匿名民のCPを勝手に作るスレPart16

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1:匿名の腐女子 hoge:2016/09/16(金) 07:31


かつて匿名板で名を轟かせた宣伝やしこしこあっさん、そして今現在人気急上昇中の人狼スレのみんなを 匿名民のみんなで CPを作っていこう。 なお本人の登場はやめてくださいね!ややこしくなるので

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人狼メンバーCPの百科はこちら
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暇がある方は随時更新お願いします!
ただし更新前は混乱を避けるために一言お願いしますね!

【追記】
以下の行為や言動は固く禁じます
・メンバーへの批判
・名指しでの指摘
・CPや組み合わせへの地雷発言
創造の幅が狭まってしまいますし、何よりメンバーの皆様に失礼です。
荒れる原因にもなりますし、言わずもがなの最低限のマナーではありますがしっかり守ってください。

793:匿名の腐女子:2016/11/05(土) 02:58

しゅしゅ→←希望


背筋から這い上がる寒気が、僕の口にまるでせっせと氷を詰めるかのように入り込んでくる。特に抗わず成されるがままにしているのは良かれと思ったからだ。こうでもしなければ、ついポロリとこぼしてしまいそうになる。

『ツッコミさんが人狼である』と。

ポケットの中に手を入れたまま、その奥の水晶玉を手慰みに掴み、撫でた。
つい寝坊してしまったのだ。本来ならば朝一番に彼が黒であると指摘しなくてはいけなかった。初日に人狼を占うことができた浮かれがもたらした、あまりにも阿呆な結果であった。
そして、僕が来た頃にはすでにツッコミさんが占いを騙り、社長さんに黒を出していた。今から僕が占いであると名乗り出たところで、疑ってくださいと言っているようなもんだ。

「ツッコミ黒確定だなwwww俺は霊能者だから」

眉をひそめながら苦々しく皮肉った笑みで社長さんがツッコミさんを睨む。かたや睨まれたツッコミさんは「狼の戯言に耳を貸したらあかんで、霊能者は他にいるわ」と態とらしいほどに対抗を誘い、案の定、ツッコミさんの相方と思しき牡丹さんが霊能を名乗り出た。
狼の共騙りだ。ここで出なければ村が危うい。ぼうとしている暇などないのに、しかめっ面の社長さんに目を奪われていた。

「すみません僕が占いです、そしてツッコミさんは黒と出ています。遅くなってごめんなさい…」

途端に刺さる数多の視線、居心地の悪さに密かに身をよじった。一瞬目を見開いたツッコミさんは、しかしすぐにニヤリと企みを含んだ笑顔を僕にだけ見せた。

「なんや、(^q^)匿名が相方やなww希望のピンチで騙りに出たんやなwww今夜占ったるわ、今日は希望吊り頼むで」
「私視点ではゆるふわ完全に黒ですからしゅしゅたんもおそらく人狼かな」

さりげなく社長さん吊りに念を押すツッコミさん、それに自然に合わせながら僕が黒であると印象付けさせる牡丹さん、こりゃあ参ったとため息をついた。この二人が狼であること、そして僕が出遅れた時点で、すでに勝敗は決まっていたようなものだ。

村陣営にとても申し訳ない。

794:匿名の腐女子:2016/11/05(土) 02:58

かくして社長さんは被投票数一位の座を残念ながら獲得し、じゃんけんで負けた僕が彼を絞首台に連れて行く役目を任された。

夕焼けが辺りを包む中、重苦しい足取りで社長さんと共に大した長さじゃない道を往く。

「……社長さんすみません、僕が寝坊なんてしなければ……とんでもない戦犯ですね……」

隣で並んで歩く彼の顔を見られなかった。あまりにも無様な大失敗をした自分を、この人狼ゲームをこよなく愛する彼はきっと怒り心頭で睨みつけてくるだろうから。そんな社長さんの顔は見たくないのだ。

「いや、まあいいよ」

「しかし、」

「どうせツッコミと牡丹が人狼だろ?どっちにしろ無理ゲーだわwwww」

開き直る!と笑う声がしたから、思わず彼の方を向いてしまった。
夕日を背にした彼は、僕を見て笑っている。朗らかで優しい笑顔で、一片の不満と怒りもなく。
また、見惚れてしまう。

「……たん、しゅしゅたん?えー、もしもし?」

何度か呼ばれてやっと我に帰った。やばい、太陽がもう沈む。夜が来る前に社長さんの処刑を執行しなければいけないのに。でもなぜ、彼の笑顔に時を忘れるほど目を奪われてしまったのか。そして頬が熱い気がする。夜になるなら気温も下がるはずなのに。


たどり着いた絞首台にロープを結び、もう一端の輪っか部分を持って、定位置についた社長さんの前まで行く。彼と向き合う姿勢で、自分より若干下にある首に輪をかける時、ポツポツと社長さんが呟いた。

「本当は俺も悪いことしちゃったんだよなー…朝家を出る時、しゅしゅたんまだ寝てるのに気付いてた。しゅしゅたんのベッドって一階の窓際だろ?そこから呼び起こそうとしたんだ。けど、あんまりにスヤスヤ気持ち良さそうだから、ついそのままにしちゃったんだよ。重要な役職かもしれないってこと、頭にまるっきりなかったわww」

やはりあの笑顔を浮かべながらそう言うのだった

「だから俺も戦犯だよwww」

ポンっと頭の中が爆ぜた気、がし、、、た………

違う。

強く言って、ロープを外した。
社長さんが不思議そうに僕を見ている。あと数分で夜が来る、彼からすれば僕は仕事もままならないダメ人間だろうか、いや、もっとひどいことになるけれど。

どんなひどいことをおもわれたところで、構いはしない。この気持ちに気付いたからにはもう、引き戻しはしないつもりだから。

彼の栗色の頭に手を乗せて柔らかい髪を撫でながら、突飛にも程がある案を言ってやった。


「村を出て逃げましょうか」


自分の好きな人を手にかけるくらいなら裏切り者になる方がまだマシだ。と、少なくとも自分は思っている。

差し出した撫でているのとは反対の手に、温もりが乗せられた。
今度はいたずらっ子のような笑みだ。この人は一体何度僕の目を釘付けにしたいのだ。

いや、なんてことない、二人の心が繋がっただけの話である。温かくて柔らかいそれを、大事に大事に握りしめた。
太陽が完全に地平線に隠れたころ、夜の帳が下りる。




闇が世界を満たす時、絞首台にぶら下がる影がないことを唯一気づいたのはツッコミだった。
何かに気付いて遠吠えを止めて窓の外を見る。しばらくして、彼は人知れず邪悪な笑みを浮かべ、家主不在の真占い師のベッドに勝手に腰をかけた。


さて、代わりに誰を噛もうか。


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