ウソ。
「静上光矢です、よろしく」
あの記憶の中の男の子が、目の前に居るなんて。
艶々とした黒髪、長い睫毛。
あたしは、ただ呆然とした。
あたしーー吉野陽香は、溜め息を 吐いた。
それは、親友の中田悠愛にある。
悠愛は恋する乙女の顔になり、
「静上センパイと付き合うことになってさぁ、」
照れたように、
「陽香に紹介したいんだよね♪」
そして冒頭に戻る。
静上センパイは、知らないのかな。
それとも、忘れてる?
悠愛は照れくさそうに、
「あたしがコクって、OKされたんだ!」
笑った。
あたしの顔は、ひきつっているだろうか?
「悠愛、良かったじゃーん!」
そう言って、無理やり笑った。
でも、自分でも呆れるほど、力がない笑いだった。
Hokum!
文になってない!!
小説モドキ?
いや基本がなってない!!
>>4
すみませんでした。
モドキではありません!
基本、ですか。
後で訂正させていただきます。
お目を汚させてすみませんでした。
静上センパイ___記憶の中の男の子との出会いは。
「泣いたぜ、こいつ!」
「泣き虫だー!」
「止めてよぉ。うわぁん!」
幼稚園の時だ。
あたしは、よく男子たちにいじめられていた。
家にお父さんが居ないから、という理由で。
みんなと違う。
それが何時も、心の中にあった。
そんなときに。
「なんで、そんな事でいじめるの?」
>>4
小説モドキって言うけど、
夢の人が登場するのは、小説の王道だよ。
ドストエフスキー「二重人格」
村上春樹「アフターダーク」
上田秋成「雨月物語」
古くはギリシャ神話のピグマリオン。
それに、文章の基本とは共同幻想でしかない。
シュルレアリスムになると、個人的な幻想の共同化ということに
なるわけだが、
文章が共同幻想だろうと、個人的な幻想だろうと、
ここは書きたいことを書けばいいので、
避難することではないと思う。
>>7
ありがとうございます。
こんなに沢山………!
“あの男の子”が現れたんだ。
「あーん?お前、何だよ!」
「意見すんなよな!」
男子たちが口々に、暴言を吐く。
でも男の子は、男子たちの暴言を物ともせず、あたしの手を取った。
「大丈夫だよ、あいつ等なんか気にしなくて」
その言葉に、あたしはかなり救われたんだ。
それから多分、男の子と仲良くなったんだろうけど、正直、記憶がない。
静上センパイが、記憶の中の男の子なら、覚えてるのかな?
でも、今は悠愛が居るから言えない。
黙り込んだあたしをよそに、悠愛と静上センパイはイチャイチャし始める。
と言っても、悠愛が勝手にだけど。