喪失彼氏。

失くなっているんだから。彼の人生はここから再スタートなんだよ

Episode 1 _喪失_


「紅ッ！！」
独特の匂いがする病院であたしは走っていた。
「走らないでくださいッ！」
注意も聞かずにあたしはまだ走る。
ガラララッ
「紅ッ！」
ベッドに風が眠っていた。
「輝夜ちゃん・・・ッ！」
ベッドの近くに風のお母さんがいた。
「こ・・・紅は・・・ッ？」
喉が痛いからか、声が上手く出ない。
でも。
あたしは力強く叫ぶ。
「紅は大丈夫なんですかッ！？」
「命に別状はないみたい・・・あとは紅が起きるだけなんだけど・・・」
ほっとして力が抜ける。
ぺたりと床に座ってしまった。
「本当に・・・本当によかったッ・・・」

あたしは“藤原輝夜”中学2年生。
紅は友達の“上白沢紅”同じクラス。
クラスのみんなと遊んでいたら飲酒運転のトラックに轢かれてしまったのだ。あたしをかばって。
あの日・・・言いたいことがあった。
言えないどころかこんな事態になってしまった。
全て、あたしのせいだ。
あたしがちゃんとトラックが来ることをわかっていなかったから。
紅があたしを守ったから。
・・・あたしがいたから。

「紅ッ！！！」
声がした。
顔を上げると、紅の目が開いていた。
「お・・・れは・・・何で・・？」
「クラスのみんなで遊んでたら・・・飲酒運転のトラックに轢かれて・・・」
あたしが説明をすると紅はあたしを睨んでこう言った。


「お前、誰だよ。」

アダム降臨！！！
藍（あい）です。
語彙力がないことに定評のある藍です。

実は紅くん、慧くんの予定だったんですが、
上白沢慧音を連想しちゃうのでやめました。
輝夜は何も考えずに輝夜月にするところでした。
あー危ない。
わてはこれからレトさんの動画見るからとりあえずバイバイ。

感想待ってるぜ