花を摘まんでいる
私以外は書かないで下さい 、
とは言っても、ポエム以外のコメントなら大丈夫です
( ポエムというより、単語に近いかも。 )
嘆きの姫君と嘯く魔法使い
無邪気に踊る子猫と傾いた硝子の月
サナトリウムと群青
滑稽さを失ったピエロに、
12時の鐘が終わりを告げる
唐傘一本で雨を防げるほど、飴は甘くない
額縁の奥に佇む真っ赤なワイングラス
光を灯したマシンドールは人形と呼ぶには惜しい
巫山戯た悲劇に拍手喝采を
アザレアの心臓にナイフを刺そう
零れ落ちた記憶と血をただただ飲み干すのだ
錆びた鉄と同じ瞳をした、寂びた声の絡繰人形
どうか、その長い睫毛を伏せないでくれ
エインズワースに身を委ねて
宵闇に身を任せて
要らないと投げ捨てたのは、パンドラの箱
廻転木馬は聖者の秘密を知っている
貴方の脳味噌は、甘い甘い蜜の味がした
深紅の刻印に唇を添えれば、禁忌の扉は自ずとやって来る
縁取られた真白に黒を注いで
夢見た何時かの憧憬にナイフを突き立てれば、或いは
如何して、そんなに。碧い涙を流しているの
エゴ塗れのテディベアに一輪の薔薇を
壊してみせて、ヒエラルキー
嗤うカサブランカと五月病
マリオネット症候群
戯れの青薔薇は悲鳴を上げる
聖歌を口遊むモルモットが、
硝子の瞳から涙を流す滑稽さに
笑う、哂う、嗤う
偽りの御伽噺とちっぽけな夢
びしょ濡れの蝋燭が灯す炎に映る
真っ赤な懐中時計
妄言吐きの悪いお口は真実を
語る、騙る
3時を告げる古時計に
奇怪な音色のピアノが重なる
いっそ目を瞑ってしまえば、
焦げた赤色なんて見えやしないのに
五月雨と五月病
或いは穢れたモルモット
淡紅色のノクターン
夜祭前に、
アマリリス、どうか笑っておくれ
後世、火は灯り花は枯れる
盲目の修道女が綴る贖罪の物語を、
枯れた花弁ほど愛らしいものはなく
壊れた人形ほど狂おしいものはない
聲さえ海底に沈んでしまう
傾いた天秤と月蝕
日蝕、終わる世界と君の影
( どうかどうか、救ってくださいませ )
硝子張りの夢を見る
きっと破片は飛び散ると分かっていても
四角い月に祈りを捧げる、
瞳孔に刺したナイフが嫌よ嫌よと紅を帯びる
腐った瑪瑙に似た美しい横顔さえ
きっと蝕してしまうのだろう