大人の恋愛モノです。
コメントやアドバイス、お待ちしております!
みんなで作っていきたい、とも思っているので
コメントいただければ出来るだけ反映していくつもりです
宜しくお願い致します。
貴方が私の愛に気づかないから。
故に貴方のその言葉は私を。
私の魂を殺しました。
それはーー所謂、いつもの朝だった。
妙に青が濃い気はしていたが、気のせいだったのだろう
あれほどに想うことは、これ程に心を揺さぶられることはもうないのだろう。
それほどそのときは好きだった、はずだ。
あんなに重く書いたが所詮高校生の恋愛。
「それは」直ぐに終わった。
まさかあの感情を、自分が相手に持たれるとは。
彼は自信の無い人間だった。
まさか自分が好意を持たれるだなんて。
それだけでもまぁ、彼の人生の中では衝撃のことだった。
自分の良さに気づいていないから...ということなのだが。
「はぁ?え??」
突然のことだった。
その前に、俺ーー智は、一年半前に結婚していた。
見合い結婚だった。
相手も何も問題の無い平凡な女性。
自分のことがすきで結婚したのかすら正直わからない。
ただ、男女としては想っていたはずだ--
付き合っていた頃は。
適当に行為にも及び快感や喜びが無いわけではなかった。
しかし何だろうな。この感じは。
結婚すると男女ではなくなる、という。
勿論自分達も例外ではない。
行為もしなくなっていた。自分が男なのかすらも。分からなくなっていた。
あの日が来るまではーー
彼女は突然俺の部署に現れた。
まあ、異動だからなのだが。
その時はこれしか思わなかった。綺麗な人だなぁと。
部署が同じだから当然ずっと話しているわけだ。
遠慮がちなように見えて自分の意見はしっかりしている。
芯の強い女性なんだな。
アーモンド形の猫のような瞳だ。
何気なく首もとを見ると黒子がある。ちょうど真後ろの
襟にギリギリ見える辺りだ。
少しドキドキしたのは否定しない、でも、まさか、俺が、おかしいーー
気づいたら、と言うべきか。
あの夜二人でたまたま残業していたときに何気なーく、言われた。
俺のことが好きだ、と。
明確ではない。ただニュアンスとしてはそうなのか...?
そのままその夜は帰った。
世間の不倫をする男はこう言うのだろう。
魔が差したーーと。
俺は違う。俺は心底彼女のことを思い、愛していた。
そこから二人がただの同僚でなくなるまでに時間はかからなかった。
彼女は本心を話さない人間だった、あの夜だけは何だったのだろうか。
二人が会うのは毎回水曜日と決まっていた。
いつものホテルにいつもの時間。
それだけで、自分の中にいた男の部分が解放されていく気がしていた。
夫婦になればいつものやり方、触り方、舐め方で。
多少諦めてはいた。
今回はたまたま違った。俺は彼女と横浜でデート。
それに夜を過ごすこともできる。
妻には出張だと言った。疑っているようすも見られない。
ホテルに入る。その瞬間、ブラックアウト。
何かを嗅がされる感覚だ。いや、実際に嗅がされていたのだが。
そのまま、俺の意識は遠退いていった。