週に一度の
木曜日
私が生まれた、
木曜日
ここから始まる、
木曜日
待ちわびていた、
木曜日
あなたに会えるか会えないか
神のみぞ知る 黄砂降る空
週に一度の逢瀬なら
愛し過ぎずに済むはずが
…会えない時が長いほど
想いが募る、
木曜日
満たされぬ器のような、
木曜日
あなたが足りない
まだ足りない
休日まで遠かったり
嫌いな授業が集中してたり
仕事の書類の提出日だったり
木曜日なんて、これっぽっちも好きじゃなかった
好きじゃなかったのに
意地悪だったり
不器用だったり
寂しがりやだったり
あなたなんて、好きじゃなかった
好きじゃなかったのに
あなたに溶けたい、
木曜日
堕落するよな 快楽の壺
雨降り 梅雨入り
木曜日
会いましょう
重い雲から逃れるように
もうすぐ終わる、
木曜日
日付が変われば 誰かのあなた
世界がせばまる、
木曜日
私の全てがあなたに向かう
香水を あえてつけない、
木曜日
あなたに匂いをつけない為に?
いいえ
あなたの香りを身に纏う為
お遊戯しましょ、
木曜日
目隠し鬼さん 手の鳴る方へ
捕まえられたら ご褒美あげるわ
キスの雨
目隠しはそのままで
コンナコトしたい あなたにも
アンナコトしてよ 私にも
持ちつ持たれつ、
木曜日
果てるなら どうぞご一緒に
先週の木曜日は 会えなかったね
寂しかった?
会いたかった?
あなたが
そう思っていたならいいのだけれど
私はここよ、
木曜日
夏至を過ぎ これからは少しずつ夜が長くなる
あなたと過ごす木曜日の夜の時間は変わらないというのに
暗闇だけが 増えていく
ゆっくりと 愛の形をなぞるよに
指を滑らす君の肌
縁取りだけの空っぽの恋
満たされないまま、
木曜日
ほんとのわたしなんか居ない
でも其れは矛盾して
どれもちゃんとわたしだった
今からやり直せるのなら
どこから始めればいいかな
それすらわからない
程
見失っていた
いいえ
気づきたく、なかった
>>19
他スレへの詩のカキコミも拝見しました。
せっかく創作意欲に溢れていらっしゃるのですから、
ご自分でスレッドを作成され、思う存分お書きになることをお勧めします。
…と、言ってみる、
木曜日
わかりあえない、
木曜日
仕方ない
あなたと私じゃ全てが違う
カラダの形も
ココロの強さも
ないものねだりの、
木曜日
あなたの寝顔を見られるという
紙切れ一枚の特権
君の目を閉じさせて夢想する
いまだ見ぬその寝顔
夜の出口は木曜日にはあらず
君は帰る かの人が待つ寝床へと
明けない闇をここに残して
肉じゃがほおばる
木曜日
みとれるような あなたの食べっぷり
私のコトも 残さず食べてね
どうかどうか
突かれ疲れて、
木曜日
世界の底に理性は堕として
柘榴に溺れる夢を見た
赤い血みたいな実の中で
もがきながら目が覚めた
夢の柘榴に蝕まれ
鈍い痛みが腹部に残る
ぼんやりと ようやく思い当たる
ああ、今日は木曜日だと
体重ねぬ、
木曜日
「何故」と問われて
「柘榴のせいよ」と答える私
腑に落ちない顔をして それでも頷き「そうか」と言う君
私を買って 寂しい夜に
私を飼って 手元に置いて
私を駆って あなたの馬になる
私を狩って 戻れぬならば
あなたの勝手 好きも嫌いも
かって かって、
木曜日
口づけの跡を隠して着るシャツの アイロンがけの丁寧さ
小さな嫉妬
木曜日
私たちはあと何度
こんなふうに木曜日を迎えるのでしょう
本当は
窓のない部屋は嫌いなの
圧迫感に 息が詰まってしまいそう
木曜日ごと訪れる、
この部屋にも窓がない
閉ざされた場所
見られてはならぬ人と
見られてはならぬことをして
この息苦しさは きっと背徳への罰
人が生まれくる道を
深く深く たどる君
そこに命は宿らねど
快楽だけの、
木曜日
いつも優しいあなただけれど
その瞬間だけは
いつも支配者の顔になる
王様の お気に召すまま、
木曜日
あなたに属する私になる
あなたを待ってる、
木曜日
あなたを待つということは
あなたを待たせるということ
いつかそうなりますように
慰めあいましょ、
木曜日
お互いの弱い部分を
こすれ合わせて
「口づけ」の言葉の響きに酔いしれる
「キス」よりも 艶をまとって、
木曜日
茹だるような夏を過ぎ
秋の気配が ひたひた滲む
こんなにも待ちわびる木曜日
最近じゃ 時々辛い
恋にも秋はくるものかしら
手に入れようともしてないくせに
独占欲が フライング
あなたは あなた
あの人の あなた
それでも 木曜日だけは
という願い
時は過ぎ
あなたと会わずにいる間
カラダは 寂しがった
ココロは 少しホッとしていた
終わりにしましょう、
木曜日
子供じみた歌達に
この恋を 沈めましょう
そして始まる、
金曜日
夜明けは すぐそこ