私は紅狐です.
詩を書きたい時に書きます.
ジャンルは決めてません.
たいてい暗いかもしれません.
二本の足で
この汚れた世界を
歩いていたら
いつの間にか二本とも
泥まみれになって
笑われものになった
いつの間にか
歩く感覚さえ忘れて
一歩踏み出すだけで
グラグラと揺れて
歩くことが怖くなった
だから二本の腕で
このつまらない世界を
包んでみたら
いつの間にか二本とも
使えなくなって
翼が折れたように垂れた
そしていつの間にか
感覚が死んでしまって
太陽に手を伸ばすと
それさえ私を嘲笑った
そうして四肢は
バランスを必要としない
動かないものになった
さてこの汚れた
つまらない世界で
どう生きていこうかな
まったく
めんどくさいね
不意にそう思う
例えば人間
何か気づけば
一丁前に
有機物ぶって
何か環境を支配
し始めたよ
何か得たのかな
いや寧ろ失ってます
でも気づきません
なぜなら
有機物だから
見方を変えるだけで
失ったものから
目を離すことが可能だから
あぁどうせなら
無機物に生まれたかった
こんな世界が
見えるくらいならば
動かなくていいし
何も失う必要はない
ああ止まって心臓よ
いつまで汚れた人間の話に
相槌を打つつもり?
どこまでも律儀な鼓動は
それでも動くのだ
あぁこれだから
人間ってめんどくさいんだ