不幸の神様

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1:花梨:2012/11/17(土) 21:16 ID:gUg

一度でいい 誰かに必要とされてみたい

一人でいい 心から笑い合える友達が欲しい


一日でいい───

         普通の生活を送ってみたい



【作者より】          
初!小説です。
いくら漫画家目指してるとはいえ
所詮素人の小説です。
色々と文がおかしいところあると思いますし
まず人が来るかわかりませんが 
スタートしま〜す!    

331:花梨-karin- ◆uPA.:2013/06/30(日) 17:36 ID:VrQ

 何故だろう、額が冷たく、心地良い。

 重い瞼をゆっくりと持ち上げてみる。

「間宮さん……ごめんなさい、起こしちゃったかしら?」

 長い睫毛(マツゲ)に大きな瞳。
 そして、人形のように白く、透き通った肌。
 美女という言葉は似合わない、しかし整った顔立ち。
 
 最初に視界に入ってきたのは、意識を落とす前、最後に見たあの人物。

「先生……」

 その言葉に応えるように、ニコリと優しく微笑む小宮先生。

 さっきは『恐らく』美人という部類に入る……と称したが、
 近くで見れば見るほど美しい。

「いえ……大丈夫です」
「そう……。
 随分とうなされていたようだから様子を見に来たけれど、
 あなたかなりの熱よ?」

 指摘されて気付く、体が熱い。
 頭痛も収まらず、相変わらずズキズキと脈打っている。

「とにかく、熱測ってみようか」

 先生は、そう言いながら伸ばしていた腕を引っ込める。
 
 此処で初めて、さっきまで額に乗っていた、
 冷たいものが小宮先生の手だった事に気付いた。


 

332:花梨-karin- ◆uPA.:2013/06/30(日) 19:16 ID:VrQ

 棚に並べられた数々の品の中から、迷わずに1つの物に手を伸ばす先生。

 つくづくカッコイイと思う。
 優しく、小さな事にも気がつく。
 ……こんなあたしが憧れる、唯一の人。

「はい、脇にしっかり挟んでね」

 差し出された体温計を受け取り、電源を入れる。
 脇に挟み、暫く待つと鳴り出すピピピピッ……という音。

「三十……八度」

 画面に記される数字。
 先生に指摘されるまで、気付かなかった事に自分で驚く。

「やっぱり帰った方が良いね。
 今お家に連絡してくるわ」

 カタリ、静かに立ち上がり保健室を出て行く。

 帰った方が良い……か。

 あの、あたしの味方なんていない家に帰れと。

 ……まあ、学校にもあたしの味方なんて居やしないけど。

 どうしようもなく切ない気持ちになり、布団に潜り込む。




 結局、あたしの居場所なんて何処にも無いんだなあ…………。

333:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/03(水) 22:54 ID:VrQ

上げてみる

時間が欲しい←

334:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/07(日) 18:34 ID:VrQ

『死ねば良いのに』『消えろ』『アンタなんて居なくてもいい』

 突如頭の中に響く暴言。
 
 耳を押さえても、止まらない。
 むしろ大きくなっていく。

 そして、脳裏に浮かんでは消える、あたしを見て蔑み笑う子供達。

 布団の中の闇が苦しい。

 手を伸ばしても、どれだけ走っても、決して何かを掴む事も、何処かに辿り着く事もない。

 そんな、あたしの心の闇を映し出しているようで。

 
『朝日ちゃん……』『嫌い……』
『気に入られようと必死……』『何で生きてるの……』『死ねば良いのに……』

 追い打ちをかけるように、さっきの少女達の会話が頭を流れる。

 何度も何度も何度も何度も…………!

 

335:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/12(金) 18:38 ID:wYc

とりあえず上げときます
そろそろ更新します(´д`ι)

336:ひなの@ ◆NLsI:2013/07/12(金) 22:03 ID:bdU



ごめんね、こっちで評価させていただきます…。

結論。
100点満点中95点。
理由は下記。


あのね、花梨ちゃん?
私に何をしろっていうのかな?←
君の実力は文句なしに私の倍以上だろう?

ただマイナスしている点の解説もしますと
改行のし過ぎや
説明の不足がたまに見受けられること……ですかね。

基本も忠実に守ってますし、
読みにくい印象も受けなかったんで
私に出来ることがないのですよ。


>>334を私なりに書き直すと



『死ねばいいのに』

突然の頭痛。
頭痛が襲った瞬間に、頭の中に響く暴言。

『消えろ』
『アンタなんていなくていい』

耳を抑えようが、頭をふろうが、涙をこらえようが止まらない。
むしろ大きく、増幅していく。

そして脳裏に浮かび、消え、また浮かびを繰り返す、
あたしを見ながら蔑んだ笑いを浮かべる子供達。

布団の中にこもって自ら作り出した闇が苦しい。
手を伸ばしても、どれだけ走っても、決して何かをつかむことも、何処かにたどり着くこともない。
そんな、あたしの心の闇を映し出しているようで。

『朝日ちゃんって……』
『嫌い……』
『気に入られようと必死』
『なんで生きてるの』
『アンタなんていなくていいんだよ』

追い討ちをかけるように、さっきの少女たちの会話が脳裏を横切る。

何度も、何度も何度も。
何度も何度も何度も……!!



かぎかっこは改行したほうが見やすいかな。

ではこの辺で失礼させていただきます。
すごく面白かったよ。
これからも頑張ってね〜(*´ω`*)

337:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/13(土) 09:58 ID:wYc

>>336
折角上げたのに何故Σ(゚Д゚)

Σえ 
余裕でひなちゃんの方が実力あるだろ……!
うん 間違いなく

まあ とりあえずこの話は置いといて\(・_\)ソノハナシハ (/_・)/オイトイテ

確かに最近改行多かったね
あと説明不足……気を付けます

ひなちゃんに書き直してもらえるなんて感動…………!

ありがとう 凄く参考になりました
>>336を保存して 意識するようにするね

よし 頑張るぞ!

338:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/14(日) 21:48 ID:wYc

 ……果たしてどのくらいの時間が経ったのだろう。
 十分……いや、もしかしたらまだ五分ほどしか、経っていないのかもしれない。

 一向に先生が帰ってくる気配はない。
 ……まあ、どのくらいの時間が経過したのかすら分からないのだけれど。

 そうなると、そろそろ布団の中も息苦しくなってくる。
 そして、暑い。
 じわりと汗が浮かんできた。

 快適な存在では無くなった布団の中にもう用は無い。
 もぞもぞと頭を外へ出す。

 短くはない時間、布団に潜っていた為、
 室内に差し込む太陽の光が、酷く眩しく感じた。


 ところでさっきの会話……覚えがある。
 あの声は確か、小五の頃同じクラスだった杏里(アンリ)と真知(マチ)。

 そうだな……一応仲の良い方に入る子達だったと思う。
 
 ……ただし、『表面上』は。
 

339:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/18(木) 18:28 ID:kAE

上げ
今日更新出来ると思うので頑張ります

340:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/18(木) 21:04 ID:kAE

……と思っていたのですが 明日午前帰りなので 明日に回そうと思います
申し訳ないです

341:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/19(金) 14:24 ID:kAE

「朝日ちゃん、日曜日皆で出掛けようって話してたんだけど、一緒に行かない?」

 うららを中心に、輪を作る女子達。
 そして杏里があたしの姿を見つけ、優しく微笑みながら声をかけた。

「行けるのはうららと私、あと杏里と璃子だって」

 間をあけずに真知が補足する。

 至って普通な、仲の良い子達。
 このやり取りだけではそう思うのが普通だろう。
 あたしだって、ずっとそうだって思ってた。

「え、そうなの? 行きたい!」

 何も知らない幸せなあたしは答える。
 裏では何を言われているかも知らないで。

 
 

342:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/24(水) 14:45 ID:tXY

 その言葉を聞くと、杏里と真知は顔を見合わせた。
 少し困惑したような表情を浮かべていたのは、今でも何となく覚えていた。

「そっか! 朝日も行くんだ……!
 あたし、すっごく楽しみ!」

 そんな二人とは対照的に、ニコリと嬉しそうに微笑むうらら。
 その隣では、璃子(リコ)が人形のような整った顔を緩めている。

「ん、分かった!
 じゃあ12時半に駅前集合で良いかな?」

 高い位置で束ねた髪を揺らしながら、全体をまとめるように言葉を発する杏里。
 杏里は人の前に出たり、皆を引っ張ったりする事が好きな子だった。
 まあ目立ちたがりと取れない事も無いけど……。

 そんな事から、常に女子のグループの中心に居たな。
 人気的にはうららの方が勝っていたけれども。
 でもやっぱり、しっかりしていて頼りになり、そして信頼されていた。
 ……今となっては悔しいけど、認めざるを得ないほどに。

「了解!」
 
 四人が同時にそう応える。
 あまりにも息が揃っていた為、お互いが自然に顔を見合わせる。
 すると次第に何故か可笑しくて堪らなく
なり、全員の顔が一斉に笑顔に変わった。

「ハモったぁー!」

 あはははははっ、笑い声が重なりあたし達の教室、五年二組に木霊(コダマ)した。

 あたしの幸せだった頃の平凡な記憶。

 そう、あたしは確かにあの時幸せだった。


 ただ一人、杏里に狂気の瞳で見つめられている事も知らないで。

343:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/27(土) 17:58 ID:tXY

上げてみる(・∀・)

344:杏奈 ◆Tr5.:2013/07/30(火) 09:40 ID:dcc



更新待ってまし(ω`ゞ)

345:花梨-karin- ◆uPA.:2013/07/31(水) 08:45 ID:A1Y

>>杏奈
プレッシャーをかけるなぁぁあああ!((クワッ←
ご期待に応えられるように頑張ります(・ω・)

346:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/05(月) 13:41 ID:2FE

ごめんなさい ちょっと詰まってるんで更新遅れるかもです;

347:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/07(水) 18:44 ID:2FE

「じゃあ、あたしピアノがあるから帰るね」
 
 保育園の頃から、両親が亡くなるまでの約5年間続けていたピアノ。
 練習しているうちに、どんどん上達していくのが楽しくて大好きだった。
 ……小五になって、おばさんに引き取られると半ば強制的に辞めさせられてしまったのだけれども。

「じゃあねー」
「バイバイ」

 当然のように返って来る言葉。
 その優しい声に此処を去りたくなくなる。

「うん……じゃあね!」

 しかし、そんな気持ちを押し殺して明るく返事する。
 その時のあたしはもう小五……更に他より少しばかり大人びた性格だった為、
 判断能力だってある程度は身に付いていた。
 それに、お母さん達を困らせてまで、此処に残る勇気は無い。

 そしてあたしは名残惜しくも、
 まだ進級したばかりで開き慣れない教室のドアに手をかけたんだ。

348:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/08(木) 18:24 ID:2FE

「あ……」

 頬に当たる冷たい、小さな粒。
 それが落ちて来る頻度は、ポツリ……ポツリ…とだんだん高くなってくる。

「雨……? 最悪……」

 誰に言う訳でもなく呟いた言葉は、雨に吸い込まれ、静かに消えていく。
 
 結構な大降り、そのうえ暫く止みそうにない雨。
 みるみるうちにあたしの進路を塞ぐかのように、校庭は大きな水たまりと化した。

『確か折り畳み傘があったはず』。
 ほのかな記憶を頼りに、ランドセルの中を漁ってみる。
 しかし、入っているのは教科書やノートなどの勉強用具のみ。
 
「そういえば机の上に置きっぱなしだった……」

 そしてかすかな希望までもが、雨に溶け込み、消えてしまった。
 
 ああ、折角此処まで来たのに、またニ階の教室に戻らなくてはならないのか。
 絶望にも似た気持ちがあたしの心を支配する。
 
 ……だが、この雨の中、傘無しで帰るのは流石にキツい。
 きっと明日は高熱で学校を欠席、日曜も行けなくなるだろう。
 それは絶対に嫌だ。
 仕方なくあたしは、大きな溜め息を連れ、今通ったばかりの道を引き返すことにした。

349:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/08(木) 18:25 ID:2FE

……よく見たら二階の二がカタカナになってる……!

350:あゆみ ◆I1o.:2013/08/19(月) 16:04 ID:smw

「小説評価します」来てくださって有難うございます
そして、評価遅れてすいません

途中から、と申していたのですが、あまりに面白くて最初っから最後まで、
果てにはキャラデザまで見ました(笑)



____さてさて、本題に

キャラについて
まず、主人公の間宮朝日ちゃん
こういう“冷血”のレッテルを貼られているけど、実は心根が優しい子、大好きです。はい。←
主人については文句ナシです。
読み返して分かると思いますが、本作は1人も男性キャラが居ませんね
話の都合上仕方ないと思いますが、次回作では気をつけましょう

次は、心情表現について
細かく描かれていて良いのですが(特に朝日ちゃんや麻衣ちゃん)
いじめてる側のうららちゃんの気持ちの描写も入れたらいいかなと思います
どうして小学校から中学校、そして高校でこんなに豹変してしまったのか、
それを匂わすぐらいの描写も少し入れてみてはどうでしょう


_____全然辛口じゃないですね(笑)
欠点を見つけるのが困難だったもので。
小6の私が、中学生の花梨さんに、何言ってんだよ!って突っ込んじゃっていいですよ。

何より、約9ヶ月も同じ小説を書き続けるのなんて、あなたはすごいです。
(スーパーリスペクトです←)

もう何もかもが素晴らしいように見えるので、逆に私の小説を見てもらいたいぐらいです

長文申し訳ございませんでした

*あゆみ*



追伸:名前の入れ忘れ注意です(笑)

351:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/19(月) 16:48 ID:WBQ

>>350
小説評価ありがとうございます

最初から最後まで読んで下さったのですか!
しかもキャラデザまでw
どうもありがとうございますw

確かに男性キャラ出てませんね;
今後気を付けます

なるほど 暇を見てうららのことも書いてみることにしますね

うわあああ どうもありがとうございます……!
的確な評価・アドバイス助かりました
改めてお礼申し上げます

追伸について
最後にしっかり確認する癖つけますw

352:りな ◆IoXo:2013/08/20(火) 00:42 ID:9Ag

久しぶりに来てみました〜(><)
どれだけ進んだのかな?と思ったらめっちゃ進んでんじゃん……的な感覚に襲われたりたり……

次の更新も待ってるよ!

353:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/20(火) 08:17 ID:WBQ

>>352
わあ 久しぶり〜
いやいや 相変わらずの亀更新です;

ありがと〜! 頑張るるる

354:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/24(土) 01:32 ID:WBQ

 上履きも履かずに、階段を二段飛ばしで駆け上がる。
 土と草の匂いの混じった雨の香のする廊下を、息を切らせて疾走するあたし。
 ……我ながら何をしているんだか。

「はぁ……っ」

 徐々に速度を落とし、辿り着いたあたし達の教室。
 中からは、女子の談笑する声が聞こえてくる。
 楽しそうな笑い声、嬉しそうにはしゃぐ教室の中の空気感。

 ……何を話しているのだろう。
 
 別のクラスの生徒の噂? はたまた教師内での恋愛事情だろうか。
 小五らしからぬ仮定をたて、そっと一歩前へ進む。
 引き戸に耳を当てると聞こえてきたのは、

「ねえ、知ってる?
 一組の小田って、将也のことが好きらしいよ!」
「そうなの!?
 凄い、お似合いじゃん!」

 主に杏里と真知のものと思われる話し声。
 他愛のない、ノーマルな恋愛話だった。
 確かに、この年齢の子供が話す話題としては正しいのかもしれない。
 しかしまあ、好きな人どころか、初恋さえまだなあたしとしては、少し拍子抜けする内容だ。
 
 とりあえず、このまま聞いていると中に入りづらくなるだろう。
 会話を邪魔するのは気が引けるが、仕方が無い。
 一つ息を吸い、教室の引き戸に手を伸ばした。


「ていうかさ、皆朝日ちゃんって好き?」

355:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/27(火) 12:06 ID:WBQ

 ピタリ、無意識のうちにあたしの動きが停止する。
 心臓がバクバクと、大きく波打ち始めた。
 あたしの……話?

 いつもより低い声で杏里が口に出した“朝日ちゃん”という言葉。
 その単語一つで、教室内が緊迫した空気に包まれたことが扉越しにも伝わってくる。

 あの杏里の声の低さ、話題の出し方。
 これまでにもう何度か聞いた事がある。
 そして、その後決まって杏里は、対象の者の悪口を言い始めるのだ。
 今回でいうと、その『対象の者』とはあたしのこと。

 このままの流れで行くとあたしが……!

 居ても立っても居られなくなり、教室の引き戸についた小窓から中を覗く。
 何もしないでただ息を潜めていると、あたし自身が恐怖に飲み込まれてしまうような気がしたから。
 
 幸いな事に、皆はこちらに背を向け半円を描く形で座っている為、こっちには気付いていない。
 周りに聞こえてしまいそうなほど煩い心臓。
 
 絶対に気付かれてはいけない。

 直感があたしにそう告げる。
 呼吸さえも止めていたいくらいだが、気持ちとは裏腹にどんどん息は荒くなっていく。
 お願い、静かにして……!

「私は……」
 
 ようやく沈黙を破り、口を開いたのは真知だった。
 俯き、髪で顔を隠すようにして呟いた真知。
 
 冷静さを失ったあたしは、次の言葉を待つ事しか出来なかった。
 傷付きたくないならその場を立ち去れ。
 分かっていても、足が動いてくれない。
 
 そして真知は、杏里に睨みを利かされ再び口を開く。
 あたしにとって、最悪な、望んでいない答えを出して。

「……嫌い」
 
 一気に全身から汗が噴き出す。
 友達だと思っていた子からの、酷く残酷な言葉。
 果たして、この状況に陥ったとしたら、あなたはすぐにこの現実を受け入れられるだろうか。
 きっと大半の人は無理だろう。
 勿論、あたしも。

 しかし、対照的に杏里は歓喜の表情を浮かべるのだ。
 
「だよね!
 気に入られようと必死過ぎて笑えるんだけど」
 
 杏里はフフフッ、と実に愉快そうに笑い、全員の顔を見渡す。
 自分に賛同しないヤツには、容赦しない、そんな意思を瞳に宿して。

356:真琴:2013/08/27(火) 18:25 ID:gXU

とっても、素敵なお話ですね!
私も小説を書いているんですがうまくかけません・゜・(ノД`)・゜・
できれば、アドバイスください(`・ω・´)b

357:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/27(火) 20:08 ID:WBQ

>>356
うああああ ありがとうございます!

そうですねえ……やっぱり小説を書き続けてると自然に上達します
私も最初の方基本が全然守れてませんでしたが だんだん直りましたので
あと本を沢山読むのも良いですよ〜 
誰だって初めは皆初心者ですから 慌てないでくださいね*´`

私ごときが申し訳ありませんでした;

358:真琴:2013/08/27(火) 20:39 ID:gXU

ありがとうございます(*´ω`*)
よければ、私の小説も呼んでいただけないでしょうか?
・・ってうわわわ!なんかすみません!

読んでなんて図々しいですね!:(;゙゚'ω゚'):
い、一応、題名だけ書いておきます「初恋〜初めて知った気持〜」
です!

なんか、本当にすみませんでしたぁ!

359:花梨-karin- ◆uPA.:2013/08/27(火) 20:56 ID:WBQ

>>358
読ませていただきました〜
これからの真琴さんの可能性に期待して 敢えて細かくは言いませんが
…は偶数個重ねての使用が 小説を書く上での基本なので修正した方が良いかなと
そこが気になった所です

最初のうちコメント来ないのは当たり前なので 頑張って下さい(´ω`*)
続き楽しみにしてますね

360:真琴:2013/08/27(火) 21:43 ID:gXU

分かりましたーっ♪
ありがとうございますー!
私も花梨さんの小説に期待してます!
応援してます!かんばってください( ´ ▽ ` )

361:花梨-karin- ◆uPA.:2013/09/08(日) 15:44 ID:nXM

上げげ

362:りな:2013/09/08(日) 22:27 ID:MOA

杏里の悪魔ぁ•°•(><)•°•

363:花梨-karin- ◆uPA.:2013/09/08(日) 23:10 ID:nXM

>>362
クラスに1人はいる杏里のような人w

朝日の心情が上手く書けない(´・ω・`)

364:花梨-karin- ◆uPA.:2013/10/07(月) 23:21 ID:mb.

久々に上げです
1ヶ月以上も更新していないとは……!
あと少しで更新出来そうなので もしよろしければ待っていて下さると幸いです

365:りな:2013/10/08(火) 18:43 ID:n4Q

どんだけでも待つよ!(笑)

366:花梨-karin- ◆uPA.:2013/10/12(土) 10:23 ID:mb.

>>365
うわあああ ありがとう!

367:花梨-karin- ◆uPA.:2013/10/14(月) 13:20 ID:mb.

「ねー、先生に媚売っちゃってさ。
 良い子ぶってること丸見えなんだよね」

 真知は杏里に合わせた口調でそう言い、小さく笑った。
 
 媚なんて売ってるつもりは全くないのに、良い子ぶってなんかいないのに。
 あたしの心には真知の言葉が深く突き刺さった。
 正直、杏里の性格は理解しているため、何かを言われても仕方ないと思っていたんだ。
 でも真知とは同じ保育園で、ずっと一緒にいて……。

「お前らもよく言うよなー。
 普段は朝日と仲良くしてるくせに」
 
 呆れた声で会話に割り込む誰か。
 女子より少し低いこの声は、きっと増田直樹(ますだなおき)だろう。
 お調子者だが顔は良く、誰にでも分け隔てなく接するため、女子からの人気は高かった気がする。
 気がつかなかったが、まだ教室内には数人の男子が残っているらしい。

「やだなあ、これが女子の世界だよ」
「何だよそれこえー!」

 真知が静かに、且つ寂しそうに呟いた言葉には、真知なりの深い意味が込められているように感じた。
 そして直樹は本気で怯えているらしく、若干震えた声で返す。
 しかしあたしにとって直樹のことなんてどうでもいい。
 気になったのは真知だ。

 この様子だと、真知は知っているらしい。
 自分も裏で杏里に悪く言われていることを。
 
 自分の中で、悲しみという感情が沸き上がってくる。
 杏里に同調したとはいえ、やっぱり人に悪く言われることは怖いに決まっている。
 
 それなのに、嫌われていることを分かっていながら杏里に尽くす意味は何だろう。
 答えはきっと、『ハブにされたくないから』。
 杏里は、自分に逆らう奴は他人を巻き込んででも排除しようとする。
 常に自分が中心でないと気が済まない、それが杏里だ。

 このまま戸を開けて杏里に何か言えたら。
 それが出来ない自分が悔しくて唇を噛む。
 もう帰ろう、傷付くだけだ。
 そう思い始めた時、

「あたしは……好きだけどな、朝日のこと……」

 絞り出すような細い声。
 遠慮がちに呟いたのは、意外なことにうららだった。
 反射的に顔を上げ、教室内を見てみると、皆驚いたようにうららに注目している。
 元々自分の意見を口に出すことが得意ではない彼女は、その視線に怯えながらも、しっかりとした瞳で杏里を見つめていた。
 厳しい表情でうららを睨む杏里、それを心配そうに見る璃子、そして何故か満足そうに笑う直樹。

「…………バカ」

 無意識に言葉が口からこぼれる。
 
 うららは分かっているでしょう? 
 杏里に逆らったらどうなるかなんて。
 なのに、どうしてそんなことを言うの。

「どうしてアイツを庇うの?」
「だって親友だもん。
 親友のことが好きで何が悪いの?」

 
 頬に冷たい水が当たる。
 ぐちゃぐちゃと泥濘(ぬかる)んで気持ち悪い地面。
 
 杏里とうららのやり取りが怖くて逃げてくるなんて、弱いよなあ。
 ……別によかったのに、あたしのことなんて放っておいても。
 そうは思っても、やっぱりあたしを大事に思ってくれてる人がいるってのは嬉しいもので。

「良い子ぶってる……か」

 蘇る真知の言葉。
 目の奥が熱くなって、視界が滲んでくる。
 別にいいじゃない、うららがあたしのことを好きでいてくれれば。
 そう思っても、心がズキズキと音をたてて痛むままだ。
 
 嘘、本当は真知が好きだよ。
 ずっと仲良かったよね、保育園にいた頃も、小学校に上がっても。
 いつからそんな風に思い出したの?
 どうして直接あたしに言ってくれなかったの?

「……バカ。皆皆大バカ」

 重い足を少しずつ前に、前に進める。


 視界がぼやけているのは、きっと雨が目に入ったからだ。

368:花梨-karin- ◆uPA.:2013/11/09(土) 16:12 ID:W/Q

一旦上げてみる

369:花梨-karin- ◆uPA.:2013/11/15(金) 22:00 ID:ezQ

 
 蘇る過去の記憶。
 出来ればもう思い出したくは無かったのだけど……。
 もう何年も前の事、それでも少し……ほんの少しだけ胸が痛んでしまう。
 でもまあ、今考えると明らかに真知は無理して笑っていたんだよな。
 きっと真知は杏里に合わせていたんだ。
 あたしのことが嫌いな訳じゃなくて。

 あの後結局あたしは、仮病を使って暫く学校を休んだ。
 大体その辺りから、うららがよそよそしくなったのかな。
 多分……憶測でしかないけれど、杏里に何か言われたんだと思う。
 『ハブられたくないなら、朝日ちゃんと仲良くしないで』、大体そんな所かな。

 そして悪い事は続くもので、お母さんの持病が悪化したのも確かこの辺り。
 なかなか友達と遊びにも行けなくて、少しずつ皆あたしから離れて行ってしまった。
 そんなあたしを、直樹が気にかけてくれたことが少し……少しだけ嬉しかったのは内緒のこと。

370:花梨-karin- ◆uPA.:2013/11/17(日) 21:34 ID:ezQ

気がつくと今日で丁度一周年 ありがとうございます!
想像よりずっと長く続いていますが これからもどうぞよろしくお願いします
http://yaplog.jp/mazikkarin/2

371:愛乃れい:2013/11/17(日) 22:59 ID:9Fk

一周年おめでとう!!
これからも、がんばって!!

372:花梨-karin- ◆uPA.:2013/11/18(月) 16:02 ID:ezQ

>>371
ありがとう!!
私なりに精一杯やらせてもらいます

373:杏奈 ◆Tr5.:2013/11/18(月) 19:07 ID:jmk



おめでとう!

思ったら、一ヶ月くらい更新してなかった笑
これからも更新楽しみにしてるからかいて(・ω・)

374:花梨-karin- ◆uPA.:2013/11/19(火) 16:33 ID:ezQ

>>373
ありがと〜

ん? 金曜に更新したばかりだよ〜
了解 頑張ります

375:花梨-karin- ◆uPA.:2013/12/14(土) 20:34 ID:xfA

一ヶ月近く書き込んでなかったんでひとまず上げ

376:花梨-karin- ◆uPA.:2014/01/11(土) 18:29 ID:AFo

いつの間にか年が明けていました おめでとうございます

何か回想が長過ぎて訳の分からないことになっていますが……
とりあえず 朝日を現実に引き戻す事から始めてみます((

つまり 頑張って近いうちに更新します

377:れい:2014/01/12(日) 00:26 ID:9Fk

あけましておめでとう!

頑張って朝日ちゃんを早く現実に!!
つまり、早く続きが見たいなってこと

花梨の真似してみた?(笑)

378:花梨-karin- ◆uPA.:2014/01/12(日) 00:43 ID:AFo

>>377
明けましておめでとう!

ちょっと頑張ってきますw
ありがとう!

分かりにくい表現してすみませんでした……w

379:花梨-karin- ◆uPA.:2014/02/22(土) 17:03 ID:sIE


 酷く残酷で冷たい過去の夢。
 長い時間心の奥、それも一番深い所に仕舞っておいた記憶を、何故か今になって思い出してしまう。
 そして一度出てきてしまうと、望んでもいないのに細部まで一緒になって飛び出してくるの。
 
 鮮明に浮かび上がる風景、容易に思い出すことの出来るあの時の感情。
 杏里が言っていた言葉、悲しげな真知の表情、うららの真っ直ぐな瞳。
 そんな細かいこと一つ一つがあたしの心を蝕んでいく。

 窓から差し込んだ光があたしの頬を照らす。
 ふと窓の外を見上げてみると、白い雲が青い青い、どこまでも続いている空に浮かんでいた。
 明るいその色が眩しくて、何となく目を背けてしまう。

 いつだってあたしはそう。
 嫌なことからは目を背けてばかり。
 平気なふりをしていても、本当は必死で逃げ道を探しているんだ。
 うららのことも……麻衣のことも。
 だから麻衣に利用されていることに気付いても、どうすれば良いのか分からなくて。

 怖いんだ、裏切られるのが。
 うららがあたしの側を離れていってしまってから、仲良くなることが怖かった。
 だから今まで必要以上に人に近づくことはなかったし、周りもあたしに近づかなかった。
 ……あの三人組という例外はいたけれど。
 
 それなのに麻衣はあたしに暖かく接してくれた、そんな麻衣を信じてしまったの。
 「きっとこの子はあたしを見捨てない」って、根拠のない自信を持ったりして。
 だからこそ辛いし苦しいんだ。
 
 もうどうすればいいのか分からないんだよぉ……!!
 

380:@日和◆R6:2015/08/10(月) 18:32 ID:MIo

すごい懐かしいな…(゚Д゚)

検索して見つけた!w
元誰だか分かるかな。

何年ぶりだろう…葉っぱ天


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