「フハハハハ、生徒がゴミの様だ!」
バルス!!
3:きなこ ◆H.KU:2012/09/15(土) 22:14 >そよかぜ
目がッ目がァアァア!!!
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この世界の何処かに、もしかしたら天空に在る学園。
『王立ジブリ学園』
学園長のムスカにより創られた、科学と魔術の共存共栄する不思議な学園。
その学園の門を潜ろうとする少年が一人居た。均等に整えられたその少年の黒髪を、柔らかな微風が梳く様に吹き抜ける。
その微風を吸い込むかの様に、少年は深呼吸をし、ぽつりと呟いた。
「やっと、千尋に逢える」
「おはよう、千尋!」
「シータ……おはよ。今日は遅かったね」
そうなの、パズーが朝ご飯作ってくれたんだけどね、玉子が足りなくて買いに行ってたのよ!と苦笑混じりにシータが話す。千尋は頬杖をついてその話を聞いていた。
(シータ、本当にパズーと仲良いよね)
千尋は二人の仲が羨ましかった。こんなに思い逢える男女が千尋には居なかった。
周りを見渡しても中々ピンと来ない。(もっとも、周りが既に相手が居る場合が多いのだが)
「私の運命の人って誰なんだろうなぁ……」
千尋の呟きは、始まりを告げるチャイムの音と、ドアの開く音で聞こえなかっただろう。
「授業を始めるぞ!……と、その前に転校生だ!」
担任であるエボシが、声を張り上げ教卓に手を着く。転校生という言葉に対するクラスのざわめきは、静粛に!というエボシの一喝で収まった。
「よし、入ってこい!」
エボシが手招きをすると、一人の少年が教室へと入ってきた。
「初めまして。私の名は、饒速水小白主。ハクと呼んで下さい」
その少年を見た瞬間、気だるそうに頬杖を付いていた千尋の目が大きく見開かれた。夜よりも暗い黒髪。何処までも真っ直ぐな、ガラス玉の様な翡翠の瞳。
“ハク”千尋の記憶の奥底で、彼女は何度もその名前を呼んでいた。
(私は……この人を知ってる?)
「千尋、次は移動教室だ。遅れるぞ」
サンに声を掛けられるまで、千尋はずっとハクという少年の事を考えていた。けれど、考えれば考えるほど辿り着きたい記憶から遠ざかってゆく気がする。
「あはは……ごめん、ぼーっとしてた」
「そんなんじゃ自然の中じゃ生きていけないぞ!」
そう言い残し、サンはアシタカの元へと走っていった。
ふと教室を見れば、自分の他にはもう人が居なかった。……と思ったのだが。
「ハク……」
ハクが自分を待っているかの様にドアの処で立っていた。
「私を待っててくれたの?ありが……」
千尋がにこりと笑いハクに言った言葉は、途中で途切れてしまった。
ハクが千尋にふわりと抱き着いて来たのだ。
「千尋……逢いたかった!」
「え……?」
「千尋は私の事を覚えていないかもしれない。でも私は……!」
私はずっとそなたを想っていたんだ、そう言うと授業を告げるチャイムが鳴った。
「急がないと、走ろう!」
ハクは千尋の手をひいて走る。風よりも速く、水よりも流れる様に。
(この手の感触、肌に触れる風……なんだろう、涙が出ちゃいそうになる)
千尋の心臓は、チャイムより大きく波打っていた。
「千尋ちゃんとハク君、遅いわねぇ……」
その頃、移動教室の理科室では学級委員であるソフィーが心配そうに辺りを見渡していた。その鄰ではハウルがくすくすと笑っていて。
「ちょっとハウル、何和らってんのよ」
「いやぁ、心配性なソフィーが可愛くって」
にこにこと自分を見つめるハウルに、ソフィーは赤面しつつも「この変態!」と言い放つ。
その言葉にショックを受けたのか今にも緑色のネバネバを出しそうなハウルを横目に、ソフィーは同じく学級委員のアシタカに話し掛ける。
「迎えに行った方が良いかしら……」
「そうだな、迷子になったのかもしれない。千尋は案外トロいしな」
それ何気に千尋に失礼じゃないか、皆がそう思った矢先、教室のドアが勢いよく開かれた。
入れてください。咲楽といいます。
この小説、とっても面白いですね!頑張ってください!!
>>9
ありがとうございます(*^▽^*)♪
頑張ります!!
オレなんかがこの小説の審査・評価をしていいのだろうか…
とりあえず敬語でいきまーす。
てか>>2にバルス!!とか書いたの誰だよ←
関係ないけど、ムスカ「フハハハ生徒がゴミのようだ!」しか出てなくないですか?
えーと…1つ言うと、話を書くときに、二人ぐらいしか話してる風景が見当たらないというか…。
今ここに出てきてるのは、把握出来るだけでハク・千尋・ハウル・ソフィー・シータ・パズー・エボシ・アシタカ・(忘れかけてた)ムスカぐらいですかね。
もう少し1つの話の中で登場する人物を増やした方がいいというか…
詳しく書くのはいいと思うんですがね。
まぁ、こんなところです。
実は前々からみてたんだぜ!←
更新頑張って下さい。
>そよかぜ
じゃあ私も敬語で…(;´д`)
評価ありがとうございます…!
ムスカ校長が出ないのは……出番が無いからです(^^;)笑
わわわ…複数の人物を動かすの、私の苦手分野なんですよね;頑張ってみます!!
敬語慣れないおwwww
「授業遅れるし、頭ごちゃごちゃだし……今日は疲れたなぁ」
授業も終わり放課後。はぁ、と大きく溜め息を吐く千尋に、ソフィーは後ろから声を掛けた。
「溜め息なんか吐いてどうしたの?」
「ソフィーさん……」
あの転校生の事?と問われ素直に頷く。そして、千尋は流れ出す様に今日の様を打ち明けた。
ハクに抱き締められた事、
ハクは自分を知っていると言った事、
自分はハクを知っている気がする事……。
ソフィーは最後まで聞いてくれた。時折相槌を打ちながら。
「私……どうすれば…」
「ふーん。強いまじないが掛かっているね」
「え?」
けれども、返ってきた返事の第一声はソフィーでは無かった。
「ハウル!どうして此処に?」
「どうしてって、勿論ソフィーと一緒に帰る為さ。実はずっと後ろに着いてきてたんだよ?」
それよりも、とハウルは続ける。夕焼けが彼のガラス玉の様な瞳に反射した。
あの、止まってしまったんでしょうか?