地獄より湧き出ずるありとあらゆる邪なるもの____
____________彼らは凶暴で残忍で容赦ない
そして人が生み出す悪しきものに抗うため______
_____________しかしそれ以上の悪になれ
我らは貴様を遣わす 貴様だけを__________
____________斬り裂け 全てが終わるまで
猛り狂うがいい 終幕の時まで___________
死の領域……その世界に最も相応しい表現であったろう。隙間ない暗雲と、まばらに枯れ木があるばかりの荒涼たる大地、そして鋭く天を衝く山脈。それは定命の存在が本来なら足を踏み入れることも能わぬ場所である。
ゆえに、その只中を行くとある一行もまた、尋常の存在ではないのだ。この世界を司る"神"に選ばれ、その先触れたる超常の力を授かった者たちを、人々は"勇者"と呼んだ……。そしてその勇者たる4名は長き苦難の旅を経て、最後の地たるこの死の領域へ辿り着いたのである。
類稀なる剣技と、神聖なる剣の加護を受けた剣士たる勇者。
その屈強なる肉体によってのみ携えることが能う巨砲を抱えし射手たる勇者。
超自然的な神秘の力を司る魔術師たる勇者……そして三者の添え物のように、虚ろな表情でよろめきながら付いていく、襤褸を纏ったみすぼらしい姿の彼もまた勇者である。
一行の目的はただ一つ、この領域の征服であった。