初投稿
2:フォー:2019/04/14(日) 18:06 今の段階の設定...松本優理 ごくごく普通の高校一年生。優しい。水泳部所属。
松本彩子 優理の母。若いわけではないが年相応な化粧っ気のない美人。優しい。
本編
楽しいことは 忘れてしまうけれど
悲しいことは 覚えているのは
何故なんでしょう
記憶は厄介なもので 覚えたくないものに限って 脳みそに深く深くシワをつくるのです
私は そうやって みんなとおなじように時を過ごして
いきます
厄介な記憶さんは 本当に忘れたくないことは 覚えてくれます
楽しいのか 悲しいのか そんなことはお構いなしに
この3年間は 楽しいのか 悲しいのか
愛おしいのか 哀しいのか
快かったのか 不快だったのか
そんなことはわかりません
わからないけれど
私はこの3年間を 決して忘れたくない
美しくも哀しい
彼女たちのことを
朝 どうしようもないくらいの朝
優理は煩くなり続ける携帯のアラームを切りながら
「おはよう やかましいアラームちゃん」
携帯を睨みつける
「おはよう 優理。パン?ご飯?」
1つに結んだ長くとも短くともない美しい髪を揺らしながら母が尋ねる。
「え〜と、 まだいちちょこ残ってる?」
いちちょことは優理愛用のパンのお供。いちごとチョコのバランスの良さで人気。
「残ってるけどこれで最後かも。仕事帰りに買っとくね。」
「やった!最後だから存分に使える〜!」
洗面所からセットされた歯ブラシを慣れた手つきでとる
「それはいいとしてもう7時半だよ。8時までに間に合うの?前 生徒指導の先生に言われたんじゃなかったの?」
スマホをいじり 歯を磨きながら うーい と噛み合わない返事を返した
(学校と家同じ地域にあるから楽勝なんだよね〜)
松本一家は池袋の某マンションに住んでいる。
優理の学校も池袋の高校のため 徒歩でも20分で着くことができる。
いってきまーーーす
駐輪場に置いた愛用の自転車を漕ぐ。 まだ完全に醒めない脳みそにダイレクトに風が伝わる。平坦な道を進むには自転車が最適なのだ。
(あ、角に誰かいる。避けないと...)
もう角を曲がるというところで現れた影をすんでのところで避けた
つもりだった
ぬうっ
人間だとは思えない動きで影は優理の身体をのみこんだ。この時間帯にこの辺りを利用するのが優理だけだったことが災いしたのか、悲鳴もなくいなくなった優理に気付くものは誰もいない。
...!
一瞬意識を失っていた優理はハッキリとしない視界に目を凝らした。ここはどこだ。
だんだんと目が慣れてきたのか鮮明に流れてくる目の前の映像に、優理は唖然とした。
そこは優理が意識を失った場所だった。だが、根本的に雰囲気が違う。同じなのに同じじゃない。普段遠くから聞こえてくる車のおとや人の声。そういったものが聞こえない。空が、異常に青く 近く感じた。
と
#\^;^\*;+;+_<<<^\*&\@
なんとも形容しがたい叫び声 いや、呻き声が飛んでくる。きこえてくるというよりも、頭に直接響いてくるようだった。
「なに!?」
周りを見渡すと、ほんの30センチほどしかない、フランス人形が、いや、フランス人形 だった ものがパックリと割れた腹からヘドロを空に向かって噴射した。空が、黒に染まる。
黒に染まりきった空から雨が降ってくる。
....?
(いや、雨じゃない、あれは!!!!)
おぞましい量の フランス人形 がこちらに向かって落ちてきた。
(戻ろう、家に、戻って、そしたら、なんとかなる、お母さんが)
逃げた。
(何かの夢、いや、そうじゃないと、おかしいでしょ、こんな、)
逃げた。
(昨日の夜遅くまで起きてたから、そうだ、いえにもどって、ねて、そしたら、変わ、、あ、家、戻ってきた、これで、もう、)
逃げ
「いたッ!!」
家が見えた安心感から、足がもつれて転んでしまった。
(やばい)
不気味なフランス人形が優理を囲む。フランス人形の雨はもう止んでいたが、そんなことはどうでもよかった。
ケタケタと笑い、腰が抜けて立てなくなった優理に近づき、割れた目からドリルを抜き出した。それに続き周りもおもいおもいの武器を取り出す。
「....ァ」
助けて、という声も出てこない
ドリルが 優理の眼球に 入...
バン!!!
眩い光と共に轟音が轟く。
光が解けたときにはフランス人形は居なくなっていた
「優理!? 段差で怪我したみたいだけど?ついさっき自転車で出て行ったと思ったんだけど、おかしいわね...」
優しい母の声がする。反射的に顔がほころぶ。
「え、いや、ちょっとね...。 ん?ついさっき?」
「うん。ついさっき。出たのが40分で、今は、えと、43分だよ。」
(嘘だ、体感的には30分くらいは逃げ回っていたはずで)
実際、直接家に走れば3分もかからないのだが、混乱して逃げ回った結果、30分とは言わずとも15分は奴らから逃げた筈だ。
(階段で転んだ?やっぱり、夢だったのかなあ? なんか、理由説明するのもめんどくさいし、心配かけられないし、言わないでおこう)
「いや、ちょっとこけちゃって、へへ。けが、大したことないから。絆創膏持ってるから、大丈夫だよ!じゃあね!」
母の返事を待たずして、駐輪場に置いてある自転車を...
ない。ない、ないないない!!
優理は角まで走った。
そこには、愛用しているチャリボーイ(アダ名)が横たわっていた。
つい先程の出来事が頭をめぐる。そこにあった自転車が、先程の出来事を現実だと訴えていた。
ふと角を混ざった先に目を向けた。
(あれ、あんな子、いたっけ。)
そこには、長い茶色の髪を揺らす、脚の長い、背筋の伸びた少女が、優理の高校、葎花高校の制服を着ながら優雅に歩いていた。
(こんなのんびりした時間に、ここを歩いてるなんて、珍しい... 何年生だろう。昨日の入学式にいたっけ?...歩いてたら遅刻するんじゃない?知らないのかな。)
知らない人に突然話しかけることは優理にとっては特に恥ずかしいことだとは思っていない。
「あのーー!この時間なら、あのもう45分くらいだと思うんですけどぉー!歩きじゃ間に合いませんよー!駅そっちじゃないしー!!!」
その声に、振り向いた。
まさに見返り美人。端正な顔立ちに圧倒された。
そのため、彼女の表情が一瞬曇ったことに気づかなかった。
「...あら、ごめんなさい。1日遅れの入学なもので...。私、この辺の地理に詳しくないの。教えて頂けると助かります。」
「あ、いいです!いいですよ。全然。この角じゃなくて、あっちの角を曲がって〜」
「...成る程。ありがとう。助かりました。ご丁寧にどうも...。 まつもとゆうりさん、って言うんですね」
突然名前を言い当てられて戸惑った。
「え、なんで名前を!!!!」
そうすると彼女はクスクスとキツネのように笑いながらカバンのストラップを指差した。まつもとゆうりと書かれたプレートを持つたぬきのキーホルダーがぶら下がっていた。
「私ばかり名前を知ってしまうのは悪いですね。私は大地優奈(だいちゆうな)。よろしくね。」
そんなやりとりがあったあと、もう優理は例の出来事の事はどうでもよくなっていた。
そう、どうでもよく。
不気味なほどに
キャラ紹介と本編
おはよー!
能天気な優理の声が響く。
「おはよ〜。優理ちゃん、遅かったねぇ〜。寝坊?」
おっとりとした声で赤谷 環 (あかたに たまき)が尋ねる。
「んなわけないだろ環。どうせまた野犬に襲われて逃げてたんだろ。中学からそんなんだからなあ」
大きく下品な声。隅田 幸彦(すみだ ゆきひこ)
「それマジぃ?幸彦。漫画の世界でしかないでしょ!」
軽くだるそうな声。阿山サキ (あやま さき)
「昨日の入学式は間に合ったのにね。ざんねん。」
優しく通る声。浅田 悠馬(あさだゆうま)
※実はほとんど出てこないので、覚えなくていいです。
「ちがうよ!!もっと重要な出来事があって...〜って、なんだっけ?」
途中まで思い出すが、すぐに消えてしまった。
「まだ寝てんじゃねーの?お前の頭ー!。」
「いや!ちがう!綺麗な女の人がいたんだよ!しかもその人はここの生徒でね!」
そこまで聞いた幸彦はギャハハと笑い、なんだよそれ。と呟いたところで予鈴が鳴った。
今日も今日とてつまらない授業をかます国語教師の禿げた頭に光が当たり、まるでミラーボールだとほぼ止まった頭で考え頬杖をつきながらネタまでつまらないとため息をひとつはく。
ホームルームが終わり、友達の誘いを断った。ジェラートが好みでないのもあったが、もっと重要なことがあるのだ。
「あんれー??大地優奈さん、ここのクラスでもないんだー?」
つい今朝出会った美少女、大地優奈を探し回っていた。
「その大地優奈さんって、本当に一年生なんですか?」
1年2組を訪ね、3組を訪ね、あとは4組だけ。というところで4組の眼鏡女に訝しむような目つきで見られてしまった。
(でもあのひと、1日遅れの入学って言ってた。なら、転校してきたわけじゃないよなあ)
あれをキッカケにあの美少女とお近づきになりたかった、と肩を落とす。
(まあ、間違えて入学って言ったのかもだし。てか、そういう言い方するのかもしれないし。よし!!2年も3年も探しちゃおう!!!)
「え、あ、居ないんですか。え、本当に?え、でもあのひとたしかに葎花の制服を...」
「居ないの!わかったらさっさと水泳してなさい!!!!」
水泳部顧問兼三年4組担任の先生に聞いたのが間違いだったかもしれない。
しかし、例の少女は一体何者なのか。それだけが気がかりだった。
side ???
おはよぉ
気怠げに起きた少女は、まずはじめに「仲間」に声をかける。
「あれ、みんなどっか行ってんのか。駿河(するが)くらいいると思ったのに。」
独り言を満喫した後、いてて、と腰に手を当てる。
痛いのも当たり前だ。
廃墟と化した事務所の硬い床で雑魚寝をしているのだから。
少女は九条 紗夜(くじょう さや)。葎花高等学校2年生。いつもは2つ結びのおさげを前に垂らしている。整った顔立ちをしているが冷たいその眼は近寄りがたい雰囲気を醸し出しており、友達はいない。昼休みに彼女を見るものはなぜかいない。帰宅部。
そして
(あ、もう35分。支度したら急いで行かなきゃだな。よし、
飛んで行こう)
魔法少女だ
低浮上です
13:フォー:2019/04/29(月) 21:14 魔法少女はそれぞれ組織的に活動している。 敵を倒すことを目的とし、協力しながら勢力を伸ばして行く。組織と組織で獲物を巡るなどして対立が起こることはしばしば。どちらかの組織が完全に潰れるまで戦う。完全に敗北させるまで、戦う。
魔法少女にとっての敗北は勿論 、死。
彼女たちはなぜ戦うのか?何のために?魔法少女とは?敵とは?
彼女は魔法少女 事情を探る 物語
低浮上ってだけで投稿してた!低浮上でした。と言う報告です。といっても自己満小説なので低浮上についてはだれも気にしてないので謝りません。
15:フォー:2019/04/29(月) 21:51 side 九条紗夜
彼女は今、飛んでいる。そびえ立つ瓦礫、電灯、ビル、たまに車。そんなことをしても誰も気が付かない。
魔法少女はそれぞれ個人にコスチュームが用意されている。本人の記憶や願いをもとにした可愛らしい衣装だ。その姿に変身したら魔法少女以外には姿は見えなくなる。
つまりいま、衣装を着用している。
(これ、魔法少女下にいたらパンツ丸見えだな。)
なかなかのミニスカートで大股開きで飛んで行く。
(......!)
瘴気。
マンションからマンションへ飛び移ろうとした時、感じた 確かな瘴気。足を止めた。
「...あっちゃー。急いでたのに。」
マンションを軽々と飛び降りる。
(ま、雑魚っぽいしサクッと片付けちゃいますか。)
人通りの少なくなった十字路。倒れた自転車。倒れた1人の少女。 紗夜は少女の頭に手を当て、目を閉じた。瞬間、2人の概念は十字路から消えた。