伝えたい言葉はもう決まっているのに。
伝えたい言葉はもう頭に組み立ててあるのに。
その言葉は喉でつっかえる。
いつになったら…伝えられるだろうか。
なんか…なんとなく作ってしまいました。
人物紹介
佐原 梨愛(サハラ リア)
*人見知り
*頭の回転は早いのだがそれを上手く伝えられない
あんまり細かく決めたくないのでこれくらいにしときます。
設定増やすときはまた報告します。
教室はいつも騒がしい。
たくさんの話が飛び交っている。
好きな人の話。
昨日テレビに出ていたアーティストの話。
時には部活だっり勉強のことを話している人もいる。
私はそこに交じるのが苦手だった。
きっと上手く話せないだろうから。
私のせいで人を不快にさせるのは申し訳ない。
別に学校は友達と話すための場所じゃないし
一人でいてもいいだろう。
小さくため息を吐いて机から愛読している本を
取り出し読み始めた。
「佐原さん、ノート出してもらっていい?」
本をあと数ページで読み終わる。
そんな時に声をかけられた。
そういえば今日は数学のノートが提出だったけ。
「え、あ、えっと…ど、どうぞ…」
カタコトで聞き取りにくい言葉と共に数学のノート
を渡す。
「ありがとう。読書中にごめんね」
きっと聞き取りにくかっただろうに笑って去っていった。
葉上 翔くん。
頭も容姿もよくて女子からは物凄い人気だ。
しかし彼は甘いものに厳しい。
少しのことをきっかけに語り出すものだからそのときは
皆苦笑している。
私も甘いものは好きだ。
時々自分で作ってみたりもする。
しかし葉上くんが作るお菓子とは比べ物にならない。
女子としては複雑な気もする。
葉上くんのお菓子は男子にも女子にも好評だ。
全く関わることのない私にもお菓子を差し出してくれる
葉上くんは本当に優しい。
まぁ多分葉上くんはお菓子の美味しさを広めたいだけなんだろうけど。
ほら、その証拠にまた葉上くんがお菓子について語っている。
「あれ?佐原さんも調理室に用事?」
「え?あ、い、いや…そ、その…準備室…片付けてて…」
今日、家庭科の時間に調理実習をしたせいで少し準備室が
散らかっていたのだ。
「へーそっか。ありがとう」
「あ、い、いえ…!!その、す、すみません!!」
自分でもよく分からないが謝って調理室を出る。
そういえば…。
「葉上くんが汚した訳じゃないのに…なんでありがとうなの……?」