「まもなく、■番線に列車が参ります。あぶないですので黄色い線の内側に下がってお待ちください」
列車の到着を告げるアナウンスが鳴り響く、程なくしてまるで夜空のような濃紺の列車が真夜中のプラットホームに滑り込む。
その列車の名はセイファートエクスプレス。数多の世界の狭間を運行する寝台列車だ。
貴方はチケットを手にその列車に乗り込んだ。
>>2 車両案内
>>3 車掌
>>17
「『入れ替わり』……ですか……?」
向かいに座った少女の問いに、首を傾げた。
「さて、なんのことやら。皆目検討もつきませんね」
この世界に来て間もないものである、何も知らないに等しいそのものが誰かの尋ねごとに答えられるわけもない。
「何かの情報提供なら、今の私には難しいものです。
何か分かったところで貴方に教える……という形でもよろしいでしょうか?」
窓の外に目を向けたまま、こう口にする。
ありがたい。…いつか解き明かせるといいんだがな。
……俺に起きた現象は、流れ星の運命が関わっている。
(眉間に皺を寄せるのは癖らしい。困った時に目を逸らすのも。どうしようもない焦燥の中で闇雲に答えを探している、そんな雰囲気を少女──否、男は纏っていた。)
ある日の晩、空を見つめていると流れ星が一筋駆けていった。それから急に目の前が明るくなったと思えば、この体になっていたのさ。…冗談じゃねえよな。まあ、にわかには信じがたい話だろうが。