プロローグ
良家の子息子女が集まる名門私立・込古学園で6年間いじめを受けてきた主人公デブスは学園を牛耳る二つの勢力を相手に強いメンタルで立ち向かう
敵とのゲームから生き残り無事学園を卒業出来るのか
きたよー!更新待ってます!
3:まりん:2020/05/20(水) 10:07えま?ちゃんありがとう!待っててね!
4:まりん:2020/05/20(水) 13:30 第1話「選択」
6年前、大阪____
結菜はじーーっと家の棚に置いてある家族写真を見つめる
結菜はダンボールに荷物を詰めている父にこう言う
「なぁ……、やっぱ、パパとママ仲悪いん?」
「結菜……そんなんちゃう、いきなりどないしたんや」
「でもママはパパの事もう好きじゃないってこの前会った時言ってたで?」
「はぁ……ほんまあいつは……確かに今まではママと太陽と離れて暮らしてたけどこれからは違う、また一緒に暮らせるんや、関東にあるおじいちゃんの会社の本社で働ける事になったからな!結菜も来週から凄い学校に通えるんやぞ〜、試験頑張ったもんな〜、大阪の友達と離れるのは寂しいやろうけどそのかわりママと太陽がおる!お前は何も心配せんでいい、パパと一緒に頑張ろうな!」
そう結菜の頭を撫でながら父は言った
その言葉に結菜も
「うん!頑張ろ!」
そう言った
ある日、東京のビルに結菜と結菜の父は来ていた
そこの応接室にて
「うわーっ、かっこいいっ!ずっと制服憧れてて〜ん」
結菜は小学校の制服を見ながらキラキラした笑顔でそういう
それを見た父は
「良かったなぁ、結菜!あんな名門校に通えてお前は幸せ者やで」
そんな言葉を無視して結菜はぎゅーっと制服を抱きしめる
「あ、こらシワになる!結菜おじいちゃんにちゃんとお礼言いなさい」
「おじいちゃんありがとう!!学校楽しみ!……ちょっと着てみよーっと」
笑顔でおじいちゃんにそういうと結菜は制服を服の上から着る
そんな結菜を見ながらおじいちゃんは
「長裕くん、ちょっと良いかな」
「あ、はい!結菜ここで大人しく待っときや!」
父はそういうとおじいちゃんと一緒に社長室に行く
社長室で父はおじいちゃんの話を聞くと絶望したような顔でこう言う
「……え、どういう事ですか……」
「娘と離婚してやってくれ、君も分かっているだろう、もう娘に君への想いはないんだよ」
おじいちゃんはそう冷たく言い放った
それを聞き焦るように結菜の父は
「でも……何とかやってみます!子供らにはなるべく気づかれないよう心掛けてますんで!」
それを聞くとおじいちゃんは
「はぁ……君と別居している間娘はこちらで別の男と暮らしていた」
「え……」
「相手の男は大手企業の跡取りだ、私も彼を気に入っている、とてもじゃないが君が張り合える相手では無い」
「お義父さんにとっても、僕は要らないって事ですか……?子供が居るんですよ!?」
「形だけの夫婦の方が悪影響だとは思わんのかね?子供には確かな教育と愛のある家庭環境が必要だ、娘と君では育った環境が違いすぎる、いずれすれ違いが生じると思っていた、だからあれだけ結婚に反対していたんだ、お互いに興味を持つだけで制御出来ていれば良かったが結菜が生まれてしまったものだから……」
「子供に罪はありません……」
「分かってるとも、だからこそ大人の身勝手で将来苦労しないように私の娘も通った込古学園に入れてやりたいと思った、あそこなら大学まで一貫で立派な寮もある、社会に出た時も学園の名が役立つ、せめてもの償いだ、結菜が20歳になるまで教育費は娘に変わって私が支払う」
父はそこまで聞くと
「……あの……待ってください……先程から結菜の話しかされてませんけど太陽は……」
「……結菜は君に懐いているが太陽は母親と一緒が良いそうだ、君との離婚が成立したら太陽を連れて海外に移住すると言っている」
「ちょっと待ってくださいよ!結菜と太陽を本格的に放す気ですか!?結菜はまだ9歳、太陽は7歳ですよ!結菜は僕らの別居で母親とも弟とも引き離されてそれでも我慢してるんです!結菜にだって母親が必要です!」
「しかし太陽は絶対母親から離れないと言っている」
「そんな……!」
「母親が恋しい年頃だ、当然だろう、結菜に母親が必要かどうかは結菜自身が決める事だ」
結菜はその話を聞いていた
「……お義父さん……嘘やと言ってください……こんなんあんまりです……!」
「追い討ちを掛けるようですまないが長裕君には私の会社も辞めてもらうよ」
「どういう事ですか!何でそうやって全部一方的に……!本社で働かせてもらえるって話は……っ!」
お義父さんは軽蔑したような目で長裕を見ると
「本気で言っていると思ったのか?結菜をこちらに連れて来るために付いた嘘に決まっているだろう、君には大阪でチャンスを与えてやったのに成果をあげられなかったじゃないか!9年もの間何をしていたんだ!」
「陽子さんの浮気を知ってから僕はストレスで体調を崩して____」
「言い訳はいらん!嫁の浮気ぐらいで仕事に支障が出るやつが居るか!君は学歴がないが私はその人柄を評価して君に期待していたのに残念だ」
「待ってください!何でもします!今まで以上に頑張ります!クビだけはほんまに勘弁してください!!」
そう言って土下座をし
「この通りです!もう一度チャンスをください!離婚も突きつけられて仕事まで無くしたら……!結菜の事も見なあかんのにどうしたら____」
「君にスーツは合わんのじゃないかね?」
土下座している長裕を見下すように続けてこう言う
「君には君のレベルに合った仕事がきっとある、本当に子供が大事なら命がけでやり直せるはずだ、私にとってもあの子はたった1人の娘だ、幸せになってもらいたい……とにかく君が結菜を育てるのならあの子の学園の事は私に任せなさい」
そう言いお義父さんは社長室を出ると陽子に電話する
「……陽子、たった今長裕君に話したよ、パパに任せなさい」
お義父さんが去っていったのを見ると結菜は社長室に入って行く
泣いている父を見て結菜は心配そうに
「……お父さん……泣かんといてや……うち、もうこれ着れへんの?」
結菜の言葉に長裕は顔を上げると結菜のさっきの言葉を思い出す
『おじいちゃんありがとう!学校楽しみ!』
それを思い出すとまた涙が出てきて
「結菜が決めたらええ……お前は……パパとママ、どっちと暮らしたい……?」
来ました。
11:まりん:2020/05/20(水) 21:55来てくれてありがとうございます😊
12:まりん:2020/05/20(水) 22:02 6年後、現在____
高等部エリア
5月
佐藤結菜(15)高等部1年
よっしゃ……今日も気合い入れてくか!
To be continued.
第2話「込古学園」
「やーだーっ!朝からデブス見るとか今日の運勢最悪!やっぱり私もパパに頼んで寮を申し込もうかなぁ」
1人の女子がその女子の友達にそう言う
その子の友達は
「デブスって何?」
「うっそ知らないの!?」
その時1人の男子生徒が来て
「この豚が!登校時間ずらせよ!目障りなんだよ!」
そう言って結菜に缶を投げつける
結菜は落ちた缶を拾い上げ投げてきた男子に思いっきり投げ返す
「ナメんなおらぁ!」
そう言って缶を投げると缶は男子生徒の顔に当たる
「ふぁっ!め……メガネに当たったらどうするんだよ!進学祝いにママが買ってくれた限定デザインなんだぞ!弁償もできねー癖に!」
そう言われると結菜はふんっと鼻で笑う
「鼻で笑いやがったあいつ!」
込古学園 〜高等部エリア〜
ここは日本中の金持ちとかどうでも良い著名人の子供なんかも通う幼稚部から大学まで一貫する名門校
いや、元・名門校ってのが適当かも
世間のイメージは金持ちばっかの気高い生徒様に、芸能人や人気アイドルなんかも通うまさに夢の学園そのもの
テレビに取り上げられるのは華々しい話題や、ここを卒業した大御所タレントたちが語る込古学園のメリット
マスメディアを通してみたこの学園はそりゃあキラキラと眩しく映るやろう
実際ここに来るまでうちもそうやったし
けどさっきのを思い出してみてほしい
『目障りなんだよ!』
これが現実
元々ここの生徒の殆どが幼稚部からの内部進学生
その上望めば贅沢な寮生活を送れるため学生寮を希望する生徒が多く親よりも長く時間を共に過ごしてきた生徒達には変に強い結束力がある
込古学園はそんな生徒が多く集まる金持ちの為の楽園
その時女子達の「きゃーーーーー!」という声が校内に響き渡る
それと、この学園には2つの勢力が存在するのだ
その1つが「クロ派」の存在
あの勢力に目つけられたらほんまに終わる
気に食わん生徒を「ターゲット」と呼び、自主退学するまで徹底的にいじめ抜くゲームらしく降伏を拒む者はここを去るしかない
幸いにもうちはクロ派とは接点の無いまま今日まで生きて来れたけど……
「一条が居る限り安心して過ごせへんからなぁ」
その時3人の女の子達がきてその中の1人の子が
「あら、ゆーりに何か用?」
出た、美少女3人組
「この学園にデブスが安心して過ごせる場所なんて無いわよ?ほんと今日も醜いわね……この学園の制服を着る資格なんてデブスには無いのよ?寄付してないのはあんたの家だけなんだし……貧乏人にいつまでも居座られて本当に迷惑よねみんな?」
んで、この可愛い猫娘が2つめの勢力「一条派」のトップ
一条ユーリ
この学園の理事長の娘で主に女子生徒の中心
一条は昔から父親の権力を武器に生徒を脅しては自分に逆らう者を学園から追い出してきた
他にも一条の仲間、春日里奈、関戸まりえなどがいる
こんだけ美人なのに3人とも性格に問題ありで本当に勿体無いと思う
「ルックスの悪い人間って目障りだし本当に迷惑、その上貧しいとか生きてる意味ある?あんたも少しは里奈を見習いなさいよ、ねぇ里奈?」
あ、そうそう一条が支持される理由の1つに最近めっちゃ注目されてるモデルタレントの春日里奈ってのがこの勢力に居るからってのとあるよね
「あんたさー、中等部の時に一条の勢力に加わったらしいけど芸能人がいじめしてるグループに居るとかバレたら大事やで?自分のためにも____」
結菜が言いかけると里奈は
「話しかけないで」
そう冷たく言い放った
その里奈の態度に周りの生徒は爆笑する
「あははっ、里奈さんさいこーっ」
「とことん恥ずかしいわね、いつも言ってるけどあんたなんて蓮に頼まなくたってパパに言えばいつでも退学に出来んのよ?ユーリが生かしてあげてんの感謝しなさいよね、デブスは自分の事で手一杯のようだから知らないだろうけどあんたがターゲットになった初等部の頃他にもユーリのターゲットだった生徒がいたわ、なのに今じゃデブスだけ、いつまでもユーリに従わないのは____」
「従う理由がないからね、つべこべ言う暇あるんだったら親父にでも言って退学にすれば?授業料は滞納した事無いし寄付金以上の代償は払ってるはずやで」
なんやかんやうちをいじめんのが楽しくて追い出す気は無いんだろう
その気ならとっくに実行してる女だからな
この学園で生き残る方法は2つ____
媚びるか、戦うか
ここに来て6年流石に慣れた
あ、名前ごめんなさい、まりんです
20:まりん:2020/05/25(月) 23:22 「ユーリさん最近デブスに何言っても手応え無く無いですか?ノーダメージって感じで逆にむかつくんだけどー……」
「たしかにこれじゃあつまんないよね〜……蓮がちっともデブスに興味持たないんだもん、クロ派が加われば学園全体が盛り上がるのになー……」
「……蓮君、修斗君の件があってからもう新しいターゲット作る気にならないのかな……」
まりんさん、まだいる?