大門香(ダイモン コウ)通称【お香ちゃん】
アイドル界のトップに君臨するアイドル。その真の姿はドSの闇ドル(闇のようなアイドル)
「今日はお香の為に来てくれてありがとう!」
私は、偽りの笑顔を今日もファンに向ける。
何で好きでもない相手に本当の笑顔を見せないといけないのよっ!
何?アイドルってオモチャなの?舐めてんでしょ!
「やってられないっての!アイドルなんか辞めてやるわァァ!!!」
私は変装をして、楽屋を抜け出した。
「(ムフフ、メガネかけてるし青髪は誤魔化せないけど、天パはストパーで誤魔化した!服はただの黄色のワンピース!)」
完璧な変装ね!あとは、私を家に泊めてくれるカモを探すだけ
「はぁー…ダッル」
「どうしよっかな〜」
わたしがキョロキョロしながら歩いていると…
バンッ
「いたっ…」
「え、なにっ!?」
私は誰かにぶつかってしまった。
「いったーい!」
「あ、ごめん」
差し出された手を受け取り、顔を見てみると
めっちゃタイプなんだけど!
あのボサボサの髪の毛、タレ目、猫背!
ちょータイプ〜〜!
「あの…名前…名前を教えて?」
「俺?俺は松野一松…あんたは?」
「だ…大門香」
「へぇ〜…いい名前だね」
「ありがとう…」
「ただいまー」
「おー、一松〜。おかえりー」
俺はさっきから胸の鼓動が治らない
「チョロ松兄さん…話、あんだけど」
「え、チョロ松に?やめとけって一松〜。俺にしとけってー」
「そのやめとけって何?俺じゃダメなの!?」
ああ、おそ松兄さんでもいいかな
「じゃあ、おそ松兄さん」
「じゃあって何!?」
うるさいチョロ松兄さんを無視して、俺はおそ松兄さんに相談することにした。
「おそ松兄さん…俺、さっきから胸の鼓動が治らないんだ」
「ほぉほぉ」
「散歩のとき、女の子とぶつかって…それからなんだ」
「……!!!……」
「その子の手の温もりが忘れられないんだ」
「…!!!!…」
「これって何でだろう」
「た…大変だーー!!!一松以外の兄弟、全員集合ーー!」
さっきの人…ちょーカッコよかったー!
あ、泊まるとこどうしよう
私が困っていると…
「マッスルマッスル!ハッスルハッスル!」
という声が聞こえてきた。
これはチャンスね…!
「すいませーん」
「君、誰?」
あれ?この人さっきのタイプと同じく…顔?でも、テンション違うもん!絶対違うわ!
「大門香です!ヨロピコ!」
「へぇー。俺、十四松!ヨロピコ!」
アイドル用の敬礼ポーズをして、バシッと決めポーズ!
「私、今とある事情で家がないの。家に泊めてくれない?十四松くん」
「うん。いいよ」
っしゃあぁぁ!!!宿泊先ゲーッツ!
「今から帰るところだから、一緒に行こっか」
「うん!」
「どうしたの?おそ松兄さん」
「よーく聞け、お前ら…」
俺は一松以外の兄弟を集めた。あれ、十四松がいないな…ま、いっか
そして、肩を組んで円になる
「一松が…あの一松が…恋をしたんだ!」
「「「は!?」」」
「いやいやいやいや!ないないないない!」
「だってよ、トッティ…一松のさっきの話、教えてやろうか?
・胸の鼓動が治らない
・それも女の子をぶつかってから
・その子の手の温もりが忘れられない
だぞ?絶対恋じゃねぇか!」
「そういえば、一松は?」
「もう一回散歩に行くって」
恋がどうとか言ってるカラ松はムシしよう。
とりあえず、俺たちは一松の恋には触れないことにした。
「あ、この子ってトップアイドルのお香ちゃんじゃないの?」
「あー、この子なら俺も知ってるよ。」
「フッ、アイドルはみんなトップアイドルなのさ」
僕たちがテレビを見ていると、映ったのはアイドル界の神・お香ちゃんだった
「この子、チョロ松の好きなにゃーちゃんよりも可愛くね!?」
「うるさいよ!もぉ!」
確かににゃーちゃんよりも可愛いけど…僕はにゃーちゃん一筋なんだ!
「ただいまッスルマッスル!ハッスルハッスル!」
「おかえりー、十四ま…うぇっ!?」
「お邪魔しまっす!」
「おかえりー、十四ま…うぎゃぁあぁ!」
おそ松兄さんがビックリするのもムリない!
だって…だって…僕たちの目の前にはさっきテレビに映ってたはずのお香ちゃんがいるのだから
今更ですが…
大門香の人物像
紫のセクシーチャイナドレスを着て活動している。
青い髪の毛で、天パ。翡翠色の目をしている。身長163センチ(六つ子が165設定)ボンキュッボンのナイスバディ。20代前半
私は、十四松くんに連れて来られてた家でただいまビックリ中。
だって…さっきの人と似ている顔がいっぱいなんだもん!
「フッ、今日は俺とお前が出会った記念日だな…」
「は?ウザいんですけど。ていうか、そんなこと言う暇があったらバーゲンダッツ1ダース買ってこいや」
やっちゃったーー!!!肩を組まれてイライラしちゃってつい本性出たーーー!!!!
「「「(まさかの、ドS!!アイドルぱねぇ!)」」」
「…っていうのはウソでぇ、お香、あなたに逢えてとっても嬉しいポヨ!」
「「「(そして即座にキャラ作り!)」」」
「フッ、照れ屋さんだな…」
「(やめろォカラ松!)」
ちょっと、次は顎クイされたんだけど。もう怒っていいよね?いいよね?
「何しやがんだボケェェェ!!!ホワアァァタァァ!!!」
私はとうとう、回し蹴りをしてしまった。
「ただいまー…」
この気だるそうな声!まさか…!
「おかえりー、一松!」
一松さまぁん!!!ここって一松様のお家なの!?
「ただい…!」
やっぱり、私を見てビックリしてる。…私、どこも変じゃないわよね?
「あんた…何でここにいんの?」
「えっと…とある事情でお家がなくて…そこで十四松くんに会って連れてきてもらいました…」
あの声のトーンがタイプ…!私の想い…何だろう
「ふーん。俺ら…結構縁あるね」
「そうだね!」
なんかいい雰囲気(?)になってたのに…
ピンポーン
誰かきたんだけど!?邪魔しないでよね!
「みんなー!お魚持ってきたよー!」
しかも女!?絶対邪魔しに来たじゃん!
「トト子ちゃん!いつもありがとう」
しかもお兄さんってばデレデレしてるし!ちょっと〜、アイドルいること忘れてな〜い?
「一松くん!お魚持ってきたからお礼して! 」
しかも入って来た!?
「トト子ちゃん…」
「一松くん…」
2人共フリーズしてる!まさか…2人は恋人関係!?
「ちょっとあんた!一松くんは私のファンよ!」
「は?何言ってるの?一松くんは私を救ってくれた恩人なのよ!?」
「いや、恩人って程では…」
「「うるさい!黙ってて!」」
やっぱりこの女も一松様を狙ってるのね!一松様は譲らないわ!
「あんた、名前は?」
「フン。大門香よ。あんたは?」
「弱井トト子よ。」
「「これからはライバルよ!」」
「………えー…」
『緊急ニュースをお伝えします』
弱井トト子が帰ってから、トド松くんがテレビをつけた。
すると、やっぱり私のことがニュースになっていた。
『アイドル界の神・お香ちゃんが行方不明
理由はアイドルに疑問を持ったから!?』
「…これ、お香ちゃんじゃないの?」
「そう、私です。皆さんには言いますね。実は、私…恋をしたくなって芸能界を飛び出しました」
「「「「「「はぁぁぁ!?」」」」」」
そう。今の私は偽りの笑顔しか向けられない。ファンに会う資格はないと思うの。オモチャじゃないっつーの!
恋さえ知れば…本当の笑顔をファンに見せることができると思うの!
「お願いいたします!私をかくまってください!家事なら一通りできます。このままだと…アイドル失格だと思うんです!」
「もちろんだよお香ちゃん!」
「チョロ松くん!」
「こんなにカワイイ子が困ってるんだから!」
「フッ、君という名の天使がうちに舞い降りた」
「黙れらクソ松。ハーゲンダッツ1ダース買ってこいや、ああん?」
よかった…受け入れてもらえて