練習用なので見なくてもいいです。
感想だけなら乱入OK
ぐだぐだしてますけど良かったら読んでください(((最初と矛盾している
更新遅いですがちゃんと書きます(一応)
3:なぎさ:2022/03/27(日) 16:08 プロローグ
現在、20XX年。夏休みが始まったばかりのことだった。
「勇者様が来た!兄ちゃん、見に行こうよ!」
そう言って笑うのは、俺の弟、裕美 海人だ。
俺の名は、裕美 葉月。
この街に引っ越してきて一か月。こんなことなら引っ越さなければよかったとも考えている。
「俺はいいよ。母さんと行ってきな。」
「えー。お母さんは行かないって言ってるよー?」
「じゃあ一人で行ってきたらどうなんだ。」
俺は絶対に勇者に頼らない。もう、二度と。
「兄ちゃーん!お願い!!」
「嫌だよ...なんでお前はそんなに行きたいんだ?」
だって、勇者様だよ!?世界一強くて、かっこいいんだよ?兄ちゃんは憧れないのかよ?」
憧れる?何を言っているんだか。勇者にあこがれる馬鹿がいるもんか。
第一話 勇者
「ちぇっ。いいよ。一人で行ってくるから。」
最初からそうしときゃよかったのに。面倒だなぁ…
がばっ
「(朝早くから起こされて、どんなに気分が悪いことか。最悪だ。)」
そう思いながら、布団にもぐる。
ドンドンドンドンドンドンドンドン
「うるっさいな…イライラする…」
そう言いながら、布団から出る。
ドンドンドンドンドンドンドンドン
「今行きまーす。」
ガチャ
「なんだよ…誰もいねえじゃねえか。」
「ヒヒヒヒヒヒ…」
誰もいないはずなのに、家の中から声がした。
「誰だよ。」
母さんはもう仕事に出ている。海人が帰ってきた?いや、ドアが開く音はしなかった。
俺は家の中にいるやつが「人」ではないことを確信した。
なぜかは分からない。ただ、俺の感がそう言っている。
「アそぼうヨー」
「(後ろっ!!!)」
俺は一瞬で、「奴」を切り裂いた。
「Ⅾクラスかよ...でも、何でここにいるんだ?」
ガチャっ!!!
「兄ちゃん!?でかい音したけど大丈夫かよ!?」
弟が駆けつけてきていた。何の音を聞いたのやら…
「ああ。大丈夫だ。でも、そんな音だしてねえぞ?」
「ええ…でもさっき...あ、ほら、あっちから聞こえる!」
そういって、弟が指さした場所は。
勇者が向かった場所だった。
第二話 後悔と正義
「どうしたんだ?兄ちゃん…?」
俺は驚いて固まってしまったようだ。
はっと我に返る。
「いや…何でもないよ。だけど…海人、少し待ってろ。」
「え?またどっか行っちゃうの?」
海人は少し悲しそうな顔をする。それもそうだ。母さんは一日中仕事だし、帰ってきても何もしゃべってくれない。ただ、無視するだけ。
だからこそ俺は、弟を、海人を。守ってやらなきゃいけなかった。だから、強くなりたかったんだ。
「すぐに戻ってくるよ。約束、な?」
「うう…絶対だからね!約束!」
海人は、悲しみをこらえていたようにも見えた。
「じゃあな。急がなくちゃいけないから。」
あんな生活なのに。苦しいはずなのに。それなのに、弟を一人にするなんて。
「(俺は、なんて馬鹿なんだ…)」
それでも。今は、嫌な予感しかしない。行くか行かないかで、大きく変わるような気がして。
どうしても、行かなければいけなかった。
目的地に着いた葉月は、ただただ呆然と立ち尽くすことしかできなかった。
荒れ果てた地。
「奴」の気配が残っていた。
しかも、今まで出会ったことがないレベルの。
そして。
その地の中心部に。
勇者が倒れていた。
俺の心臓は跳ね上がり、頭が真っ白になった。動けない。
しかし、これで負けてはいけないのだ。
勇者の命がかかっている。
俺の足が動いた。恐怖心に勝ったのだ。
気が付くと、病院の目の前にいた。
きっと、勇者を運んできたのだろう。俺は、家へ帰った。
「ただいまー」
物音ひとつすらしない。
弟がドッキリを仕掛けようとしているのか?それとも、本当に誰もいないのか?
ドッキリであることを願い、部屋中を探し回った。
しかし、だれもいなかった。
俺は、疲れ果てるまで、何回も何回も、探し回った。
家の近くも、病院も。
しかし、どこにもいなかった。
あの時間で、そんなに遠くへ行くことができるか?
いや、あまりにも俺が返ってくるのが遅かったから、探しに行った?
だから、帰ろうとしても迷子になり、帰れなかった?
でも、俺がどこにも行かなければ。
海人はどこにも行かなかったのかもしれない。こんなことにはならなかったかもしれない。
「俺が。」
「全部俺が、悪かったんだ…」
凄い世界観好きです……
続き楽しみにしております……!これからも頑張ってください!
ありがとうございます!名梨さん..でいいですよね。
8:なぎさ:2022/03/27(日) 17:03 第三話 異世界へ
「(絶対に、家に帰らせてやるからな…。)」
そして、罪滅ぼしをする。
俺は、海人を守り切れていなかったんだ。
自分の弱さを実感した瞬間、苦しさで涙が出てきてしまった。
「(俺は自分を、許せない。それでも自殺できないのは、今度こそ、海人を守るため。)」
守ろうとしてやったことでも、本当は守れていなかった。
だからこそ、今度は絶対に。間違えないようにしたい。
…いや、
間違えないようにしなければいけない。
「よし、行くか。」
俺は、見つかるまで探すつもりだ。
「(たとえ、異世界にいるのだとしても。)」
「…異世界?そうか、奴につかまっているなら、異世界にいる!」
それを見ていた街の人々が、少し困惑してこちらを見ていることが分かった。
でも、恥ずかしいとは思わない。
思ったことをそのまま声に出しただけだ。
「そうと決まれば、異世界から行かなくてはならないのか…」
どうする?どうやって行く?
前は、たまたま時空が歪んで、運悪く異世界にたどり着いたのだが…
今回はそううまくいかないだろう。
だとしたら…?
「(やることは一つ。)」
「異世界の門を強行突破だ!」
今度こそ街の人々が心配し、警察まで呼ばれてしまったのだが、うまくごまかすことができた。
「さて…待ってろよ海人!」
異世界は、地獄にも通じていて、地獄からならたどり着くことができるかもしれないのだ。
「やってみるしかないよな。」
家の床に地獄の紋章を描いた。
時間はかかったが、これで行けることを願おう。
「あとは、呪文を唱えるだけか…」
そこで、ある疑問が残る。
「あれ?俺、地獄の呪文とかそういうのに耐性なかったっけ。」
そう。地獄の呪文に耐性があったのだ。それも強力な。
「え、てことは俺、呪文唱えれない…?」
そうなるのだ。いや、もし唱えることができたとしても、門は開かないだろう。
「噓だ!噓じゃないけど…。どうする?」
紋章を書くだけでものすごく時間をとってしまったのに、呪文を唱えることができないなんて。
「…無駄だとは思うが、一応唱えてみるか。」
俺は、地獄の呪文を唱えた。
「…やっぱり、無理だよな…。」
諦めかけたその瞬間、地獄の門が現れ、開いたのだ。
「…え。」
「えええええええ!?」
俺は、運良く耐性が消えていた。
「あ、そういえば、異世界から出るときに、地獄の呪文とかの耐性はなくなるとか言ってたっけ。」
まさに、九死に一生を得る、だな。と、思った瞬間であった。
「よし、行くか!」
第四話 地獄の世界
ひゅうううう…
「なんでだ…妙に静か…」
「まさか…!海人⁉」
嫌な予感がした。地獄が異世界と通じているということは、交流もあるはず。
だから、海人を地獄に…?
なぜかはわからないのだが、そんな気がしてきた。
「海人…っ!」
気が付くと、異世界の門の前に立っていた。
夢中で走り続けたのだろうか。
俺は、異世界の門を開けた―――
それと同時に、異世界の住人らしき奴が出てきた。
明らかに低級クラスだ。
俺が見えているのだろうか。このまま素通りしてもいいだろうか。
「えまおだれだ」
「?」
俺が見えていた。なら…
「しょうがねえな…何言ってるかわかんねえのと、気持ち悪いしな。」
「かのんていき」
なんだよこいつ…
「五月蠅い。少し黙れ」
俺は剣を取り出す。そして――
カキィン
「…⁉」
奴は、攻撃を防いだのだ。
「(さっきまで明らかに低級クラスだったのに…なんだこの威圧感は…⁉)」
さっきとは雰囲気がまるで違う。
「でも…。」
「俺は負けない。負けてはいけない!」
第五話 戦闘の行方
ひゅうう…
気味の悪い風が吹く。
「(低級クラスかと思って、油断してたからな…)」
実はさっき、もう少しで吹き飛ばされそうになったのだ。
でも、諦めはしない。
ここで諦めたら、海人は…海人はどうなるんだよ?
「(今は戦闘に集中しよう。)」
こんなことしているうちに、海斗が地獄へ行ってしまったら…。
早く終わらせないと。
「!なだんいわよえまお?ぇれあ」
「なんて言ってんだよ…!気持ち悪いな!」
「!ろだいなけわなんそ?いるわちもき?え」
本当に気味が悪いしゃべり方をしている。
「(今度こそ、これで終わらせてやる!)」
今度は、本気を出した。なんの躊躇も、油断もなく。
「はああああああ!」
「れまと」
その瞬間、時空が止まった。
一瞬だけ。俺が攻撃しようとした、その一瞬。
「ぐはぁっ!」
高く飛んでいたから、時空が止まった瞬間に気が緩み、俺は、落ちてしまった。
「なんだよお前は…!なんで俺の邪魔をする!」
「。ろだらかたきてしきげうこがえまお?は」
さっきから意味の分からない言葉を発して…どうやったらそんなしゃべり方ができるのか不思議なくらいだ。
でもこれだけはわかる。相手は今、怒ってはいない。
表情がそう言っているからだ。
「じゃあ…俺が攻撃をやめれば、邪魔しないのか?」
「。だうそ」
「はぁ…。」
どういう意味か分からないが、とりあえず「いい」と言っていることにしよう。
「じゃあな…。なんかよくわかんなかったけど…」
俺は、異世界に入った。やっぱり、現実世界とは違う…。
「急がなきゃ!」
第六話 聞こえる声 見えない姿
俺は、走りながら考えた。
俺の強さがどのくらいなのかを。
でも、一つ言えることは、「奴」らは人間とはレベルが違うということだ。
人間の中で一番強くても、さっきのやつに勝つことができなかった。
多分、俺が弱いんじゃなくて、「奴」らが強すぎるんだ。
実際、一番強いといわれている勇者も、何者かに倒されてしまっていた。
勇者は、どのくらいの強さだったのだろう。
わかったとしても、何を基準にすればいいのだろうか。
「そういえば俺、どこに向かって走ってんだ?」
「(海人の居場所が分かればいいんだけど、そんなことできたら苦労しねえよな…)」
俺にそんな能力はないのだ。逆にあったら運が良すぎる。
「何か聞こえる…。行ってみよう!」
俺は声が聞こえる方向へ向かった。
しかし、明らかに何かがおかしかった。
いつまで経ってもその場所へたどり着くことができない。
「(移動しているのか…?)」
完全に俺は遊ばれていた。
「(何故だ…?いくら速く走っても姿すら見えない。しかも...)」
「後ろ!?まただ...!」
音が急に後ろから聞こえることがある。
第七話 悪夢への誘い
「はあ...はぁ...」
ずっと走っていたら、さすがの俺でも疲れてしまう。
「なんでだよ…。なんで追いつけないんだ?何かおかしい…。」
そろそろ限界か…と思っていたところ、声が近くで聞こえた。
「!!!」
しかし、姿は見えない。近くで隠れているのかもしれないと思い、周辺を探した。
「どこだよ…。」
どこにもいなかった。いや、正確には、どこにも行けなかった。と言った方が正しいのだろう。
走っているつもりが、走れていない。いや、走れてはいるのだが、ループしている。
「これは…どうすればいいのだろう…」
その時、遠くで光が見えた。
「え?あれ…」
その光のほうを見ると、何がそこいるのかはすぐに分かった。
「海人...!!あれ、海人⁉」
海人が、こちらに向かって走ってきていた。
「なんで、?」
「…言ってなくてごめん。俺、実は異世界の住人だったんだ。」
「え?どういう...」
俺は驚きを隠せなかった。海人が異世界の住人?
「とりあえず、今は目の前の敵に集中するぞ。ほら、修行の成果を生かす時だ!これくらいなら、お前でも倒せる!」
「海人、今俺のこと「お前」って言った?え?本当に海人?」
「いいから!」
海人は、大きく息を吸う。術式を発動しようとしているのだ。
「この力、やっと今、発動条件が満たされたんだ。」
「え?これって…師匠の技…?そんなわけないけど…」
俺は首をかしげる。昔、修行をつけてもらっていた師匠と、技が似ている。
「悪術消滅…」
海人がそう言った瞬間、周りに黒い物体が現れた。
「壊!」
「葉月…⁉」
俺は、海人が悪術を壊す前に、術式を破壊した。
「なんで…!あと少しで勝ってたのに!」
「いや、勝負は…。」
俺は言った。
「楽しいほうがいいだろ!」
「なんでそうなるんだよ…。」
海人が、呆れたような顔を見せる。
そして、表情を戻した。
「まあ、楽しいほうがいいか…。」
「おう!絶対に勝つぞ!海人!」
俺は戦闘態勢に入る。
「まあ、その名前、偽りなんだけどね。」
「ん?なんか言った?聞こえなかったんだけど…。」
「ううん。何でもない!独り言!」
海人は、前を向きながら言った。
「そっか。ならいい。」
俺も前を向く。
周りには、異世界の住民がいる。悪術を使える、厄介な奴だ。
でも、俺は。
俺らは。
「「負けない!!!」」