ひぇぇ、

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1:れんくん。:2018/04/21(土) 21:49

時刻は16:00。オレンジ色に輝く透明な天井に黒色の点々のようなものがいくつか飛んでいる。その点々はカーカーと鳴き喚き、俺の悲観的な感情をすこぶる、イライラへと発展させていった。一人にしてくれよ思いつつ、俺はけたたましい騒音のさなか、空を見上げた。なぜ空を見上げる必要があったのか。俺は、集団を形成してなお自らを曝け出しているような黒い点々に羨望しているような気がした。考えているうちに、銀灰色の細い物体を吹き終わり、それを眼前へ和敬清寂とした様で持っていき、ゆっくりと耳にかける。モダンの部分が耳に密着し、日常感と、安心感が俺の心を支配した。これは、上部のみにリムがあり、下部にはリムがないハーフリム型のメガネである。こういった形のメガネは顔の印象をあまり変えないというが、俺の顔はメガネが似合わぬ。瞬間、再び俺は悲観的な感情に囚われ始める。すると同じ制服をした男が校門からやってくる。

「おーーい、待ってくれよ!今日部活はどうするんだ?」

「いかないよ、すぐに帰る」

「そんなこと言うなって!みんなお前のこと待っているんだからさ!」

「…このあいだの試合、俺のせいで負けたんだから、俺は部活に参加する資格すらもない」

「何いってんだよ!お前がいなきゃ、あそこまでの点にまでいかなかったんだぞ!!それに、お前がいたからこそ、俺たちは戦えたんだ!お前が欠けたら、俺も含めて、みんな悲しい、だから来てくれ!頼む…!」

「……行かない」

二人の男が話し合っているところ、熱望と諦観とが交錯しているところ、慌ただしく、一人の女がやってくる。特徴としては、その女の制服のスカート丈が短すぎることぐらいか、校則違反だ。

「ねぇ!待ってよ!!……その、私も…君がいないと部活が寂しくなっちゃうの…お願い…きて…」

「唯もこう言っていることだし、お前が部活に参加してくれると俺も嬉しい」

「…分かったよ…行くよ…」

「本当か…!じゃあ、グラウンドで待っているよ!絶対来いよ!」

「…え、と、じゃあ一緒に行こっか」

「あぁ、そうだな」

頬を赤らめた女と、いかにもサッカーをやっていそうな風格の男が、てくてくと俺の隣を通り過ぎる。
今の俺を支配しているのは虚無感とどす黒い渇望である。
一体どうしてこうなってしまったのだろうか。俺が、誰かに求められることを求めているのはなぜか。寂しいから、暇だから、気まずいから、怖いからでもない、その答えを見つけられずに、俺は高校入学から一年が過ぎていた。いわんや、俺は集団に属さない孤独であった。無論、社会という生活共同体には、参加しているものの、そう言った集団ではなく、もっと身近で、接近した相互関係を持つ集団のことに関しては参加はしていない、というよりできなかったのだ。できなかったとなると、受動的すぎる気がしたので、できる努力が足りなかったという方が適切であろう。
俺は、一人でも安心して、何にも囚われることのない楽土へと向かうよう、けだるく、重力に抗うことすらめんどくさいと思えるほどの重苦しい足を運んで一歩ずつ一歩ずつ精一杯歩みを遂げていた。

2:れんくん。:2018/04/21(土) 22:55

[みんなのアイドル!萌田萌なんだにゃん!]

モニターには、もふもふして萌え萌えした?ネコミミに、愛らしいリボン、男たちが食いつきたくなるよう(俺も食いつきたくなるような)な太ももの露出度が高いガーターベルトを身につけた萌えの塊と形容したくなるような可愛い女の子が映っている。
そして、スピーカーからは大衆を萌えさせること(萌えるかどうかは別として)を目的とした、少し声のトーンが高くて、妙に若々しくて、労りたくなるような可愛い感じの声音が聞こえてくる。
俺は今、青春を謳歌している気がした。つまりは、幸せであるということだ。俺はとても幸せだ。いや、幸せであった。ちなみに、この幸せを邪魔するものは、どんなに怪力を持つ者であっても、どんなに知的な者であっても、どんなに権力を保持している者であっても、全て抗議して、幸福を再び確保してみせる。これがたとえ、鬱陶しく、俺の心に、イライラという感情を抱かせる妹であってもだ。
現在、俺は妹から、俺の行動が公共の福祉に反しているわけでもないのにもかかわらず、俺個人の幸福追求を阻害してきている。つまりは、愚劣な妹は愚劣な騒音を愚劣に放ちながら、俺に対する愚劣な要求をしているのだ。

「お兄ちゃん!今月の1000円っ!1000円っ!」

「…。」

俺は抗議すべきか迷った。だが、いい加減めんどくさい妹に、腹が立ってきたので妹と抗議せずに撃退しようと試みた。そこで、マウスを動かし、キーボードで、文字を打ち込み、とあるサイトへ向かうために検索をかけた、「恐怖の馬60」と。
恐怖の馬60《実際にはないと思います》というサイトは、中学生二年生の女の子からすれば、このサイトを視聴すればちびるレベルに怖い内容を含んだサイトである。というのも、心霊とか、宇宙人とかいうのではなく、狂気を題材にした、精神的にくる映像が意味もなく流されるだけのサイトである。想像して分かりやすいのはよく深層ウェブに転がっている怖い映像とかそういう感じの映像である。
俺は、部屋の照明をリモコンで消して、サイトにアクセスし、映像が流れるのを待機している。無論、妹は、ちょっとなんで無視するの!とか、ねぇ!ぶん殴るよ!とかいろいろ吶喊しているが、俺は、自らのイライラの感情を、これから起こる悲劇に対して期待と待望により抑制できていた。
数分が経過し、ようやく映像が流れ始めた。不協和音、人の叫び声、笑い声、人間が動物か分からない形容をした生き物が動いているだけの映像、目の赤い人形が自分を食べるだけの映像…等、正直、俺も怖かった。妹は、犬のように丸まってベットの上に敷かれた毛布に潜り込んでいた。
撃退成功ということで、俺は萌田萌のサイトへ移ろうとマウスを動かした。

3:れんくん。:2018/04/21(土) 23:10

実のところ、我が家のお小遣い分配制度は、一ヶ月に一度、両親が勤勉に働いて得たお金のうち、母親から俺へありがたい5000円が与えられ、その5000円のうち、その五割、2500円を妹に渡さなければならない制度であった。
此度は、1000を要求されていた。というのも、俺は妹に借金をしているのである。現在の総合借金額は30500円程度か。
俺は萌田萌のグッズを買うために、不本意ながら、妹からお金を仮借していたのである。
結果、俺は妹からの要求…否、正当な契約の元の要求を排斥し、その理不尽極まりない事実が両親に伝わったために、俺の所持金全てを剥奪され、信頼と家庭内での地位も妹よりも俄然として下がった。
両親には弁解として、妹はお金を求めずに、堕落しない健全たるいい子でいて欲しかったと、これも不本意ながら訴えてみたが、畢竟、これはさすがに自らが犯した罪に対する罰から免れようとする醜さが露呈するだけであって俺は、さらに墓穴を掘ることになったわけである。

4:れんくん。:2018/04/21(土) 23:48

時刻は23:00。
俺は熱心に机に向かい、苦手であり、嫌いな教科の一つである倫理の勉強をしていた。俺が通う高校で学習するこの教科の内容を大まかに説明すると、先人の思想について、ちょっぴり触れて、先人が哲学しての残した哲学的な内容をちょっぴり学ぶだけのことである。だが、俺のような論理性を基底とする考え方を持つ高校生にとっては、このちょっぴりというのがとても、理解し難く、逆説的、観念的である内容を含む思想に関して、一切として己の論理的思考が受け付けなかった。それに、ちょっぴりがゆえ、疑問に疑問を重ねてしまい、道理に一致しなければ脳内に安心して保存することができないのである。それは論理的思考ゆえ、合理的に物事を考えてしまうのである。悪い意味で言えば頭が硬いのだ。
というように、俺が頭を抱えて考え方が硬直しているのを緩和するが如く、現在、静寂とした空間である俺の部屋に鳴り響いたスマホの通知音が、その硬直を、またたくまに打ち砕き、俺の期待と好奇心を奮い立たせる。
スマホを見ようと腕を伸ばした時、俺はすでに落胆していることに気づいていた。
俺には、友達と呼べるほどの人間との関係が皆無であるからこそ、すでに落胆していたのである。
しかし、腕を伸ばしたのは、少しの期待と好奇心があったからこそであり、友達がいなくとも期待していたということは、俺は友達と呼べる存在を希求していたからなのか。希求する理由については俺には分からなかった。仮説として予測したのは、周りに友達関係ができていくうちに、自分にも集団心理が働いて焦燥感から発生したか、あるいは孤独を忌避する本能からか、いずれにせよ、俺には分からなかった。
だが、確かに感じたのは、心に常に穴が空いているような虚無感と、その穴の縁から生じて渦巻いている無数の嫉妬的感情である。
蠢動(しゅんどう)と言うべきか、何かヤバそうなものが、俺の心を抉った。

5:れんくん。:2018/04/22(日) 00:13

時刻は朝の7:30である。
俺の頭の中にはボレロの曲が流れていた。それほど微動な動きから、壮大な動きに変化するのが朝の俺の特徴の一つであり、妹からは毎朝、キモいと言われるのが日課であり、この家庭特有の文化である。
兎にも角にも、今日も学校であり、ついでに言うと木曜日であるため、未だ休日を望遠してしまうほどの距離があると心の底から実感していた。従って、俺のテンションはとても低く、期待などせずに学校に不本意ながら向かうのであった。

時刻は朝の8:30である。
教室にのそのそと入ると、辺りは複数の集団となって楽しく話している生徒がたくさん見受けられる。まあ、俺はその集団に入ることができなかった、いや、入る努力が足りなかったのだが。
しからば、俺はクラスに溶け込めず、異分子たる者としてそのスクールカーストの地位は確立したわけであるが、転じて、必ずしもその地位が無意味であるかといえばそうではないと思う。俺は背景と化すの如く、スクールカーストという、序列の相対を築き上げる立派な役割を担っているのである…と、つまり俺が言いたいのは、カースト制の上の階級の人たちがなぜ優雅に踊れるのかは、俺たち下の階級の人たちが、舞台を作っているからであり、もっと噛み砕いていえば、上の階級の人たちは、下の階級の人たちがいなければその地位は無意味となり、価値も消え失せるということである。
なんて、馬鹿馬鹿しいことを考えているうちに、非常に虚しさが実感してくるのであった。

6:れんくん。 今のところの登場人物:2018/04/22(日) 00:32

今のところの登場人物

物語の語り手である主人公、渡来 和仁(とらい かずひと)高校二年生(16歳)。性格は陰湿で、自分の行動に口実をつけて、よく正当化する。
現実と自分の理想を比較して考えて、その大きな格差に絶望を抱いているため、常に物事を諦めやすく、自分で決意して行動をしたことがあまりない。
友達がいない。現実逃避が趣味である。

渡来 和仁の妹、渡来 倫(とらい りん)中学二年生、14歳。
兄の考え方がとても嫌悪的で自分は絶対にああはなりたくないと決意している。
理想よりも現実を最優先に考え、物事にも諦めず積極的に行動してゆくことを心がけている。
冴えない兄と比較して、冴えている妹である。
友達も多く、幾度か男子に告白されたこともある。

7:れんくん。:2018/04/22(日) 01:22

時刻は15:00。
午後のチャイムが校内に鳴り響くと同時に、生徒達のつかれたぁー、とか、ねみぃー、とかそういう声が多数聞こえてくる。俺も疲労感は感じていたものの、そういった類の内容を声に出して言うことそのものに勇気がなかったため、発言は常に控えているのである。
そもそも、みんなが発言しているさなかでの、自分が発言することに勇気とか関係あるのか些か自分の考えに怪訝ではあるが、今はとにかく、ようやく帰宅することができるのだという幸福感で、心が豊かに満ちていた。

時刻は15:30。
圧倒的解放感、圧倒的幸福感。
俺は、ロッカーから、教科書を取り出している途中、背後から声が聞こえた。きっと俺に話しかけているわけではないので、俺はすぐに踵を返して校門から近道となる廊下へと向かうよう、歩み始めた。
が、声はなぜゆえか、俺が存在している範囲内から消え失せることなく、むしろ膠着しているようにくっついてきているのである。

「…ちょっと、あのぉー、聞いてます?」

「……」

はいはい、聞いてる聞いてる、ま、俺に話しかけているわけではないのだろうけれど。

「君だよ、君…ぇーと名前なんだっけ…」

「……」

俺は、歩みの進行を止めることなく、ただひたすらもくもくと歩みを早める。別に俺に話しかけているわけではないのだから、俺は邪魔にならないように気遣いを配っていた。

「…ちょ…早いって…!ねぇ!…あ、渡来くん…!!待って!」

「……」

なんだ、妙に不自然な会話だな。会話というよりか、一方が無視をしているのか。
というより、今、渡来くんと言っていなかったか。俺のことか?、いや違うはずだ。俺には話しかけられる意図があるほどの仲を持つ人間と関係したことがない。

「渡来くん…!!どうして無視するのぉ!」

「……」

俺は少し罪悪を感じて歩みを止めた。そして振り返ってみると、三つ編みの髪型が特徴的で、スカート丈が校則内容と少しだけ短い女の子が泣きそうな顔をして俺を上目遣い見ているような気がした。ちなみに、この学校は、偏差値が平均より少しだけ高く、学力重視の学校であるため、そこまで校則の取り締まりも厳しくはなく、秩序も乱れているわけでもなかった。俺は辺りを見渡し、俺と彼女以外に誰もいないことを確認すると、話しかけてみることにした。

「………あのさっきから呼んでたのは、俺のこと?」

「…そうだよっ、他に誰がいるのさ…んもー、ほんとに疲れたよぉー…」

「……あの、なんか、その、すいません」

「えぇ、謝らなくていいよ…!そんな、私こそいきなり話しかけてなんか、そのごめんね…」

「……は、はい。で、その、なんでしょ、なぜ俺を呼んだのでしょうか」

「…あっ、そうだったね、要件があるから私は君に話しかけたんだよねっ…!…君って確か、学力順位で二位だったでしょ…で、今、生徒会本部の生徒副会長を誰にするか決めていて、…それで候補もいないし、生徒総会に入ってる全生徒の中から推薦する形になったの…。…そこで、私は渡来くんを推薦しようと思ってね……」

「そうですか。じゃ、俺はこれで」

「…ぇぇえ!ちょっと待ってよっ!」

「俺は、いろいろと忙しいんですよ」

「ねぇ、お願いだから…」

超上目遣いで俺を見てきた。そんな目で俺をみるな。
俺は女子慣れしておらず、少し女子と接触したり、隣に座られたりするだけで、勘違いをしてしまうほどである。経験の絶無さから情け無さを通り越して、純潔を守ろうとする妙なプライドまで生じているまである。

「……はぁぁ、じゃ、少しだけ副会長の仕事についての話を聞きます」

「…ほんとに!ありがとぉ!!…じゃあ、一緒に生徒会室へ行こっか!」

「…いや、まだなるとは言ってないんですが」

三つ編みの女の子は、俺の背中を物理的に押して、生徒会室へと導こうとしている。俺はそれを全力を持ってして阻止しようとするが、どうやら運動不足の俺には武力では叶わぬようだ。抗議を持ちかけても、武力を持ってしてねじ伏せられるのでは最早、打つ手なしである。三つ編みの女の子は嬉しそうな表情を浮かべて、何かワクワクしてそうな雰囲気を醸し出している。
俺は期待はしなかったが、決意はしていた。

8:れんくん。:2018/04/27(金) 00:21

時刻は17:20である。
地から顔を出し、大地を照らす夕日は、猛々しい樣と共に、それ相応に地を金色に染めて、地は金色を反射し、窓ガラスを構成する硝子たる物体は金色の光を一層と煌然とさせた。
世界は金色でいっぱいだ。金色の世界には、数人かの恭しき言葉を技巧に使いこなす(背を伸ばしているかもしれない)女子高生が、机の上に乗っかったり、あるいは、歩き回ったりして論争を続けている。まるでミミズのようだ。淡く揺らめく金色は、俺を楽土へと導くかの如し、真剣に論争し続ける女子高生は、俺を楽土へと行かぬよう束縛するかの如し。果たして俺がここに居てもいいのかという疑懼の念を抱かざるおえない。嗚呼、帰りたい。俺にとって帰宅のようなイメージ色である夕日から放たれる金色の光は、聖なる光であり、この泥梨から俺を楽土へと導いてくれるだろうと妄想させるほど、俺はこの場から立ち去りたかったのである、否、何かを味方につけることで、心の余裕と平坦を保とうと図ったのかもしれない。
しかし、斯様の如く自己欺瞞したところで、所詮、欺瞞は欺瞞に過ぎぬ。眼前に広がる事実とは甚だしき隔たりがある。
俺が必死に保とうと努めている平坦は、複数の女子高生の未だ軟化の兆しを見せぬ論争により、粉韲されるのであった。
ーー締要、生徒会本部の論争は未だ終わらず。

9:れんくん。:2018/04/27(金) 01:00

黄昏の時は刻々と過ぎてゆき、我々一同を燦然と包み込んでいた金色の光は、もうとっくに消え失せ、残ったのは薄暗い教室の中で疲弊した議論と、人間と、結論を渇望し続ける我々の思考そのものであった。
髪の毛を両端で隔てて分けた髪型、いわゆるツインテールというやつをしている女子高生が、疲労困ぱいの様子を超露呈している。
白熱し、熱狂していた議論、否、議論から発展していた論争は、畢竟するに結論はだされず、あまつさえ自分が正しいことを証明するだけの高慢な女子高生たちによる拙劣な会合であった。
くだらない、非常にくだらない。長時間もこんなことに浪費し合う相互関係などナンセンスだ。自らの欠、すなわちセンチメンタリズムを隠蔽することに必死となって、お互いを刺激しあって驕り高ぶる此奴らはすでに堕落しきっている。それに気づいている者もいればいない者もいるとは思うが、、、議論を続けていたのは揺るがぬ事実であることは、真実であるため、前者、後者、双方ともに反省すべき者であることがここで証明される。俺は、喟然として少し間を開けてから沈黙の空間を貫いた。

「完璧を求めるのはいいと思いますけど、自己責任の拡散があまりにもひどすぎますよ。ヘーゲルの弁証法はより高次元にいくためにアウフヘーベンするのであって、あなた方のようにアウフヘーベンしても、高次元にいくことのできない拙劣な議論しかできない場合には、弁証法を利用するのは些か愚行であると思います。なぜこうなってしまうのか、それは知恵の無さが引き起こすあなた方の傲慢のせいです。」

先程、説明したツインテールの女子高生が、怒りをたぎらせた様子で、俺の発言に対して反論してきた。

「…こ、これは、重要な議論なのよ…!慎重に進めないと、生徒総会を運営できないじゃないのよ。そもそも、ずっと黙って座り続けていたアンタなんかに、口出しされる筋合いなんてないわ…!」

「確かにそうですね、しかし、俺をここにずっと止まらせておくことも、筋合いとしては異常だと思いませんかね?」

「…何言ってんのよ!勝手に帰ればよかったじゃない!最初からアンタなんか来るから、私たちが今日やることもできなくなったわけだし、今日、アンタがここに、来るから悪いのよ!!」

「俺が出て行こうとしていた時、あなたは鬼の形相で俺を睨みつけたじゃないですか。俺は説明を聞くためにここに来たんですよ、立候補しに来たわけではありません、勝手に議論を進め、勝手に盛り上がって、勝手に傲然としていたのはそちらでしょう?」

「アンタほんとっにムカつく!こっちは真剣にしてんのに!アンタなんかになにがわかるのよ!!」

俺とツインテールの子との口論に対して仲介するように、はじめ俺を立候補者として推薦した三つ編みの女子高生が言葉を紡いできた。

10:猫又◆j.:2018/04/28(土) 23:46

こんにちは、猫又です。
早速ここまで読ませていただきました。

読んでみての感想ですが、
ちょっとこれは読みにくい作品だなー感じました。

簡潔に言うと『ストーリーに対して装飾が多すぎる』のです。
そのシーンに関係ないことを深く描写したり、
発想を飛躍させすぎたりすると読者はどうしても困惑します。

はっきり言ってしまいますが、
スレッド1は以下の数行で説明できます。

スレッド1
16時にカラスが飛んでいる。
同じ制服の男に呼び止められた。
女(唯)もやってきた。
部活に行くことになった。
あぁ。嫌だ。どうしてこうなった。

逆に言ってしまえば、それ以外の部分は物語内での意味が無いのです。
何を伝えたいわけでもない文章や表現が多いこと、
これがこの作品一番の問題点だと思います。

さらに言えば、難解な言い回しや表現を使うのは良いのですが、
文章的にかみ合っておらず、
一体何を言っているのか分からない部分が多々ありました。

作者様としては『渡来 和仁はそういう表現をするキャラだから』
ということかもしれませんが、
意味の無い文章を長々と読まされると読者は読む気が失せてしまいます。

さて散々酷評を言ってきましたが、
ではどうすればいいのかと言いますと、
もしこの作品をギャグ小説として書きたいなら、
今の渡来 和仁では語り手としてクセがありすぎるので
他者目線がおススメです。

試しに作者様が、
『一体どんな風に渡来 和仁が自分の愚かさに苦悩し続けるか』
というストーリーを200文字で説明してみて下さい。

それを膨らませて行けば他者目線になります。

そう、『俺はこう思った』でも、
『俺は○○した』でもなく、

『和仁はこう思った』
『渡来 和仁は○○した』と、
作者様が語る方法です。

作者様が、
『渡来 和仁は、自分の愚かさに苦悩し続ける面白い存在』
と読者に客観的に伝えることで。
読者は語り手を理解・共感し、この物語を理解しやすくなると思います。

あくまで私の意見ですが
何かのきっかけになってくれると嬉しいです。
それでは〜


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