色々地獄から這い上がる者編作っていきたいと思います。助言は主が喜びます。荒らしはどっかいけ。
カイラさん主役の
スタート
監禁、ていうのかな、それをされて千年。
あくる日もあくる日も看守に暴力を振るわれ…。
死傷だらけだった私の心は冷たく、黒く…。
とある日
今日は因縁の先代エンマの葬式だと。あの奴が。
看守は葬式に行くと、それと、念を推された、
「じっとしてろよ」
その時、尋常ではない程度の妖力が体の奥から吹き出し、看守の体をバラバラに砕いた。
ああ、なんて綺麗なんだろう。
空には美しい太陽が出てとても澄み渡っている。
千年も見れなかった景色。妖艶に輝く桜。
湖面は太陽を映し出す鏡のようだ。
あ、そうだ。
あいつにも会わなきゃね。
今日葬式のあの奴の孫である新エンマ大王。
私の心は青空のようだった。
弾むようにこっそりバルコニーに入ると、うん。
本当に貧弱な私より、凛々しい。
家来に話しかけるエンマは、私とは違うんだねぇ、
エンマがここを出たときに、会いに行こうか。
エンマは書類を取りに書斎へ向かった。
おい。
おーい。
私だよー。カイラだよー。
エンマは驚きのあまり、手に持っていた書類を落とした。
「なんで…カイラが…」
驚いた口が塞がらない程度に驚いたのだろう。
「うん。久しぶりだねぇ」
私の言葉にエンマは少し落ち着いたようだ。
私は少し顔を赤らめ、
「あそこへ行こうよ、」
エンマの返事は仕事が終わってから、だそう。
私はそこで一旦別れた。
屋敷の裏は、暖かい日が照り、昔の幸せを憶いだす。
私にとって幸せな世界に、一歩ずつ進んでいる。
エンマがこちらに駆けてくる。
あそことは、よく華を摘みに行った華畑。
私たちは、体を擦り合わせ、くっつき、顔を寄せる。
私はそこで話を持ちかけた。あの辛い牢獄の中での。
「あのさ、私がいた牢屋でのことなんだけど、本当に
暗かったよ。」
これを憶いだすと胸が苦しくなる。
そして、エンマの顔が曇る。
「暗いっていうのは、明るさじゃないよ。光は入っていたけれど、本当のところ、
看守にいじめられてたんだよね。
しかも、他の人からは悪口言われてね、ひどい時は血だらけになったよ。」
私は涙が出そうなのを抑えながらエンマの顔を覗くと
私の感情が移ったんじゃないかというほど、苦しい顔をしていた。
「いいよね。エンマは。たくさん撫でてもらって、美味しいご飯を食べてて、たくさん抱かれて、私なんて
捨てられた雑巾みたいだもん、苦しくても誰も聞いてくれる人なんていない。第1、私の両親にも捨てられたからね。」
私は自分の感情が抑えられなくなるのが怖くて、そこで話をやめた。その時、
エンマは私の体を包むように抱きしめてくれた、
ああ、あの幸せがよみがえる、
エンマが口を開き、
「大好き、ずっと……あ、」
さっきの哀しさの何倍も感情が込み上げて来て、
もう私はこれだけで幸せの絶頂、だけとまだ何かあるようだ。何か、ためらっているようだ。
「ずっと愛してる…。」
なんとも言えない哀しみと幸せが込み上げて来て胸が熱くなり、涙まで流れて落ちた。
エンマがまた口を開き、
「…だから、一緒にいてくれ………。」
堕ちゆく夕焼けに染まる花の丘、2人の少年が抱き合い、紅い空の下、キスをし合う。
いつか、亡びる2人。
今のうちに、幸せに浸りたい。
また、いつか必ずここを離れる私。
夕日が沈み、星で埋め尽くされた夜空の下、2人は手をつなぎ、家路へ向かう。
「エンマ、聞きたいんだけれど、ぬらりは?」
屋敷の中では一回でも見ていない。
「ああ、元気だよ。とても、前くらいには動かんのだけど…。」
ぬらりは私が捨てられているのを見つけて拾ってくれた。でも、そのあとのぬらりは先代エンマに暴力を振るわれ、ケガだらけでも私の面倒見てくれたから……。少し心配して聞いただけなんだけど。
部屋に着き、エンマと寄り添い寝台につく。
エンマの脇元に頭を置く。
「カイラ、そんなにくっつきたいなら…。
もっとくっついてていいぞ。」
こちらからよく見えるエンマの顔は真っ赤だった。
そして、私は幸せに浸りながら意識を落とした。
ホモじゃん。
8:映姫さん:2018/06/02(土) 03:05 ID:0LQ ……………。
私は暗く閉ざされた牢獄の中
光のない世界
看守からの暴力
そして
夢に終わった懐かしき友との恋
あの日のことは全て幻想
でも、また会いたいなぁ…………………。
30年後
私は牢獄に3000年閉ざされた。
あの憎いやつが。
あいつのせいで…………ッ!
牢獄をぶち壊し、中からでてきた私の姿はとても
闇に堕ちた青年 苦しくても誰も聞いてくれない世界 一生幸せな青年 何を言っても話に乗ってくれる世界
もはや私には
「エンマ」
という存在など、必要がない。
この後のお話は、映画でレンタルしてね
あ、表現不足ですみません
>>8のいちばん最初、カイラは目覚めたらあの牢獄にいます。