もしも、許される日がくるのなら。
こんな私にも、救いの手を差しのべられるのなら。
いつか私も、笑って過ごせていたのかな……。
※とにかくシリアスです。
読む読まないは自己責任でお願いします。
暗い話が苦手な方は特に注意してください。
いつからだったのか。
それすらわすれてしまうほどに、ながい時間が流れた。
わたし、奈阿は親からきらわれていた。
『奈阿!お前は……!』
『いたい、いたい!め……い、おとうさん』
『うるさい!』
どうして、わたしはあいされないのかな。
おかあさんにも、奈阿あいされたことなかった。
『本当にどうしてこんな子が生まれてきたのかしら』
『……っ、おかあ、さ』
『何?助けてなんてあんたに言う価値無いわよ?』
わかってた、のに。
奈阿はひつようとされてなかったこと。
おかあさんも、おとうさんも、奈阿のこときらいなんだって。
そんなのまいにちいわれつづけて、なれた。
「もっとマトモな子だったら……」
「こんな見た目だもの、化け物ね」
奈阿、見た目、かわってた。
髪の毛は金色に近いうすいいろしてた。
目も、くろじゃなくて、あかみたいないろ。
だから、かな。
奈阿がばけものっていわれるの。
でもなんで?
だって、奈阿、ふつうのつもりだし。
「ほら、早く夕飯作れよ!」
「ごめ、……い」
これが奈阿のふつう。
次の日も、奈阿はいつもどおりだった。
となりのいえに、ともだちがいた。
「ゆう、おにーちゃ」
「おう、奈阿か。今日は何するか?」
ゆうおにーちゃは、いつでも奈阿といっしょだった。
奈阿はゆうおにーちゃからいろいろおしえてもらった。
上手にできないおりょうりとか。
おえかきとか、ともだちのたいせつさとか。
「奈阿はかわいいよな〜」
「奈阿、かわい?」
かわいい、ってなにかわからなかった。
けど、ゆうおにーちゃがかわいいっていうなら奈阿はかわいい。
ゆうおにーちゃのことほんとうにだいすきだった。
けど、おにーちゃも忙しくなってきて、奈阿といっしょにいることが少なくなってきた。
『奈阿、ごめんな』
『俺にはお前を幸せにすることができない』
『友だちなのに、支えてやれなくてごめんな』
しあわせって……。
奈阿は、ゆうおにーちゃといるだけでしあわせ。
だから、そんなかおしないで。
奈阿は大丈夫だから。
「最近の奈阿、なんなのかしら」
おかあさんが怒ってる。
「隣の家の悠人君がいるから……」
「とりあえず奈阿はいらない」
どうして?
奈阿、いらない?
だったらなんで奈阿を産んだの?
その頃、悠人は。
「奈阿……」
奈阿と一緒に暮らせないだろうか、と考えていた。
奈阿は親から愛されていない……。
悠人の両親も奈阿を心配していたのだ。
「悠人ー、奈阿ちゃんをどうにかできるかも」
それは突然のことだった。
悠人のお父さんが言ったのだ。
「ここに連絡しておいてくれ、それと……」
「あとは……」
お父さんが何かをお母さんに頼んでいることはわかったが……。
「奈阿と、暮らせるかもって……?」
「うまく行くかどうかはわからないけどな」
言葉とは裏腹に、お父さんは上機嫌だった。
多分うまくいくと悠人は思った。
何日も、ゆうおにーちゃが遊びにさそってくれない。
いそがしいのかな……。
ゆうおにーちゃと遊びたくて、外に行こうとした。
そしたらおかあさんにみつかった。
「あ……」
どうしよう、どうしよう、どうしよう。
あたふたしてるうちに、
「奈阿、どこに行くつもりだ!」
おとうさんがいて、怒鳴られた。
「ゆうおにーちゃ、のとこ……」
「隣の家の子?別にいいじゃないの、遊ばなくて」
「俺から逃げる気だろ!?」
そういって、おとうさんはわたしを殴った。
何度も、何度も体を叩かれる。
痛い……けど。
いつの間にか、ゆうおにーちゃがいた。
「奈阿ちゃん!?」
おにーちゃんの、おかあさんもいた。
あれ、このあとどうなるんだろ。
「お父さんに連絡して、ゆう」
「わかった」
ずっと更新されなかったから虐待受けてるのかな?って心配になったよ。更新されてよかった。
9:スカイ:2020/05/09(土) 12:55急に乱入失礼しました。