小説を書きます。掛け持ちなので更新遅いです
2:サヤ:2016/05/25(水) 18:17 ID:Exo ここは、とある世界。人間と幽霊が作り上げた世界。
昔こそは人間は幽霊を毛嫌いし、除霊をしていた。だが、今は違う。
今は幽霊と共に歩み、幽霊と共に過ごす。そんな世界だ。
僕はこんな世界嫌だ。
幽霊なんていうおぞましく人間に害を与えるものと共同するなんて間違っている。
だが、そのことを理解してくれる人は少ない。友達に言っても頭おかしいといわれ、蔑まれ、さらには幽霊に土下座して謝れなどと言われた。
僕は意地でも謝らなかった。なぜ謝らなければいけないのか、僕は正しいことを言っているのに。そうずっと言い続けると、彼らは諦め、僕を解放した。
面白いです!
人間と幽霊ですかー!
続きが、気になります!!
頑張ってください♪
>>3ありがとうございます!頑張って書きます!
5:サヤ:2016/05/25(水) 18:38 ID:Exo 解放されたので家に帰ると、母が泣きながら立っていた。
理由を聞いても何も答えない。一分間沈黙が続き、父が一言「座れ」と言った。
僕が父の言う通りに座ると、父はいきなり、ガタンと音を立てて立ち上がり、僕の方へと進んだ。
「顔を上げろ」
と父が言った。僕が恐る恐る顔を上げると___バチン!僕の頬をたたく大きな音が部屋中に響きわたった。
僕が驚き目を見を見開くと、父は涙を流しながら声を張り上げ
「この大馬鹿ものが‼」
と叫んだ。それから日がついたようにヒートアップし、早口で僕を叱った。
み 「幽霊を差別するな」とか「そんな奴に育てた覚えはない」とか…ずっとそんなことを繰り返し言って、最後に頭を殴られ部屋にこもってなさいと言われ、僕の1日は終わった。
まあ、それで幽霊が完全に嫌いになったわけだが…理由は他にもある。
幽霊に追いかけ回されたり、犬の幽霊に電柱と勘違いされたり…
だから幽霊と共同するこの世界が嫌いなのだ。憎たらしい。僕と親を不仲にした原因の幽霊が。
幽霊なんて全員…全員…!成仏して天国に行って仕舞えばいいのに!…なんてこと毎日考えて、清めた塩を毎日持ち歩いている。幽霊にあったら浄霊するために…
「わ〜遅刻遅刻〜!」
なんてベタな台詞を言いながら走る女をなんとなく見つめる。
これで気づかれてセクハラで訴えられても仕方がないな、なんて思う。
ちょうど角で男とぶつかって…なんだこれ。漫画の世界かよ。まあ、幽霊がいる世界なんだから………いいのか?
_かれこれここに居座って1時間が経つ。そろそろ不審者とかで通報されそうだし帰るか…
「って、うわっ⁈」
「きゃっ!」
家に帰ろうとして立ち上がると目の前に誰かがいたのか人にぶつかる。
「は、はわわぁ〜!ごめんなさい!ごめんなさぁ〜い!ふわぁぁぁぁん!」
僕の下から女の泣き声が聞こえる。まるでアニメに出てくる媚びた女の台詞だ。
もうここはなんなんだ?アニメなのか?漫画なのか?はたまたゲームなのか?
___もう……わけがわからないよ‼
「ほ、本当なのですかぁ?わ、私を痛めつけたりしないのですかぁ?も、もし嘘だったら……ふえぇ…」
「嘘じゃないから。嘘じゃないから泣くな。」
…嗚呼、なぜこんなことになってしまったのか。
……オレンジからピンクのグラデーションがかかった髪。黄色と緑のオッドアイ。そしてガリガリの体…こんな見た目ありえない。
ガリガリの体とオッドアイはまだあり得るし、ピンクの髪は染めたというのならまだわかる。だが、これが天然だというのだ。
こんな、アニメの様な見た目…ありえない。
現実的じゃない。だって他の国の人だって大体金髪か黒髪だ。まあアルビノだったら白だが…目の色はあるかもしれないが…
……そういえば聞いたことがある気がする。この幽霊の溜まる町では他の世界の者も来るとか…
もしかしたらこの女も別の世界の者なのか?
実物を見たことはないが、そうとしか思えない。あまりにも非現実的すぎる。
「あ、あのぅ…わたし何かお気に触るようなことしましたかぁ?」
女が言う。涙目なところを見る限り、俺は相当怖い顔をしていたようだ。そう、それはまるで般若のような!
「いや、何もしていない。気にするな。」
俺はやさしい顔していってやった。きっと女もほっとしただろう。通行人の子供が俺の顔を見て泣き出したのはきっと聖母を思い出したからだろう。
「ふぇっ…や、やっぱり怒ってるんじゃ…」
女が涙目になり言った。…?何を言っているのだ?俺は怒ってなんかいないというのに。それに、俺は満面の笑みを顔に浮かべているというのに…
「いや、俺は怒ってないぞ。」
相手を安心させるためににこりと笑って言う。女はとうとう泣き出した。
「ふぅっ…ふわぁ…ふわぁぁぁぁん!助けておかあさぁぁん!」
声を張り上げ泣きわめく。…すごいぞ。ここまでの声なら子供のころの運動会で応援団の団長でもしてたんじゃないか?
…ま、それはいいとして…女が泣き初めて俺が不審者を見るような目で見られている。俺は不審者じゃないのに…
もう、こいつらは俺のことなんだと思っているんだ?そりゃ腰には清めた塩に手には珠数を持っているが、そこまで不審ではないだろうに。俺は幽霊が嫌いなだけ…ん?別世界からの住人?別世界から住人=幽霊?
つまり…俺はさっきから幽霊と会話していた?幽霊を慰めていた……?
…嘘だ。そんなこと認めない。地毛だとか言って染めたんだろう?そうさ、そうとしか思えない。いや絶対にそうだ。そうじゃないなら…俺は…俺は…!
【しばらく更新できません。】
13:サヤ:2016/07/24(日) 23:30 「あ、あの…大丈夫ですか?」
女の声が聞こえる。違う、違う、違う。絶対に違う。そうだ、違うんだ。足元が透けて見えるけど違うんだ。そうだ、それはこいつに聞けばわかることなんだ。なんで俺はそうしなかったんだろう。
「おい、お前は…幽霊なんかじゃ、ないよな?」
少しの沈黙。風の吹く音。木のざわめき。そんな少しの時間が経って、やっと女は口を開いた。
「いえ、私は、幽霊です…」
ああ、なぜ現実はそううまくいかないのか。不思議に思うよつくづく。
途絶える意識の中で、女のびっくりする顔が見えた、気がした…
「……んあ…」
目を覚ますと、頭に何か柔らかいものがあたった。幽霊なら透けるんじゃ?と思ったそこのお前。ご都合主義ってやつだ。
「う、ふ、ふぇ…大丈夫、ですか?」
女の泣きそうな声が聞こえる。うるさいと思って、少し無視してみた。すると女の泣きそうな声はだんだんと小さくなっていき、遂には耳に届かなくなった。
頭にふわりと、暖かいものが乗せられ、ゆっくりと「それ」は動き始めた。
「お眠りなさい 優しいあなた 嫌なことを忘れ 永久にずっと 好きなものだけ 見ていればいいの 甘い世の中でも、なんとかなるわ_」
女の声は優しく、綺麗な歌声で。俺の、まだ母と父が優しかった頃の記憶を思い出させた。
___あなたは、きっと優しい子に育つわ。
___お前は父さん似だからな。将来が楽しみだ。
母の、俺の頭をなでてくれた手。父の、俺を見る優しい眼差し。
それは今はなくなって。悲しいなんて思って、涙がこぼれた。
あげ。