言葉の意味を求めて今日も。

葉っぱ天国 > 小説キーワード▼下へ
1:カサ&◆rk:2015/12/30(水) 12:49 ID:EW.

そんなんじゃあんたに明日は来ないわね。

2:カサ&◆rk:2015/12/30(水) 15:32 ID:EW.

1、画面に広がる無機質な文字の正体

「死にたいよ。」「もう無理だよ。」そんな言葉が延々と淡々と続いている掲示板が目の前に広がる。「一緒に死のうよ。」そんな言葉もあった。一緒に死のうよ、それって一人で死ぬのが怖いから死ぬ勇気がないだけ。そして同時に生きる勇気もない。言い切っちゃったけど、それだって正論でしょう?

「アオリ、この掲示板存在する意味あるの?」

パソコン4台を相手に手をカタカタと動かして私が頼んだ調べ物をしてくれている親友のカミヤ アオリの手が止まった。

「ミハル、そんなこと考えてたから喋ってなかったんですか?」

「えーと、調べ物の事も考えてたんだけどね。なんか、いろいろ思ったことがあってね。」

「どうせ、死にたいって思う事がわからないと思ったんじゃないんですか?」

私の心を読んだかのようにアオリは呆れ顔で言った。

「い、いやあ、まあそんな事も思ったんだけど、ね。ほら、例の能力者殺害寸前事件の事を調べているわけでしょ?」

「何を思ったのか知らないですけど、ミハルは学園でも最強って言われてるんだから、しゃんとして下さいね。」

私の顔から目を話すと再び手を動かしながらアオリは話し始めた。私とアオリは中学生だ。でも普通の中学生とはわけが違う。能力者なのだ。そんなのあるわけないなんて決め付けていた奴が悪い。本当に今ここに実在するのだから、能力者が。

「いいわよ、私の話なんて聞かなくっても。」

「ミハルにしては珍しくないですか?そんな事言うなんて。」

「む、何よそれ!ひどいなあ。」

危険度が高い能力もある。例えば私の能力。電撃。その電流の強さとかも関係してくるけれど、私はその最高クラス危険度MAX。今ではそれもほぼ操れるようになったけれど、それが難しい人だっている。私の場合は能力が最初からあったわけではない。でも、その能力が発症したのが早かったせいなのか、能力が操れるようになったのは早かった。今でも苦労しているのが親友の…

「ミハルんるん〜、おー?アオリんちょもいるじゃん!私も仲間に入れてよー!」

この騒がしい人。とにかく騒がしいし、危なっかしいこの子が苦労しているクロセ サキ。

「サキは今日も騒がしいわね。」

「それ褒め言葉だよー!」

「サキさん、あまり騒がないでくれませんか?ちょっと今、手こずっていて…。」

先ほどよりも手の動くスピードが遅くなっている。どうやら少しいきずまっているらしい。眉間にしわを寄せてむーっとパソコンの画面を見てウンウン唸っていた。

「ねぇ、ミハルんるん?アオリんちょは何やっているの?」

私の服のすそをぴっぴっと二回引っ張ってサキは言った。少し難しい話が嫌いなサキに難しい話をしないように簡単に説明をしようと思う。それまではよかった。

「え?私の頼み事の調べ物。」

私の気のせいだろうか、一瞬サキの瞳がキラッと光ったような…

「調べ物って何!どんな事!私にも教えてよ!」

「調べ物はね、例の能力者殺害寸前事についてなんだけど…」

「…!それって私たちもいずれは放置していたら危険なんじゃないの?」

「…うん。狙われてもおかしくはないよ。」

こんなテンションMAXバカでも、こんな真剣な表情できるんだ。少能力者殺害寸前事件…その事件は能力者が次々と自殺を図っているのだ。それも能力の危険度が高い能力者ばかり…。

「そ、そういえばサキ、能力の安定とか調子よくないんだってね、聞いたよ?」

取り敢えず話をそらす。でも、こんな話を何度したところで何も変わらない事は知っている。

「なんかね、私の能力は自傷行為をしないと使えないでしょ?あまり傷を増やしたくないから。でも最低でも1ヶ月に一度は能力を使わなければ自分に負担がかかるし…。」

「そういう事だったのね。自傷能力も大変なのね。私の能力なんて感情さえコントロールできれば何にも怖いことはないしね。」

「自傷能力は嫌だなあ。だって怪我するの痛いし。」

適当に会話をして時間つぶしをした。

「み、ミハル!」

耳に危機を知らせるような声が聞こえた。


書き込む スレ一覧 サイトマップ ▲上へ