夕日の海にいる君へ

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1:歩穂◆b6:2019/07/18(木) 20:14

☆°✧.◦°☆°✧.◦°☆°✧°☆°◦.✧°☆°◦.✧°☆


ずっとずっと忘れない。

君のことも、2人で見た海も、あの日誓った約束も、全部_____。


☆°✧.◦°☆°✧.◦°☆°✧°☆°◦.✧°☆°◦.✧°☆

2:歩穂◆b6:2019/07/18(木) 20:16




✧°.プロローグ.°✧

3:歩穂◆b6:2019/07/18(木) 20:56



「涼夏」

キラキラ光る海と、夕日に照らされた君。

なぜかなつかしくて、胸が苦しい。

「なに?」

返事をしたら、君はまっすぐ私を見つめて言った。

「俺は、ずっとお前のそばにいる。一生、お前のことを守りたい」

頬が、赤くなっていくのがわかった。

「ほんとに?」

「本当に。お前に、嘘なんて言わねーよ」

ずっとなんて存在しないのは知ってた。そばにいる、なんて言葉は絶対じゃないのも知ってた。

でも、この人なら、信じれる。

だから、私は笑顔で言った。

「約束だよ!」

4:菜歩◆b6:2019/07/20(土) 10:56



✧°. 1 .°✧

5:菜歩◆b6:2019/07/20(土) 11:16

「わっ、まぶし…」


目が覚めると、悪い寝相のせいか、カーテンが開いていた。


のそのそとベッドから起き上がり、学校に行く支度をする。


…それにしても、なんだったんだろ、あの夢。


内容はよく覚えていないけど、幸せな気持ちだったのは覚えている。


あと、夕日がきれいだったことも。


「涼夏、そんなにのんびりしてていいの?もう7時半過ぎてるわよ。明音ちゃん、なってるんじゃないの?」


お母さんの声にハッとして時計を見ると、言われた通り7時半を過ぎていた。


ヤバイ!夢のこと考えてて、すっかり時間を忘れてた。


「行ってきまーす!」


そう言って家を出て、私は急いで明音との待ち合わせ場所に向かった。

6:歩穂◆b6:2019/07/22(月) 23:06

いつもの時計台の下には、もう明音が来ていた。


「ごめーん!」


私がはぁはぁ言いながら謝ると、明音は笑いながら、


「遅いよー!寝坊?」


と言った。


「寝坊じゃないけど、考え事してたら、準備が遅くなっちゃった」


そう答えると、明音は真剣な顔になって聞いてくる。


「夢?」


「うん」


明音には、話してあった。


たまに見る、内容は覚えてないけど、感情は覚えてる夢。


悲しかったり嬉しかったり、苦しかったり幸せだったり。


目が覚めたら泣いてたこともある。


でも、絶対に内容は覚えていない。


誰が出てきたとか、どんな場所だったとか、何1つ思い出せない。


「思い出せないなら気にすることない夢なのかもしれないけど、起きた時の感覚が他の夢とは違うの。なんて言ったらいいのか、わかんないけど…」


「夢の中の出来事を、知ってるみたいな感覚?」


そう言った明音は、斜め下を見つめてて、少し口をきゅっとしてた。


明音がこれをするのは、触れられたくない話をしてるときだ。


話題変えなきゃ。


「うーん…。わかんない。…そういえば、今日って小プリント提出じゃん!ヤバイ、するの忘れてた。明音、見せて!」


顔の前で手を合わせて、お願いのポーズ。


そしたら明音は、


「しょーがないなあ」


と笑ってくれた。


「ありがとー!!さすが明音!神様だぁ〜」


抱きついたら、「暑い」と言われてしまった。


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