バトル物が書きたい(届かぬ想い)
私にはたった一人の姉が居る。
両親が居ない中、いつも笑って私の世話をしてくれた。
幼かった私には、姉さんが本当に眩しく見えて。
私はそんな姉さんとの楽しい生活がいつまでも、いつまでも続いていくと思っていた。
___いつしか姉さんは家から姿を消した。
私は夢を見ない。そういう体質か何かなのだろう。
この体質を生まれてからの十数年間恨んだ事は無いが、夢とは何かを考える事は幾度かあった。
今朝も夢は見なかったが、それだけ深い眠りに着けている、という事なのだろう。私は自然と眼を開き、直ぐにベッドから飛び起きた。
時計は「6:30」と表示されていた。少し早いが、別に困る事ではない。
朝食を取り、支度を済ませる。姉の居なくなってから最初は中々手間取ったが慣れとは恐ろしい物で、私は直ぐ様支度を終えドアに手を掛けた。
「…姉さん、行ってきます」
その声に対して返事が無いのは私が一番分かっているのに、何故だか期待してしまうのは私の悪い癖だろう。
長く書いたつもりなのに…めっちゃ短かったって…よくあるよね…(遠い目)
4:凹凸◆nM:2019/08/29(木) 19:53
「あのさぁ…言わな、書かなかった?咲良君。これはこっちに置けって。これで何回目だと思ってるのかなぁ?ねぇねぇ聞いてる?」
出社早々これだ。
ネチネチとした上司の声が頭に響く。
私は中卒にも関わらず、大手企業に就職した。正直何故受かったか分からないし、分かりたくもない。少なくとも、こうして上司に粘っこく怒られている事から今の私がここの会社で実績を出せる実力なぞない事は明白なのだが。
「はい、はい…誠に申し訳ございませんでした。これからより一層注意して仕事に臨みますので」
「もう次は無いと思えよ…あ、後今日君残業して貰うね」
苛ついた様子の上司はそう私に命じて、コーヒーを取りに席を立って行った。
…最悪だ。
日も変わろうとしている深夜、私はフラつきながら会社の自動ドアを潜った。
腕時計を見ると、丁度0時だった。今日は一日中パソコンと見つめ合っていたので、幾分か目が見えにくい。気分の問題もあるだろうが、ボヤけて前が良く見えない。
こんな事なら目薬を忘れたと気付いた時に取りに行けば良かった、と後悔していると、後ろから何か気配を感じた。
気配を感じ取った瞬間、私に強烈な寒気が走る。
その気配はまるで、サバンナでライオンにでも出会った様な明らかな「恐怖」を私に植え付けた。
__見なくても分かる、これは危険だ。
私の理性がそう囁く。
その直感は正しい物なのだろうが、それでも人間とは好奇心旺盛な物でその気配の主を確認せずに私は居られなかった。
「こわくないよ」
私が振り向いこうとした刹那、あどけない声が私の耳に入る。
本来なら安堵する筈の幼い子供の様なその声は、返って私の不安をさらに膨らませた。少なくともこんな深夜に子供が出歩いている訳は無い、と決まっているのに。決まっている「筈」なのに。
私に辛うじて残ったなけなしの勇気を振り絞り、首をぎこちなく回していく。
冷汗がたらり、と落ちる。
多分今の私の顔はとんでも無く不格好で、こんな物は姉さんに見せられた物ではないだろう。
いよいよ背後の風景が私の目に入る。其処に立っていたのは___
___一頭身の、小さな怪物だった。
___
最後の棒が一本増えているのに今気が着きました()
一応長編なので気長にお待ちください
真っ黒な身体に、貼り付けた様な笑み。
私の方に少しずつ前進しながら、「それ」はケタケタと馬鹿にした様な笑い声を上げていた。
「….え、え?」
何故か素っ頓狂な声を思わず出してしまったが、それでこの狂った状況を何か変えられる訳でも無い。
10m、8m、それとも7m?
どの位の距離があるかは分からないが、怪物との距離は確実に小さくなっている。全速力で走るという手立てもあるにはあっただろうが、今の私にはこの怪物から目を離す事さえ危険なのでは無いかと思えてしまった。
私は後退りながら、じわじわと、まるで死を宣告するカウントダウンの様に少しずつ距離が縮まっていくのを見届けるしか無かった。私の眼前に迫る恐怖に、只々怯えるしか出来無かった。
3m、2m、1m___
その怪物の頭から私に向かって何かが伸びた様な気もしたが、私の意識は其処で途絶えている。
面白い!
続き待っときます!
>>8
ありがとうございます!
忙しいったら忙しいので全然更新出来てませんが…
次に私が目を覚ましたのは、古びたベッドの上だった。
「…夢?」
思わずそんな事を口にしてしまったが、前後の記憶から考えてまず有り得ないと言って良いと思う。そもそもここは何処で、私は何故こんな所に居るのだろうか。
___ベッドの上で考えていても何も変わらない。
そう思った私は、ベッドを出て外へ出る事にした。
近くにあった古びた木の扉を開けると、眩しい日光が手厚く歓迎してくれた。光が嫌いな私にとって、その歓迎は何も嬉しく無いのだが。
周りを見渡してみると、私はその景色は不気味な程に違和感を覚えた。ごく普通の風景だ。風景な筈なのに、何処か歯車の狂った様な。
また暫く更新出来んなこりゃ
さーせん。
お久しぶりです
私がその違和感の正体を掴み取る迄に、そう時間はかからなかった。何せ、あって当然の物がすっぽりと抜けているのだから。
____人だ。人が居ない。
周りを360度みわたしても、其処に人は誰一人として存在していなかった。すぐ近くにあった小さな公園にも、本来なら人がわんさか集まっている筈の店が立ち並ぶ商店街にも。
一体、何が起こったのだろうか?
自分で心に問いかけてみても、特段ピンと来ない、ありきたりで曖昧なものしか答えは出てこなかった。
「人、居ないね」
また、あの時のあどけない声が響いた。
…後ろに立っていたのは予測通り、あの怪物。