タイトル詐欺ではありません。いじめられっ子が嫌いなキャラを呪うだけのお話しです
一応クロスオーバーです
登場人物
キャンサー
誕生日にいじめっ子によって家族を失った地味な少年。キャンサーはコードネームであり、名前は剥奪されている。
全て失ったのも全て嫌いなキャラクターのせいだと思っており、顔を隠して嫌いなキャラクターに呪い処刑を執行する。
ブレドラン
かつて天使に命を奪われた怪物。親を失ったキャンサーを拾い、腐った人間の人生を奪う者として育てあげている。
血祭ドウコク
侍によって消されたが地獄で復活。荒っぽく乱暴だが一応情けには厚い
ヨゴシュタイン
蛮機族の大臣の1人。汚れたものが好きだが人間であるキャンサーを受け入れている。
「おい、またクズゴミが来たぜ!」
「せーの!」
バシャーン
「いいざまだなぁ!クズゴミ!」
僕はいじめられている。
「チョークの粉で飾ったらどんなふうになるのかな?」
成績も悪く、運動も出来ない。
「まだ遊びはこれからだからな?楽しみにしろよ?」
それに、家も貧しい。だから僕はいじめられている。
母「おかえり。とても辛かったね」
でも、家ではお母さんとお姉ちゃんとまだ赤ちゃんの妹が待っている。
「お姉ちゃん、僕…」
姉「大丈夫だって!お姉ちゃんがいつか仕事してあんたを助けてあげるから!」
母「お母さんも付いてるからね。それに、七夕もね」
「ありがとう、お母さん…お姉ちゃん…」
ガチャ
父「ただいま。今日も頑張ったなぁ」
母「あなた、この子は私たちのせいで…」
父「いいんだ。家族の幸せが1番の宝物だよ」
母「うん、私もそう思う。さ、みんなご飯にしましょう」
大切な家族がいて、それで僕は幸せだった。
けど…
「な、何?急に呼び出して?」
「お前に言いたいことがあるんだよ」
「え?」
「お前、いつもムカつくんだよ!」
ドガッ
「うぐっ…」
「いつもニヤニヤしやがって!」
「腹立つんだよ!」
「や…や…」
「ん?何か言いてぇのか!?」
「やめて…下さい…」
「小さくて聞こえねぇな」
「もう、やめて下さい…これ以上…ないで…」
「…なるほどね、お前がニヤニヤしてる理由が…
じゃあ、これでどんな反応するのかねぇ?」
「え…」
「ククク…しっかりと目に焼き付けな!」
そこで見たのは…
炎に包まれた僕の居場所だった。
「あ…あ…」
「どうだ?いい眺めだろ?」
「やめて、やめて!」
「うるせぇ黙れ!」
僕はそのまま居場所が焼き尽くされるのを見るしか無かった。
そして…
「お前の戸籍を剥奪する!」
母さんがつけてくれた名前まで失った…。
勝手すぎる人間たち…
いや、これは誰かが企んだことだ…
そう、いじめられたのも、名前も奪われたのも、家族を失ったのも…
全部あいつらのせいだ。
「悲しき少年よ…お前の不幸は理解した」
「誰?」
「私はブレドラン。お前が不幸になったのは全てこの世界にいない紛い物のせいだ。で…お前は復讐したいか?」
「復讐?」
ブレドラン「ああそうだ。家族を奪ったあの憎しみ…晴らしたいだろう?」
「…晴らしたい。復讐するならなんでもします!だから、力を貸して下さい!」
ブレドラン「決まりだな。ただし道のりは厳しいぞ。それでもしたいなら、着いてこい」
僕は三途の川で厳しい修行をすることになり、そこで暮らすようになった。
ブレドラン「まだだ!そんなもので通用すると思ってるのか!?」
ブレドランの修行は厳しく、更に難しい勉強までさせられた。
「まだです…僕は復讐するためにここへ来たのですから!」
「そうだ!お前の目的は家族を殺したのは紛い物のせいだ!いじめられたのも居場所を燃やされたのも全て紛い物のせいだと思え!!」
「僕を不幸にしたのは、雪音クリス、剣城京介、キュアフォーチュン、キュアセレーネ、清洲タツミ、黒渦ガイト、飛電或人、常磐ソウゴ…!!」
そして、一年後…。
僕は一撃で相手を倒す力と誰よりも高い知能を手に入れた。
ブレドラン「随分と立派になったな」
ヨゴシュタイン「これで紛い物も倒せるナリ」
ドウコク「ま、まだ認めねぇけどな!」
「ありがとうございます」
ブレドラン「そう言えばまだ名前をつけてなかったな。お前は名前まで奪われた人間…そして不幸にして復讐する存在…。
よし、お前は癌を与える者…キャンサーだ」
キャンサー「キャンサー…」
ブレドラン「キャンサーは癌を意味する。人を不幸にする紛い物に、絶望の癌を与えるのだ!」
キャンサー「はい…」
ブレドラン「そして、これを与えよう」
キャンサー「これは、ガスマスク?」
ドウコク「これを着けていればお前の敵などいねぇ」
ヨゴシュタイン「もちろん誰にも正体は分からないナリ」
キャンサー「…わかりました。家族の恨みを晴らすまで、復讐することを誓いましょう」
そう言って、僕はそのガスマスクをつけた。
お前剣城になんの恨みあんの?