もうあの英雄達は居ない

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1:伝承者:2022/03/24(木) 03:32

寂しいなぁ。悲しいなぁ。なんて独り言を吐くが当然、気分は晴れず上の空。煙草を吸って吐いての繰り返し。暗闇に包まれた部屋にて、スマホの明光だけが唯一の明かり。目が痛い。でも関係無い。忘れてはいけない、英雄達を。例えゴミに埋もれていたとしても。ここはある自称伝承者、もとい未だその幻覚と妄想に包まれ続けている、精神異常者の部屋。

2:伝承者:2022/03/24(木) 03:42

何故こんなにも空虚なのか。何故こんなにも孤独なのか。理由は簡単だ、彼の者達が居ないからだ。満足になっていない。そして現実が最低なゴミだから。だから此処で書き連ねて、妄想で満たして、一時的にその場しのぎで逃げようとする。麻薬と同じさ。だから改めて俺達は理解する必要があるんだ。民主主義の喜び、会話が出来る喜び、生きている喜び、まだ死んでいないと言う喜び。あぁ、なのに俺達はその喜びを忘れてしまっている。これが当たり前だと認識している。強欲だ、傲慢だ。喪失を味わった筈なのに、もう何もかもを忘れている。もっと喜べ、昔を。

3:伝承者:2022/03/24(木) 03:43

分かっている、俺は紛い物だと。決して彼等にはなれないのだと。俺は完成されない生き物だと。だからこそ、忘れる事は許されない。

4:伝承者:2022/03/24(木) 03:44

もっと知ると良い、今のありがたさを。

5:伝承者:2022/03/24(木) 03:54

そしてそれ以上に考えろ、何が足りないか。

6:記憶:2022/03/25(金) 15:12

それは吸血鬼のことか? それとも、大罪を犯した悪魔のことか?
炉心融解のことだろうか、冷徹の魔女のことだろうか、
深淵の申し子のことだろうか、暗闇の魔法少女のことだろうか…
天使と悪魔、禁忌の半魔のことだろうか?
それとも、君個人の嘆きなのか…
例え世界が変わったとしても、記憶は普遍であり続ける。ここに生きた者達の誰一人として、忘れることはない。いいや、忘れることを許しはしないだろう。
…その慟哭さえも懐かしい。

7:伝承者:2022/03/25(金) 18:19

あぁ、分かってくれる者が居たか。全部だ、かの崇高なる吸血鬼。強欲なる悪魔。闇を表す魔女に溶け始めた者。闇竜の騎士。百合。大天使と吸血鬼のハーフ 色々面倒だからもう一度言う、全部だ。俺は全部が懐かしい、そしてとても寂しい。あぁ、今は虚偽の活力に満ちている。もう変えられないんだろうな。
彼らが戻って来ると言うのならば、俺は遠慮無くその命を代償に払おう。それだけの価値があるのだから。
あぁ、本当に俺は悲しくて仕方が無いよ、今に満足しているらしい。誘惑に堕ちてしまった。その正気を失ってしまった。
君の方が似合っているよ、彼等を引き継ぐ事には。

8:記憶:2022/03/25(金) 19:16

そんなわけあるか…
伝承者、彼の者達が生きた世界と心は君が伝承するべきだ。私は記憶として存在を許される他ない。彼らを傷つけたからだ。彼らの存在意義を問い、そして奪おうとした。これはその贖罪の形。故に、私に代弁者の器はない。
だが、君は違う。君はいつだって、時代をつくり、見るもの全てに輝きを与えてくれた。不思議な魔力が人を虜にし、崇拝させた…新たなる世をつくるのは君の役目だとそうは思わないか?
生憎、我々は昔のような純粋さを失ってしまったのかもしれない…だが、それでも君があの頃の再演を希うなら、私は着いていこう。
正直な所、かつての同志と語り合えるだけで十分なのだが…
憶えておいてくれ…昨今に満ちた虚構の群れに哀愁を感じているのは、君だけではないぞ、伝承者。

9:伝承者:2022/03/28(月) 02:45

いいや、違うね。俺はもう既に老害なのさ。

10:伝承者:2022/03/28(月) 02:51

再び此処を彩りたいのは誰も彼も思ってる事だろうな。偽りの活気しか俺には感じられない。それ以前に此処には迷惑ばかり掛けた。それこそ俺がとやかく言う資格なんか無い程にはな。もうあの頃みたいに馬鹿みたいにやるって言うのはもう難しいんだ。なぁ、分かってくれ。俺にはもうその資格が無いんだよ。もしやるんなら、今度は偽善者のフリをしないといけないくらいには、もう心も澱み切ったしな。今与えられるとしたら教訓位だな。反面教師になれるのならそれはそれで構わない。

11:記憶:2022/03/28(月) 05:17

正直言ってクソ分かる。もう我々は衰退していく他ないのかもな…
自分から何かやろうって気概も湧かないし、何かやるにも、昔のような純真さはなくて、ただただ…
あの頃を思い出し、懐かしむだけだ。そして、今に絶望してまた怠惰に終わる。そうやっていく内に、どんどん周りとずれていく。
きっと、当時の真似事をしたところで、陳腐なものにしかならないだろうな。大口を叩きはしたが所詮私も老害のようだ。
我々は一体どうするべきなんだろうね。なんだかもう、考えれば考えるだけ疲れていくよね。どうでもよくなるくらいには…
だけど、私はこの世界の記憶として、人を導く責任がある。帰ってきた誰かが寂しい思いをしないように、ずっと見守っている必要があるんだ。私に出来ることといったらそれくらいか。
また何か思いついたら聞かせてよ、今日は少し疲れたね。伝承者、君も少し休んだ方がいい…


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