https://i.imgur.com/54zXuHg.png
(感情豊かなメーカーより/https://picrew.me/image_maker/152599)
こんな感じの雰囲気の挿し絵が出てきそうな短編集です。
もうすでにネタ不足の長編予定だけど絶対途中中断する小説/ただそれだけ、→https://ha10.net/novel/1570544829.html
推しへの愛は宇宙で1番!それが私、花澤莉湖。
グッズも置いてあるやつは全部買う!
月10万貢いでるなんて私くらいでしょ?
だから同担なんて需要なし。滅びればいいのにな。
今日も塾の帰りに推しきゅんからメッセージが来たの!
知らない男の人に襲われそうになったけど、すぐに推しくんが助けに来てくれたんだ!ほらほら!https://i.imgur.com/DolCOr7.jpg
「あー…ホント同担くたばればいいのに」
「それが願いか?」
え!?私の独り言に反応して…?って誰このジジイ
「わしはなんでもひとつ願いを叶えることができる。お前の願い、叶えてやろう」
「ほんと!?」
「ああ。」
ジジイは目の前からスゥーっと消えていった。
は?これ叶ったのかな!?
推しのTwitterを見るとフォロワー数1人。私だけ…?昨日までは40万超えてたのに…?
叶ったんだ…!私だけの××くんになったんだ!
-次の日-
教室に入った瞬間、みんなが私を見た。そして小声で話し始める。
「ねえアイツさ?」「うんうん」
「××推してんだって」「えマジで!?きっしょww」
「それな?」「アイツだけだよTwitterフォローしてんの」
「てかなんで今までライブできたんだっけ?」「さぁ?」
…仕方ない。推してんのは私だけ。そういう世界だし。
「××ってさ、歌下手じゃね?」
お前の推しの方が下手だわ。
「××って工作してんだってさw詐欺師じゃん」
みんなしてるし。
「ニコ生もキャスも枠とりすぎなんだよたいしてトーク力もないくせに」
じゃあお前喋ってみろよ。
「あんなやつ」「あんなやつを推してるやつ」「くたばればいいのに」
……やだ。
こんなはずじゃなかったのに。
同担を消したら、アンチと戦えないんだ…
同担って、需要あるんだね_
どうでもいいけどLINE画面作ってるとき吐き気催したわ
同担拒否はこれ普通に作るんだよな、、
やっぱり同担拒否の気が知れない
昔から、私とお姉ちゃんは仲良し。
「美蘭、宿題やった?」
「うぁっまだだった…!」
「協力するよ」
「ほんと!?お姉ちゃんありがとう!大好き!」
なんてことがあったのにさぁ…
私が中学入ってからお姉ちゃんはそっけなくなった。
「ねえ聞いて!?美術部の相川ってやつがさー、私のこと変って言ってくるんだよぉー!」
「………」
「どこも変じゃないよね、わたし。」
「…………」
「ねえ、お姉ちゃん?何か話してよ。」
でも、お姉ちゃんは無視してくる。
「お姉ちゃんってば」
お姉ちゃんの腕を掴もうとした瞬間_
「触らないでッ!」
「え…」
「ダメなの。あなたのためだから。
やめて。触らないで。
お願い、お願いします。
構わないで。お願いよ。
もうあなたに辛い思いさせたくないのよ。」
「これ以上あなたが壊れるのは見たくないの!」
パリンッ
割れた
何が?
割れ
た
?
鏡?
なにこ
れ
さ
っきまで
お姉
ちゃ
んがう
つってたじゃ
ない
あれ
?
わた
わたし
だれとしゃべってたんだっけ?
あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
「もしもし…美蘭の母です。お医者さん_美蘭は“お姉ちゃん”が架空の…イマジナリーシスターだってわかったみたいです。
お姉ちゃんはいなかったんだって呟いてます…また美蘭が壊れてしまった_」
イマジナリーフレンドの造語的なやーつ
美蘭ちゃんの場合は二重人格的なアレ。
美蘭ちゃんは架空のお姉ちゃんの“せいで”壊れていたけど、お姉ちゃんの“おかげで”精神を保ってたわけだ。
変なこと(お姉ちゃんがいないのにお姉ちゃんの存在を口にしている)を指摘されたから、ちょっと精神が不安定になる。
架空のお姉ちゃんは存在がないことを美蘭ちゃんが知ったら、精神を保てなくなる。近づくとそれがわかってしまうかもしれないからわざと距離を置いたのだ。
それが悪い方向へ転がって、また壊れてしまう。
意味わかんない?うん。私もわかんない。
お兄ちゃんはいつも努力をしている。
そんなお兄ちゃんに僕は憧れている。
「お兄ちゃん、絵のコンクールで金賞とったよ。」
「お兄ちゃん、習字書星会長賞とったよ。」
「お兄ちゃん、テスト100点だったよ。」
「お兄ちゃん、ピアノのコンクールで金賞だったよ。」
「お兄ちゃん、音楽会で合唱の伴奏任されたよ。」
「お兄ちゃん、友達たくさんできたよ。」
「お兄ちゃん、テスト満点3教科あったよ。学年1位だよ。」
「お兄ちゃん、部活のレギュラーに選ばれたよ。」
「お兄ちゃん、生徒会副会長になれたよ。」
「お兄ちゃん、応援団になれたよ。」
「お兄ちゃん、合唱コンで伴奏任されたよ。」
「お兄ちゃん、次期部長に任命されたよ。」
「お兄ちゃん、生徒会長になったよ。」
「お兄ちゃん、部活全国大会進めたよ。」
「お兄ちゃん、体育祭の実行委員になれたよ。」
「お兄ちゃん、リレーの選手に選ばれたよ。」
「お兄ちゃん、委員長になれたよ。」
「お兄ちゃん、高校全国1位のところに入学できたよ。」
「お兄ちゃん、なんでまだ褒めてくれないの?」
弟はいつも努力をしない。
それでなんでもできる弟が羨ましかった。
「努力しても、絵のコンクールで金賞とれなかった。」
「努力しても、習字銀賞にも届かなかった。」
「努力しても、テスト100点にはならなかった。」
「努力しても、ピアノのコンクールでは圏外。」
「努力しても、音楽会で合唱の伴奏になれなかった。」
「努力しても、友達ができなかった。」
「努力しても、テスト満点にはならなかった。」
「努力しても、部活のレギュラーに選ばれなかった。」
「努力しても、生徒会副会長になれなかった。」
「努力しても、応援団になれなかった。」
「努力しても、合唱コンで伴奏任されなかった。」
「努力しても、次期部長に任命されなかった。」
「努力しても、生徒会長になれなかった。」
「努力しても、部活全国大会進めなかった。」
「努力しても、体育祭の実行委員になれたよ。」
「努力しても、リレーの選手に選ばれなかった。」
「努力しても、委員長になれなかった。」
「努力しても、高校全国1位のところに入学できなかった。」
「お前はさ、なんでそんなに自慢してくんの?」
体育祭の実行委員になれたよのまんまだ〜〜!
なれてないです!
なれなかったよ。の間違いだ!!!
あとおやすー