人間は。
私の名前をまるで。
相手を罵るために呼ぶ。
相手を馬鹿にするために呼ぶ。
悲しい。悲しい。
どうして。
どうして私の名前は……
決めた。
私の名前は。
二度と呼んではいけない。
そんな世界を。
今、創るんだ。
「創作、開始」
こんにちは!
私の花。の連載途中ですが、
それと並行してやっていきます!
よろしくお願いします。
感想などお待ちしてます
第一章 出会い
第一話 謎
「………………八ッ!」
「…ここは?」
ワタシは辺りを見回した。
「…見覚えない」
そこは、真っ白な部屋だった。
照明もないのに、白くて、明るい。
ドアも…無い。
「…出られない」
ワタシは探索することにした。
壁伝いに歩いていると、一か所だけ違和感のある壁があった。
「…………」
耳をあてると、若干風の音がした。
「どうやって外に出よう?」
ワタシはしばらく考えたが、何も思いつくことなく、
「…壊すしかないか」
この答えに行きついた。
「フゥ…」
ワタシは一息ついて、壁を思いっきり蹴った。
ドガッ
ガラガラガラ…
壁は崩れ落ちた。
「なんとか出れたけど…」
辺りを見回すと、
「…まだ建物の中…?」
外は薄暗く、どこまでも続いているような廊下があるだけだ。
「はぁ…ここ本当に何処…?」
その時だった。
「誰だ?」
背後から声がした。
後ろを振り返ると、そこには見知らぬ女がいた。
「貴方こそ誰よ」
「俺か?俺は立戸野アキカだ。」
「…そう」
アキカか…聞き覚えない名前。
「ワタシは水無月ユリ…」
「ユリか…よろしくな」
「…は?」
いや待って初対面でよく分かんない状態で、よろしく?
こいつ、頭おかしいんじゃないの?
「とりあえず、ここがどこか分かるか?」
「分からないわ」
「…そうか」
本当にここは何処なの?
その時だった。
『只今よりNAMEWORLDを開始します』
『これより被検体の確認をします』
機械のようなアナウンスが響いた。
第二話 NAMEWORLD
『全員の生存を確認しました』
『これより、ルールの説明をします。』
「ルール…?」
「もう何が何だか分からないんだが…」
『ルールは一つ、【ある言葉】を言ってはいけない。これだけです』
「ある言葉?何だそれは」
『それは私も言ってはいけないルールなのでご自分で見つけて下さい。』
「凄いタイミングが良いわね」
「こっちの声盗聴してるんじゃないのか?」
「…嫌ね」
放送は、さっきの言葉を最後に終わってしまった。
「ある言葉を言ってはいけない、か」
「問題は、そのある言葉が何か、よね」
「……」
沈黙が続く。
まず、ここは本当に何処?
ある言葉とは何?
ルールを破るとどうなる?
というか、立戸野アキカとは誰なの?
そんなことが頭をよぎる。
その時だった。
「なぁ、ユリ。とりあえずお互いの事を話さないか?」
「…はぁ?」
「いやだって、俺たちお互いの事名前以外何も知らないじゃないか」
「えぇ、そうだけど?」
「この先、何が起こるか分からない。だから、お互いの事を知って損は無いだろう。」
「…そう」
こうして、私たちはお互いに自分の事を話した。
キャラクター紹介T
水無月ユリ
この物語の主人公。高校一年生。
常に無表情で、冷酷。時々無慈悲な行動をとることもある。
有名な財閥の令嬢で、頭がとても良い。
立戸野アキカ
ユリと同じ高校一年生の少女。
一人称が「俺」と謎な言動が多い。
面倒見がよく、頼りがいがあるが、実は超怖がり。
第三話 片割れ
その後、ワタシ達は少し歩くことにした。
「高1か…同い年なんだな俺たち」
「…えぇ」
たわいのない話をしながら、ワタシ達は歩いた。
その時だった。
ヒュッ
ワタシとアキカの間を見覚えのあるナイフが通り過ぎた。
「あっ!やっべ当たんなかった!!!」
うしろから、聞き覚えのある声が聞こえた。
「誰だ!?」
この声に、このナイフ…間違いない。
「…姉貴?」
「ほっ!?」
ナイフを投げた人物が反応した。
「えっ…あいつ、ユリの姉なのか!!??」
アキカが一人で驚いていた。
「姉って言っても双子のよ」
「あっ…そうか。うん。」
アキカは安心しきった顔でそう言った。
「おーーー!!!ユリかぁぁぁっ!!!!」
やっと気づきいたのか…ワタシ、彼女の双子の妹なのに。
「ユリ!隣の奴誰だ!!??」
「俺は立戸野アキカだ」
「え?巻貝!?」
「…アキカな」
「ごめんなさいイルは耳が悪いから」
「そ、そうか」
そう、イルは耳が悪い。異常なほど。その代わり、目が超良いんだけど。
ワタシはその後、イルの事についてアキカに話した。
「イルは本当にユリの双子の姉なんだな…」
「えぇ」
その時だった。
ウーウー
『一人目の違反者が出ました。これより処刑を開始します』
サイレンとともに、壁に映像が映った。
キャラクター紹介U
水無月イル
ユリの双子の姉。
超が付くほど頭が悪く、会話にならないこともしばしば。
耳が悪いが、目がとてもいい。
第四話 処刑
『嫌っ!離しなさいよ!』
映像の向こうから叫び声が聞こえる。
「なぁユリ…こいつどっかで見たことねぇか?」
イルがそう呟いた。
「そうね。彼女は…ワタシ達のクラスメイトだもの」
「あー…そうだっけぇ」
そう。彼女は城ノ内マリア。ワタシとイルのクラスメイトだ。
『いいかげんにして!私が何をしたって言うのよ!?』
『貴女はルールを破った、だから、処刑する…』
マリアに答えた声は、幼かった。
「あの声の人物、俺たちより年下なのか…?」
「そう、みたいね」
その時だった。
ウィィィィィィィィン
突然機械音が鳴り響いた。
『嫌ぁぁ…やめて…お願い…』
よく見るとマリアの前に、チェーンソーを持った少女が立っている。
『来ないでぇぇぇ…』
『貴女は、私の名前を呼んだ、から。処刑する。』
ウィィィィィィィィィン
『嫌、嫌、嫌ぁぁぁぁぁぁ!』
耳が痛くなるくらいの叫び声とともに、映像は切れた。
「……」
「…おぇっ」
「………死んだ、のか」
マリアは、恐らく殺されただろう。
沈黙が続いた。
その時だった。
『只今より、第一ミッションを開始します。』
第五話 命令
『只今より、第一ミッションを開始します。』
『皆様、ご自分の左手の甲をご覧下さい』
「…左手?」
ワタシ達は自分たちの左手の甲を確認した。
「なんか書いてあるな」
「A-2って何?」
ワタシの左手の甲にA-2と書かれている。
「消えるのか?」
アキカはその文字を消そうとしている。
「取れないな」
丁度よく、
『アルファベットは皆様のグループです。』
というアナウンスが流れた。
「グループ?」
「何よそれ?」
理解不能なことを言われても困るのよ。
お互いにそう思っていた。
イルは全く理解してないらしく、一人でずっと走り回っている。
『グループは全部で4つ。一グループにつき22人です』
「は?」
「いきなり何言ってんのよ」
『ミッションは、グループ全員が集まること。
1時間で集まれなかったグループは処刑します』
そこでアナウンスは終わった。
「…は?」
「さ、最後なんて言った…?」
「処刑するって、マリアと同じようになるのかー」
ワタシ達3人は、全員Aグループだった。
「一番の問題は…」
「マリアが何のグループか分からないこと、だな」
「え?何で?」
イルは全く理解してないようだ。
「マリアがもしAグループだったら?」
「は?知らね」
「………………」
(大丈夫かこいつ…頭…)
と、アキカとワタシは思った(多分)
第六話 ミッション
「とりあえず、Aグループ全員集まれるか分からないけど、
行動しなきゃ意味がないな。」
アキカはイルと違って、頭がいい人で良かった。
「えぇ、そうね…此処が何処なのか分かればいいけれど…」
周りを見渡しても地図らしきものは見当たらない。
「あれ、なんだ?」
イルが向こうを指差して言った。
「…ん?」
ワタシは向こうを見たが、何があるのかよく見えなかった。
「貴方の視力で見えてもワタシの視力じゃ見えないわ」
「えーー!?アキカは!?」
「…見えない」
「はぁぁぁ!?」
「イルは超人レベルの視力だから見えるかもしれないけど
ワタシ達は普通かそれ以下なんだから見えないわよ」
「ほぇーー…」
ちなみにイルの視力は3.0で、学校の視力検査でいつも先生を困らせている。
「まぁ、近くいけば分かるっしょ!!」
そう言って、イルは向こうへ走って行ってしまった。
「あっ!ちょっと、待ちなさい!!」
ワタシ達は、イルの後を追った。
「…何だこれ?」
イルがさっき言ったのはこれの事だったのだろう。
そこには、大きな穴が開いていた。
「…この先、何があるの?」
「んー?えっと…」
イルは視力が言い分、暗いところでも見える…らしい。
「あっ、やっぱ見なかったことにしていい?」
イルが言った。
「は?ダメに決まってるでしょう…?何があったの?」
目を凝らして見ると、そこには…
血痕があった。
第七話 危険
「これって、血…よね?アキカ?」
振り返ると、アキカは目を塞いで蹲っていた。
「何してんだ?」
「い、いや…その…俺は、血が、嫌いなんだ…」
「そう。面倒ね。」
何で、血痕なんかあるのかしら。殺人?それか…
そんなことを考えてると、
「なぁ、下から何か聞こえねぇか?」
「え?」
ワタシは床に耳をあてた。
「…だよ……で…」
「……な…………に……」
微かに、人の声がした。
もっと集中すれば正確に聞こえるかもしれない。
「少し…1分ほど静かにしててくれないかしら?」
「は?何で?」
「集中するから…」
ワタシは集中して耳を澄ました。
「さっき上からすごい音しなかった?」
「したしたぁ…てかそれよりもミッションどうすんの?」
「Aグループ?の奴ほかに何処にいるんだろ?」
「上にいたらいいけどなぁ…」
下にAグループの人間がいる…下に行く方法……
「イル」
「なんだぁー?」
「床、壊して」
第八話 床下
「床…壊すのか…?」
「えぇ。」
「本気か?」
「……早く」
床を壊せば、下に行けるはず。
ワタシはそう信じていた。
「分かった!いくぜぇ!!」
ドォォン
「壊したーー!」
イルはその辺の鉄パイプを床に叩きつけて、床を壊した。
その拍子に、イルは下に落ちてったけど。
「え!?何!?誰!!??」
「急に天井壊れたと思ったら人落ちてきたしぃー何ー?」
「何か人いるーー!!!!!」
下からイルとその他2人の声がした。
「ロープとか、あるかしら?」
「無いー!!!」
「じゃあ、アキカ落とすからキャッチしてー…」
ワタシは、半死状態のアキカを落として、その後ワタシも下に降りた。
「それで、俺は落とされ、怪我をしたと…」
あの後、結局イルはアキカをキャッチ出来ず、軽傷を負った。
「あと、こいつらは?」
「えー?私?私はネコー!よろしくー」
「アタシはコハル、だけど…」
「二人ともワタシ達と同じAグループらしいわ」
「そ、そうか…」
「とりあえず、5人集まれたな。」
「22人まであと17人か…」
「…これ、集まるかしら?」
キャラクター紹介V
桃ノ江 寝子
中学2年生の少女。能天気で天然。
妙に勘が鋭いところがある。
二園 小遥
高校1年生。の割に身長が小さい。
そのため、小学生に間違われることがしばしばある。
第八.五話(番外編) 下層階での話
「はー?ここどこー?」
私、桃ノ江ネコは、今世紀最大に困っていた。
「えー?何してたっけ…寝て…寝たのか……?」
思い出せるのは家で寝たことだけだった。
「マジ無いわーー…どーしよー……」
その時だった。
ドォォン
上の階からすごい音がした。
「え?何?怖ーー」
ていうか、私の他に人でもいるの?
上の階があるってことは、ここは…
そんなことを考えていたら
「え?人?」
後ろから声がした。
振り向くと、小学生くらいの女の子がいた。
「え?マジ?小学生いんの?」
「いや、小学生じゃないし!!!」
「は?」
いや、どう見ても小学生でしょ。
身長130cmくらいにしか見えないし。
「アタシは!高校1年の15歳ですー!」
「……私より、年上?」
「ふーん…二園、コハルかぁー…」
「アンタ、中2なんだ。やっぱ身長じゃ勝てないんだな…」
「コハルって130cmくらいしかないでしょー」
「う、うるさい!!ま、まだ成長期来てないだけだし!!
てか!呼び捨て!?アタシ先輩!先輩!!」
「えー?ダメ?」
「いや、駄目じゃないけど…」
「私もネコでいいからねー☆」
私達はちょっと会話をしてから、その辺を探索し始めた。
「何もない」
「何もないねぇーー」
周りには、部屋がいくつかあるだけだった。
全部鍵かかってるけど。
「てか、さっきからすごい音してるよね…」
「あ、上から?してるよねぇー」
そのときだった。
ドォォォォン!!!
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁああ!!??」
「お?おおお?」
「なに?人??落ちてきたの?え?」
天井から人が落ちてきた。
「壊したーー!」
「え!?何!?誰!!??」
「急に天井壊れたと思ったら人落ちてきたしぃー何ー?」
「何か人いるーー!!!!!」
落ちてきた人は、穴に向かって叫んでいる。
「ロープとか、あるかしら?」
上から人の声がした。
上には、青い髪の人がいた。
「無いー!!!」
落ちてきた人は、青い髪の人と喋ってたみたいだ。
「じゃあ、アキカ落とすからキャッチしてー…」
「え?」
ドサァッ
青い髪の人が上から何かを落とした。
「え?ちょっ!?待っ!!??」
上から人…アキカっていう人?が落ちてきた。
落ちてきた人は、よけた。から、アキカって人は床に…落ちた。
「マジでどうなってんのこれ…?」
番外編 Fin
第九話 不可能
「今、まだ5人しか集まれてないのね…」
「あと、40分くらいか?」
「とりあえずどんどん下に降りましょう」
「床壊す!」
ワタシ達が3人でどんどん話していたから、
あとの2人がついてこれていない。
「え、えっと…」
「置いてかれてる感じー?マジ意味不ー」
「とにかく、下に降りましょうっていう話よ。」
「ん。おけおけー」
やっと理解したみたいだ。
そのとき、
ドゴォォン
「壊したー!」
「早っ?!!」
ワタシ達は、イルが壊した床から下に降りた。
「…誰もいないわね」
「あぁ…そうだな」
ワタシ達は、辺りを探索したが、人はいなかった。
でも、ひとつの事が分かった。
「ねぇーここ見てー」
ネコが何かを発見したみたいだ。
「何よ?………6F?」
「ここ…6階なのか…??」
「やっと何階か分かったわ…ありがとう、ネコ」
「えー?私お手柄?やったー」
そのとき。
ヒュッ
「うっわ!!??」
コハルの目の前に何かが通った。
「何これーナイフ?」
ワタシには見覚えのあるナイフだ。
間違いない。ワタシのだ。
もしかして…あの子もいるの…?
「…ユリコちゃん?」
ワタシはナイフが飛んできた方向に話しかけた。
https://ha10.net/sou/1553767585.html
設定資料集あげましたー
キャラの細かい設定とか書きます
これを頭に入れておくと後々の展開予想がしやすいかも…?
第十話 令嬢
「ユリコちゃん?いるんでしょう?」
ワタシはナイフが飛んできた方向に話しかけた。
「ユリ…お姉ちゃん?」
その方向から返事が帰ってきた。
「何だ?知り合いか?」
「えぇ。ワタシの従姉妹のユリコちゃんよ。」
「オレもな!!!」
「…イルお姉様まで……どうして?」
「それはワタシも聞きたいわ」
その時、ユリコちゃんがやっと姿を表した。
「も、申し訳ありませんわ!急にナイフなんか投げてしまい…」
「いいよ、いいよ!大丈夫だし!」
「ですが………」
ユリコちゃんは出てくるなりコハルにずっと謝罪している。
「おい」
「はいぃぃぃぃっっっっ!!!!!」
アキカが急に話しかけた。
「お前のことについて、話せ。」
「わ、私(わたくし)は、華河ユリコと言いますの。中等部2年ですわ」
「ワタシと同じ学園よ」
「華河………?」
アキカは、ユリコちゃんの苗字に疑問を抱いたみたいだ。
「華河ってあれじゃん。テレビとか出てる超金持ちのー」
「あぁっ!華河財閥か!ってえ?」
そう。ユリコちゃんは超超超お金持ちの華河財閥令嬢だ。
「何を言いますの!ユリお姉ちゃんの水無月財閥の方がお金持ちですわ!」
「まぁ、お父様がメディアを嫌ってるからテレビには出ないけど…」
ワタシとユリコちゃんで話している間、
「嘘だろ……」
「えっ?アタシさっきまで財閥令嬢と話してたの……?」
「マジやばー」
庶民(勝手な決めつけ)3人組は呆然としていた。
「これで6人…」
「あと、30分で16人集めなきゃ…」
「死ぬわね」
「言うな、言うな!!!」
「とりあえず5階に降りましょう。」
「壊すーーー!」
ワタシ達が行動しようとしたその時だった。
『2人目の違反者を処刑しました。よって、BグループとCグループの脱落が決定しました。』
キャラクター紹介T
19:百合水 ◆X5U (;`・ω・)つ:2019/03/30(土) 07:25 ごめんなさい間違えましたm(_ _)m
キャラクター紹介V
華河ユリコ
有名財閥の令嬢。中2。
ユリとイルのことを尊敬している。
ありがちだね。悪くはない。
21:百合水 ◆X5U (;`・ω・)つ:2019/04/01(月) 19:44 大事なお知らせと色々+返事
こんにちは!My Name Is…の作者の百合水です(*˙︶˙*)☆*°
すっごい大事なお知らせがあるので、出てきましたw
いきなり本題に入りますが、My Name Is…と並行している
私の花。https://ha10.net/novel/1540626277.html
を完結させたいので、My Name Is…の連載をちょっとお休みします。
楽しみしている皆さん(居るのかな?)すみません!!!
以上です!
返事ですー
>>20 ありがとうございます(`・ω・´)
ありがちなのは分かってるんですが、個人的にこういう話好きなので…
暖かい目で見てください(´・ ω ・`)
ではまた(*^-^*)ノ~~マタネー