Magical☆Magic!
↑これ、マジカル☆マジックって
読みます。
(注)私は読めませんでした笑
「ねえ、不思議な魔法に魅せられた人間さん?私と不思議な不思議な契約を結びましょうよ。」
語りかけてくるその声は、どんなものよりも美しく、魅力的で、なおかつ私を魅了した。
「わ、私が、契約をするの?」
「ふふ、とても面白いことを聞くのね。もちろん、あなた以外にはこの空間に、私しかいないのよ?あなたに言っている以外に何があるの?」
少し小馬鹿にする美しい声。
「そう、よね。」
顔を上げる。別に、タイミングなんて無かった。顔を上げると、白いとんがりボウシをかぶった、真っ白な魔女がいた。
「あなた、魔女?」
魔女と判別を私が下したのは、その見た目が魔女のようだったからだ。特別な根拠はない。
「あら、やっぱりそう思う?あったり〜。私、魔女なの。」
「魔女…」
訳の分からない現状を、この魔女のことを口にする。
「魔女、と言っても魔力を持たない人間の世界ではいないのよね?魔女って。」
「え、ええ。知らない訳では無いけれど、おとぎ話とかであるくらい…だよ。」
悲しそうな、そんな気がしてとっさに自分なりの少しフォローをした。
「あら、少しは知っているのね?ふふ、嬉しいわ。まあ、本題に戻りましょうか、人間。」
「さ、さっきから人間って呼ぶのやめてよ!私は、私は、あれ、名前が思い出せない…」
魔女は笑った。バカみたいと。
「ねえ?名前忘れちゃったのね?私が名前をつけてあげるわ。魔法の国へ導く鍵としてあなたには名前をつけて、魔力の生産機関の精製を私がすするわ。」
「魔力の生産機関…?」
「まあ、今までの会話の流れで全て理解しろなんて言わないわ。」
魔女は優しく微笑んだ。作り笑いだ。これ。
「えと、じゃあ聞いても、いい?」
「ええ。」
「私が名前と魔法をもらう理由は?」
「魔法の国へ導くための鍵、そう言ったわよ?」
不思議そうに私を見ている魔女。その瞳は、赤かった。少し怖いと思いながらも次の質問に移る。
「私が、魔法の国へ行くってこと?」
「正確には魔法の国がある世界ってところかしらね。質問はおしまい?」
「えっと、まだある。私がなんでそこに行かなくちゃならないのか、私がなんで今こんなに冷静なのか、答えて。」
「そこへ行くのはあなたが最適正だったから。冷静なのは、私の魔法。心拍数を抑えたりできるの。」
「さ、最適正って、どういう…」
「あなたが平々凡々だからよ。素晴らしいと言われてしまうような何かを持っている人ではその身体に、魔力生産機関、他の呼び方では、魔力供給機を元々の能力としてその身に宿させる事が難しいの。」
「へ、平々凡々…」
チクッと刺さる何か。胸の奥で何かが騒いだ。