようになった。
わるいおとなをぶっ倒して
それを見て貰えばみんなに認められる、
仲良くしてもらえる。
______前ガキ大将と喧嘩して
一発で勝ったことがあった。
最初はみんな「すげえ!」「カッコ良い〜!」
感嘆の声をあげ目を輝かせていた。
だがその表情も少しの間だけ。
次の日母親に怒られたのか、
誰も俺と目を合わせないようになった。
「あいつは鬼の生まれ変わりだから
近づくんじゃない、お前も殺されるよ」
どこかでそう聞こえた。
そういえばあのガキ大将、
あのあと息できてなかったんじゃないかな。
それからはもうずっと周りから
避けられ、少ない食料も底をついた。
俺が小さい頃から続いていた飢饉は
今、ついに俺にもその刃を向ける。
「ーーくん、"ひとばしら"って
知ってるかな?」
いつの日かそんなことを聞かれた。
ひとばしらと聞けば、老人達を
この村の一番高い崖から落とすこと
だったはず。
「"ひとばしら"っていうのはね、
水の神様に自分の体を捧げて、
みんなを助けてもらうんだよ。」
自分の体、とそいつは俺の胸をつつく。
「お...俺はいやだ....」
えも言われない恐怖から
そういう俺を、そいつは強引にも
引っ張っていこうとした。
「い...いやだ!!!何する気だよ!!」
必死の抵抗でも、この小さな体は
大の大人6人で抑え込まれてしまった。
その日は大雨だった。
滝のように降る雨を全身にうけ、
びしょびしょになりながら
"ひとばしら"の儀式は行われる。
「13の年、うむちょうどいいな。」
年齢が何か関係があるのだろうか、
僧侶はボソリとそう言った。
太い縄でグルグル巻かれ、
体がとても重かった。
鞭で体を叩かれながら連れて行かれる。
いままでのひとばしらと全く違う
じゃないか...!!
村人全員が見守る中、
最後の一言を読み終えた僧侶は
雨に邪魔されながらも
崖の上に俺を連れて行く。
「ーーーーーーーー!!!ーーーー!!!」
この暴風と大雨じゃ叫んでも
かき消されて聞こえない!
「ーーー!!!ーーーーーーー!!!」
いやだ、みんなといたい!
そう叫ぶか叫ばないかのうちに
背中を強く押された。
流れていく景色。
下には激流の川。
ふわりと体が宙に浮き、
音はもう何も聞こえない。
後ろを振り返れば、
残虐に笑う村人達が。
誰が言ったのだろうか。
だがそんなもの関係ない。
この大雨の中でもしっかり聞こえた。
「うるさい小童は消えたほうが楽だわ」
ぼちゃん