とある私が好きな歌を参考にして小説にしました。
語彙力、ストーリー性が全くなってなく小説書くの初心者なんで悪しからず。
「俺たち、別れようか。」
とある冬の日のことだった。彼からこんなことを告げられたのは。
「えっ、なんで...」
消えてしまいそうな声が出た。
「やりたいことが、できたんだ...」
申し訳なさそうな顔をして、彼が言った。
「ごめんな。」
彼は春になったらここから遠く離れた町へ行くらしい。
でも、突然すぎて頭が追いつかない。
彼が、いつも一緒にいた彼が、私の隣から消えるなんて。
「春まで時間は少しだけど、やりたいことあったら言ってくれ。」
どんどん話が進んでいく。どうして私を置いていくのか、やりたいことは何なのか、まだなにも知らない。
彼はこういう人だ。何でも突き進んでいくタイプ。
早く決めなければ、そう思って私が出した言葉は、
「デ、デート。」
「お、やっほー」
彼がこちらに手を振ってきた。いつもなら遅れてくるのに、今日は早くきていたようだ。
鼻が赤くなっているのをみて、寒いのに待っててくれたんだな、と思い嬉しくなった。
「ごめんね、待った?」
「おう、待った」
ストレートな言葉に思わず吹き出してしまった。
待ってないよって言えばカッコいいのに、こうゆう所が彼らしくて好きだ。
「じゃあ、行くか」
「おお、人いっぱだなー」
「そりゃあ、人気スポットだもん」
私が彼としたいと思ったことは、イルミネーションを見に行くことだった。
去年の冬、見に行きたいと思っていたが見れなかったのが心残りだったのだ。
「すごい、綺麗...」
そんな言葉しか出ないくらい、そこは美しい景色だった。
「確かに、まぁ、綺麗だな」
...せっかくこんな綺麗な場所に来たというのに、反応が薄い。
彼がイルミネーションに興味が無かったのは知っていたけど、薄すぎないか。
...彼らしいといったら、らしくけどね。
「....ん」
彼がこちらに手をさしだした。いつもならしないのに。
「いつもならしないのに、意外だね」
「まぁ、今日はいいだろ」
ぶっきらぼうにそういって照れている君が大好きで、いとおしくなった。
帰り道。まだ美しい景色が目に残っててただの道路が寂しく、つまらなく思えた。
「あ、そういえばこれ。」
「もしかして...プレゼント?私に?」
「お前以外誰がいるんだよ」
彼が苦笑しながら私にプレゼントを渡してきた、いつもならこんなことしないのに、今日の彼はとても気が利いている。彼氏らしい。彼氏だけど
「ありがとう...家に帰ったら開けていい?」
「おう、わかった」
小さめな箱だ。でも嬉しい。思わずスキップしてしまいそう、顔がほころぶ。
家に帰るのがとても楽しみだ。
さっきまでつまんなかった帰り道も、イルミネーションで飾られてるみたいにキラキラして見える。
「...じゃあこのへんで」
「うん、今日はありがとう。プレゼントも嬉しいし一緒にイルミネーション見に行けてよかった」
「そっか、おう、よかった
いつもちゃんと言えなくてごめん。好きだぞ。」
家について箱を開けた。
中には青い花の飾りがついているヘアピンだった。
光に反射してキラキラひかっていて綺麗だった。
「やるじゃん」
彼には聞こえない言葉が部屋の中に消えていった