【ルパン】金と銀のロゼッタ

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1:Shinno:2020/08/04(火) 17:28 ID:CDg

なんか今日夢に出てきたやつ。
次元ちゃんと女の子のすったもんだ。
夢に忠実に書いてるから多分意味不明になると思われる。

2:Shinno:2020/08/04(火) 17:39 ID:CDg

「おいお嬢ちゃんどうしたんだい?」
次元大介は、タバコを買いに行った帰り道に見かけた、道端に座り込んでいたその女性に声をかけた。
「あー、あ……?」
女性は自分を指差して不思議そうな表情を見せると、少女のような無垢な顔でにへらと笑った。
紺と白のタイトなワンピースに紐靴、丸いイヤリングや黒いカチューシャと身なりはきちんとしているものの、こんな街角に座り込んでしかもまともに言葉も話せないなんておかしい。何か事情があるのだろう。
「な、ま、え、は?」
しゃがみこみ、警戒心を持たせないようにゆっくりと次元が訊く。
「なまえ……なまえ……?」
やがて、彼女はゆっくりと名前を口にした。
「エレン•パート、リー……。」
「そうか、エレンっつうのか。」
笑顔で髪を撫でてやると、エレンはにこにこと嬉しそうに笑う。
「あと、あと、ね……?」
初めてエレンが自分から喋ろうとしている。次元は聞き逃すまいとエレン顔にそっと顔を寄せた。

3:Shinno:2020/08/04(火) 17:50 ID:CDg

「ポール……。」
彼女がそっと囁いた。この一連のやりとりで、次元はだいたいの事情を理解した。ポールという男と一緒に暮らしてきて、もし自分とはぐれて身元や名前を訊かれたら自分の名前も言えとその男に教えられてきたんだ。精神年齢が止まっている無知な女を男や組織が引き連れている。裏社会じゃよくあることだ。
「これ」
彼女はワンピースのポケットから一枚の写真を取り出して次元に見せた。
「こいつがポールか?」
写真に映っている男を見て次元が訊く。
「うん。ポールが、は、ぐれたら見せろって」
「分かった。ポールとどこに住んでたか覚えてるか?」
「覚えてない、けどあっちのほう、ちかく」
次元が歩いていこうとしていた方向を指差してエレンが答える。
「よーし、十分だ。俺と一緒に来るかい?腹減ってるだろ」
この様子だとポールやらはまだ近くにいる。二三日一緒に市場にでも連れてってやれば鉢合わせするだろう。
「……ん。お腹、空いた」
「そうか。ふふ、おいで。」
二人は、穏やかな街並みをゆっくりと歩き出した。


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