___好き。…好き好き好き好き好き好き。
………好きじゃ、ダメなの…？
穂乃果「はぁ、はぁっ……」
海未「今日はここまでにしましょうか…
皆さん、お疲れ様でした」
凛「つっかれたにゃー…かよちん、真姫ちゃん今日はラーメン屋さん寄ろうよ」
花陽「ふふ、凛ちゃんあそこのラーメン屋さん好きだねぇ」
真姫「もう…太るわよ？痛い目遭っても知らないんだから…」
凛「あーあ…最近トマトラーメンも出たのになぁ…」
真姫「なっ…行かないなんて言ってないデショ？」ｶﾐﾉｹｸﾙｸﾙ
花陽「決まりだね！行こうよ」
穂乃果「ふふ、毎日一年生は楽しそうだね」
海未「そうですね、こっちまで楽しいです」
穂乃果「じゃあクレープ屋さん行こうよっ！」
ことり「さんせ〜い！」
海未「い、今の流れでそうなりますか…別にいいですが…」
穂乃果「うんっ！じゃ、しゅっぱーつ！」
穂乃果「………」
絵里「もう、希ったら…」
希「ええやんっ！」
穂乃果「………………っ」
ことり「穂乃果ちゃん？」
穂乃果「………あぁ、なんでもないよっ！行こ！」
穂乃果「う〜ん…やっぱり今日もイチゴスペシャルでっ！」
ことり「穂乃果ちゃんそれ好きだね〜」
穂乃果「うんっ！ここの店員さんに頼んだら作ってくれたの！」
海未「なら私もほむまんクレープを…」
穂乃果「うーん…頑張ったら出来…どーだろ…」
ことり「海未ちゃんカワイイ♪」
海未「なっ…もう…ことり…」
穂乃果「うふふ…」
絵里「希は何にする？」
希「う〜ん…絵里ちのでええかな」
絵里「え、何よそれ…決め難いわ」
穂乃果「_________！？」
ことり「あっ、絵里ちゃんと希ちゃんだぁ〜」
穂乃果「あっ…そっか…あはは…」
海未「？穂乃果」
穂乃果「あ！ご、ごめん家の手伝いしなきゃだったんだ！今日は帰るね〜…」
希「穂乃果ちゃん…？どうしたんやろ」
絵里「？さぁ…」
____Side H
穂乃果「はぁ…強引に理由付けちゃった…」
穂乃果「謝っておかないと…」
穂乃果「絵里ちゃんは…明日でいっか、恥ずかしいし…」
最近は、絵里ちゃんの事をずっと意識してしまう。
穂乃果だって、そんなに鈍くない。
___だから、この感情が“恋”という名前なのは知っている。
だからこそ、辛い事も多くて……自分が思い描いてた素敵な恋とは、違うって知った。
穂乃果「やっぱり、希ちゃんと付きあってるのかな………」
穂乃果「うーん…にこちゃんに聴いてみようかな」
穂乃果「あ、もしもしにこちゃん？今大丈夫？？」
にこ「ええ、大丈夫よ…何かあった？」
穂乃果「っ…対した事じゃないんだけどね？」
穂乃果「絵里ちゃんと希ちゃんって…」
にこ「ああ、付き合ってるのかって？知らないわ、最近特に仲良いけど」
にこ「聞いたら分かると思うけど。確かめてみようかしら。にこも気になってたの」
穂乃果「あ…い、いいよ！ちょっと気になっただけだよ〜」
にこ「そう？ならいいけど……」
穂乃果「えへへ、ありがとう！おやすみなさいっ！」
にこ「分かったわ、おやすみ」
_____________________________________
穂乃果「やっぱにこちゃんも知らないかぁ…」
穂乃果「誰か、知ってる人は…いないかぁ……」
_____Side K&U
ことり「穂乃果ちゃん…行っちゃったね…」
海未「そうですね…大丈夫、でしょうか…」
ことり「……海未ちゃん、ことりね」
海未「……？」
_________
ことり「穂乃果ちゃんね、多分絵里ちゃんの事、好きだと思うんだ……」
海未「___________」
海未「…はい、私もそう思います」
海未「絵里の事を見ている時、穂乃果の目は輝いています」
ことり「そうだね…幼馴染だから、すぐわかるよ」
ことり「海未ちゃん………」
海未「いいえ…そうですよね、幼馴染ですから…っ」
ことり「………海未、ちゃん…」
辛いね、辛いよね…って言いたい。
でも、いまは触れない方が良いって分かるよ
__________恋って、怖いね
海未「……………ことり」
ことり「なぁに、海未ちゃん…」
海未「つ、辛いんです……ことり…」ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
ことり「うん、うん………知ってるよ」
海未ちゃんの瞳から溜めていた大粒の涙がこぼれる。
ああ_____辛い。
ことりは…海未ちゃんの事が好き…
好きな人に、好きな人がいる。
こんな感じになるの初めてだよ…
ことり「海未ちゃん……大丈夫だよ」
ことり「いまは…何も考えないで」
_______________________
凛「んん〜やっぱりここのラーメン美味しいにゃぁ〜」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
花陽「本当に好きだねぇ…でも花陽も好きだなー…」
真姫「………食べてみようかしら」
真姫「………」ｽﾞﾙｽﾞﾙ
真姫「…………！！！」ﾊﾟｧｧｧｧｧ
花陽「真姫ちゃん、どう？トマトラーメン」
真姫「お…美味しいわ…ナニコレ…」
凛「でしょでしょでっしょーー！？流石もの真姫ちゃん、味の良さ分かるんだね！」
真姫「わ、私だってラーメン位食べるわ…でもこれは気に入ったわ」
花陽「ふふ、良かったぁ…私達ね、真姫ちゃんともっと仲良くなりたくて、ラーメン食べに誘ったんだ」
凛「そうだよ！今よりもーっと仲良くしたくて！いつも放課後はこんな感じだけど、そこまで乗ってなかったし！」
真姫「花陽、凛……」
真姫「……………ｱﾘｶﾞﾄ」
凛「あ、そーいえば！」
凛「最近やけに希ちゃんと絵里ちゃん仲良くないかにゃ？」
真姫「………………」
花陽「そうだね、花陽も思ってたんだ」
真姫「………………そう、ね…」
凛「…真姫ちゃん？」
真姫「えっ、いや、…なんでもないわ」
真姫「ほら凛、ラーメン伸びてくるわよ」
凛「あっ、伸びちゃうにゃ！」
花陽「…………？」
____Side M
希とエリーは付き合ってる。前にエリーから聞いたわ。
………そして、きっと穂乃果がエリーの事を好きだろうと言う事も。
…………穂乃果がエリーを好きだと言うことに。
あぁ、良かった、と____
エリーが希と恋人になってくれて…良かった、と。
____Side N
さっき、穂乃果から電話が掛かってきた。
絵里と希は付き合ってるか、って。
穂乃果にこそ嘘は吐いた。でもそれは悪くは無いと思う………多分。
穂乃果を出来る限り傷つけたくなかった。
あとこのことを知っているのは、真姫ちゃんだけだと思う。
“BiBiだけの秘密よ”
“私、希と付き合ってるの”
“絶対に内緒よ？”
……今思えば憎いような。
言うならμ's全員に言いなさいよ…
隠し事だなんて、引っ張っていくリーダーの存在にあってはならないと思うの…
____Side E
にこ、真姫にだけ言った、私と希の秘密。
…他の皆に感づかれるのも時間の問題かもね。
____いや、もう既にバレてるかも。
希といて、毎日が楽しい。
きっと皆の前でもいつもより仲が良いのは出ている、と思う。
部室で隠れてキスもしたことある。その先も踏み込んだ。
随分早いとは思うけど……
これも一つの“愛”の形だと思えば愛しいわ。
____Side N.
最近、穂乃果ちゃんが良くわたしの事を見てくる。
視線は何だか、悲しいような、怒ったようは、色んな感情が入り混じったような_______
わたし、悪いことしたのかな。
もしかして、エリチとの事____？
_____Side H
真姫ちゃんは最近、ちょっと上の空な事が多い。
それで何かあったのかな？って思って、もう少し仲良くなりたいのも兼ねてラーメンに誘った。
真姫ちゃんは喜んでくれた。それは嬉しいけど……
希ちゃんと絵里ちゃんの話になってから…
トラブルでもあったの…？？
_____Side H
穂乃果「はぁ……」
穂乃果「なんだかもう何も考えたくないなー…」
…疲れたし、もう寝よう。
希ちゃんと絵里ちゃん………
もし、本当に付き合ってるならば、別れてほしいと願う。
_____穂乃果、性格悪いのかな。
μ'sとして見ると、希ちゃんの事は本当に好き。友達、仲間として、先輩として、好き。
というかμ'sに嫌いな子なんているわけないよ…
でも、でも…“恋敵”として見れば、希ちゃんは邪魔な存在なんだ。
親友のあれと、恋敵のそれは違う。
とりあえず、今日は寝て明日謝ろう。
_____________
「えりちゃん…すきです、付き合って下さい」
「ほのか……、なぜ？」
「え…？」
「可笑しいと思わない？アイドルが恋愛よ？」
「ましてや女の子同士なんて、…ごめんね穂乃果、もう話しかけないで」
「___え？絵里ちゃん…？な、なんで…」
「うわぁ、穂乃果ちゃん絵里ちゃんに告白してるにゃあ」
「有り得ないわね、それでもμ'sのリーダー！？」
「うち、失望したわ…なんでや？」
_____
「え…あっ…みんな…！？」
「待ってよ！おいてかないで！お願いだから！！」
ﾊﾟﾁｯ
「はぁ…はぁ…ゆ、夢！？」
気付くと汗まみれで心臓は速く速く動いている。
夢で…よかった…