はじめましての方が多いと思います、霜月です。
「パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜」という小説を連載させていただいております!!
興味のある方は是非読んでください!!
掛け持ちですが頑張ります!!
この無駄に長い題名の小説のジャンルは『恋愛』です!!
いやー、恋愛未経験野郎が調子のって「恋愛書こう!!」とか思ってしまってなんか申し訳ないですw
こんな私の小説を読んでくださる読者様が現れてくださいますように!!
感想、アドバイス等受け付けます。
荒しや中傷コメはNGとさせていただきますので、はい。
>>2 主な登場人物紹介
◇〜◆〜主な登場人物〜◆〜◇
*杉村 羽瑠怕*[スギムラ ウルハ]
【学年】
高校2年生
【性格】
心優しく、友達思い。
【一人称】
私
【容姿】
美人でモデル体型。
髪は腰まである美しい茶髪。
*河内 那娘*[コウチ ナコ]
【学年】
高校2年生
【性格】
元気で活発。ポジティブ。
【一人称】
ウチ
【容姿】
陸上をしているのでいいくらいの細さ。
胸元まである髪はポニーテールにされている。
*前野 優樹*[マエノ ユウキ]
【学年】
高校2年生
【性格】
明るくて元気。前向き主義。
【一人称】
オレ
【容姿】
髪はどちらかというとロングで、首元である毛色は黒と茶色が混じっている。
*茂島 和之*[シゲシマ カズノ]
【学年】
高校2年生
【性格】
クール&ビューティー
【一人称】
僕
【容姿】
メガメをかけている。黒髪で少し跳ねている。長さは首よりちょっと上くらい。
*田代 神哉*[タシロ シンヤ]
【学年】
高校2年生
【性格】
Sキャラ。いつも人をからかって楽しんでいる。
【一人称】
俺
【容姿】
マエノ ユウキと同じくらいの髪の長さはで色は茶髪&金パツ
私はいつだって笑顔でいた。
小さい頃からあちこち引っ越しを繰り返し、人の顔色をうかがって高校2年生という年まで生きてきた。
そしてこれはそんな私の小さくて暖かい私の『恋愛』だった。
-羽瑠怕side-
私は緊張しながらも笑顔で発言した。
「はじめまして。私は××県++市から来ました、杉村羽瑠怕と言います。
気軽に話しかけてくれると嬉しいです!
これからよろしくお願いします!!」
そして最後に最高の笑み。
大抵これでみんな「コイツは大丈夫だ」と確信するはず。今までもそうだったし。
「じゃあ、杉村さん席は窓側の一番後ろよ。」
「わかりました。」
好感度をあげるための笑顔は先生にも忘れずに。これで先生も安心させる。
私は手で髪を後ろにやると、教室の真ん中を通った。視線が集まる。まぁ別に慣れてるけどね。
そして席についた。
「はじめまして!!ウチ、河内那娘っていうの。よろしくね!!」
目を細めてしまいそうな太陽にも負けない輝きを持った明るい笑顔。
女子からも男子からも好かれそうなサッパリとした性格と人懐っこさ。
そんな彼女に負けないよう私は美しく笑みを浮かべた。
「杉村羽瑠怕といいます。こちらこそよろしくお願いします、河内さん。」
「やだっ、那娘でいいよ!!」
叩かれた。地味に痛いんだけど。
まぁ、彼女の中ではこれもスキンシップのうちなんだろうね。
だから私は微笑みを崩さずにいた。
「じゃあ私も羽瑠怕って呼んでね、那娘。」
那娘は嬉しそうに笑って頷いた。
「じゃー授業始めるよー」
先生が私たちを待っていてくれたみたいで、お互い挨拶を終えると授業を始めた。
うん、まずまずの滑り出しかな。
悪夢の10分休み。
今までの経験上、10分休みは質問攻めにさせられる。だから悪夢の10分休み。
でも、私友達はほしいしちゃんと答えなくちゃね。
「杉村さんって彼氏いる?」
「やだっ、いませんよ〜」
「趣味って何?」
「お菓子作りとかですかね〜。」
「好きな男子のタイプは?」
「う〜ん、そういうのは考えてないですね」
「ねぇねぇ、羽瑠怕って呼んでいい?」
「ご自由にどうぞ。」
「そっか!!」
私は一人一人の質問を丁寧に答えた。恋愛系が多かったけどね。
皆いい人そうで安心した。安心させるとかいっておいてこっちが安心させられてるじゃん。
と、チャイムがなり私の机にたむろっていたクラスメイトは散っていった。
「羽瑠怕、お疲れ〜」
「那娘・・・。ちょっとは助けてよ」
「でも、羽瑠怕が友達出来ないと困るでしょ?」
「んー?那娘がいるけど?」
微笑みながらそういうと、那娘は頬を赤く染めた。
嬉しいのか恥ずかしいのか、どっちだろう。どっちでもいいけど。
「あっ、そうだ。昼休み一緒にご飯食べようよ」
「那娘には那娘の友達がいるんじゃないの?」
「いや、むしろいてくれた方がありがたいけど。」
「でも、私は全然いいよ。」
「決まりね!!」
何故か那娘はご機嫌だった。
なんで私がいてくれた方がありがたいのかわからないけれど、楽しみは後にとっておくものだし、楽しみにしてよっと。
授業は前の学校の方が進んでいた。
しかも私は前の学校で学年1位いう好成績をおさめたこともあった。
「ねぇねぇ、羽瑠怕。ここどうやって解くの?」
「公式に当てはめるだけだよ」
「ありがとう!」
やはり彼女の笑顔は可愛い&まぶしい。
多分モテてるだろうな、なんて疾しいことも考えてしまった。
そして昼休み、那娘は私の腕を引いて教室を出た。咄嗟につかんだお弁当の中身は崩れていないだろうか。
「那娘、どこいくの?」
「屋上!」
「でも屋上って行っちゃダメなんじゃないの?」
「心配しないで」
「や、別に心配なんかしてないけど」
那娘が居るんだし。
私は那娘を気に入っていた。元気で人懐っこくてオシャレ。そんな彼女と出会えてよかった。
「さっ、着いたよ」
階段を掛けあげり、那娘はニッと笑った。
私はそんなに体力のある方じゃないから息切れをしていた。
那娘はそんな私の呼吸が整うまで待っていてくれた。
私の息が整うと、那娘は屋上のドアを開いた。
そこで待っていたのは3人の男子生徒だった。なにやら話していた。
「お〜い!」
那娘が遠慮なく声を掛ける。3人の男子生徒はこっちを向いた。
私はギョッとして慌てて那娘に抱き着いて声を掛けた。今思えば那娘は身長が高かった。
「ちょ、なんか喋ってたじゃん、いいの?」
「いいのいいの!どうせくだらない話ばっかだから」
と笑顔を向けてくれた。あ、やっぱり可愛いな。
とか思っていると、那娘はズンズンと進んで行った。
置いて行かれたので私は帰って良いのかな、と背を向け階段を降り始めた。
「羽瑠怕!どこいくの!?」
と言う声が聞こえ振り返ると、いつの間にか那娘がこっちに戻って来ていて少々驚いた。
足早いな、とか呑気なことを考えていると腕を掴まれ、半ば無理やり屋上に出た。
あ、風気持ちいいな。
「優樹、和之、神哉!この子今日転校してきた子!」
なんか複雑なんだけど。ちゃんと名前で呼んで欲しい。
まぁそんな我儘言う気も無かったし、この気持ちは胸の奥にしまうとしょっと。
「羽瑠怕、自己紹介して。」
何で私からなの?普通あっちからでしょ。
・・・まぁいいや。好感度を上げれるように頑張ってみるか。
「はじめまして、今日探鉱してきた杉村羽瑠怕っていいます!」
ニコッと笑みを浮かべた。
那娘がよくできました、と言うように頭をなでてきた。
やっぱり那娘って背、高いなぁ。私もそこそこ高い方なんだけどなぁ。
「次はあんたたちでしょ」
と、那娘が言うと3人のうちの一人が自己紹介を始めた。
「えー、はじめまして、前野 優樹でーす!」
「茂島 和之だ。」
「田代 神哉で〜す。」
「よろしくお願いします」
私は自己紹介を終えられるとそう言い、那娘を見た。
微笑んでくれた。・・・と、言う事は。
私はくるりと4人に背を向け、屋上のドアノブに手を付け、開いた。
と、その瞬間肩をつかまれた。
「なに出て行こうとしてんの!?」
「えっ、だって3人の自己紹介が終わったから帰って良いんじゃないの?」
「なんでそうなるのよ」
「3人を紹介してくれてのって、『羽瑠怕はボッチだから紹介してあげるわ』って渋々紹介したんじゃないの?」
「違うっつーの!なにその妄想っ!」
「違うんだ。じゃあなんで?」
那娘が急に黙り込んだ。私はおかしい事なんて言ってないしね?って痛い痛い。肩掴む力が倍増してきてるよー。
那娘が私見て決意したように言った。
「だって、女の子が私だけなんだもん。」
なんだ、そんなことかぁ〜。
そんな気持ちが表情に出たのか、那娘が頭を2発程度叩いてきた。痛いじゃないか。なんか那娘強くない?
「いいじゃん、逆ハー。乙女の夢だよ?」
「夢は夢にしておきたいじゃん!?現実になっちゃったらこれ以上ない不幸だよ!」
知らないもん。私には関係ないもん。
と、そっぽを向いたら無理やり屋上に行かされた。最低だ。
「放してよっ」
「だーめ。また逃げるでしょ?」
「うん。」
「いや、ここは否定してよっ!」
なんてじゃれ合ってたら、私のお弁当が無いことに気が付いた。
私は慌てて周りを見回すと、お弁当は本来あるはずのない所に会った。
「そこの男子生徒3人ー!!」
私は3人を指さしながら思い切り叫んだ。3人はこっちを向いた。
「なんだー?」
「私のお弁当返してくださいよっ!ていうかもう空っぽじゃないじゃないですか!」
「おう。おいしかったぞ〜。羽瑠怕が作ってんの?」
「そうですよ。じゃなくって!私のお弁当どうしてくれるんですか!?」
「まぁザマァってことでいいじゃないの?」
「あきらめろ。」
なんだこいつら・・・・。私は項垂れた。
うん、もうあきらめよう。あきらめるから帰りたい。ねぇ那娘。腕放してよ。ね?
「もう仲良くなったの?よかった、私嬉しい」
なに母親みたいなこと言ってるんだか。それに仲良くなったって、私は被害者だからね!?お昼ないんだからね!?
那娘はニコニコしているが私には殺意を誘うような笑顔だった。言えるわけないがな。
「私購買でパン買ってくる・・・」
「私もついて」
「来なくていいよ。戻ってくるって約束するから。」
「絶対?死んでも守る?」
「もし破った時は5発くらい殴って良いよ」
「じゃ、行ってらっしゃい」
「はーい」
そう言って私は屋上を出た。
パーフェクト教室〜偽りの笑顔〜
見ています。
この恋愛物も良いですね。
「杉村さん〜」
私が購買へ続く渡り廊下を歩いていると、後ろから声を掛けられた。
声的には女子。これは新しい友達が出来るチャンスかも。
「なんですか?」
私は表面の美しい笑みを浮かべ、振り返った。
相手は3人。どの人もルックス、スタイルが良かった。・・・確か。
「あの、同じクラスでしたよね?」
「えっ!覚えててくれたの?」
「はい、名前まではまだですが、一番右の方は質問の際、好きな男子のタイプを聞いてきませんでしたか?」
「せーかい!やったぁ!覚えててくれてたよ」
「いいなぁ。あ、わたし水内香奈(ミズウチ カナ)っていうの。」
「マイは、中川麻衣佳(ナカガワ マイカ)でぇす」
「あたしは柴崎悠音(シバザキ ユウネ)だよ」
3人はそれぞれ自己紹介をしてくれて、私がしようとしたら「さっきやってくれたからいいよ」って言われた。
記憶力いいなんだなぁ。羽瑠怕って覚えにくいと思うんだけどね。
「どこいくの?」
「お弁当食べられたから購買にパンでも買いに行こうかな、と思いまして。」
「あ、一緒に行ってもいいかな?」
「いいですよ。場所がイマイチわからなかったので助かります。」
「いつまで敬語〜?やめてよもうっ」
敬語ってダメのなのかね。まぁタメで良いって言ってくれてるんだしいっか。
「あ、さっきさ。お弁当食べられてって聞いたけど・・・、もしかして那娘に屋上に連れて行かれちゃったりした?」
「え?なんでわかったの?」
「やっぱり・・・。」
3人の表情が曇る。そんなに聞いてはいけないことだったのだろうか。
でも、知りたい。なんでそんな表情になるのかな。
「なんでわかったの?」
「パン買ってからね?」
「わかった〜」
3人は話してくれると、約束した。
>>花恋様
こちらまで見ていただいてありがとうございます!!!
恋愛苦手初めてなんですが、「良い」と言っていただけて嬉しく思います!
初めての読者様なのでとても嬉しいです!
きたよよよよよよよよ!!!
くっそこっちも一番最初の読者になりたかった…!!
まだ全部は読めてないけど面白い!!
霜月の恋愛小説なんて続きが気になりまくるよww
頑張って!
全部読んだ!!
霜月がかく小説の主人公はみんな想像が豊かだねwいいことだけど!!学年一位の成績っていいなー!私5位くらいだよww
>>しょこら
ありがと〜!!読者様になってくれたことだけで私は嬉しいよ♪
気になりまくるってwwでもそういってもらえて嬉しい>∀<
想像豊か?そうかねー?私はいつも小説書くときは主人公になったつもりで書いてるから自分の性格が出てるだけかもw
しょこら賢っ!!学年5位ってすげぇ!!(одо)!?
賢くないよ!!でも授業を真面目に受けてればもっといくのにな…w
授業中左斜め前の男子超面白いんだもんwwでもテストの時、あ、あんなことで笑ってたなぁwって思いだし笑いでにやけながらできるから便利よ?ww最近ゲームのしすぎで成績落ちてるけどw
小説と関係なくてごめん!!主人公の気持ちになりきって書くのは大切だよね!!霜月の性格めっちゃ好きだなぁw
>>しょこら
面白いっていいなぁ。私は最後一番前の席だったから全然面白くなかった・・・。
ありがとう♪私嫌われてるけどねw
あっあっ・・・すいません!
私さっきちょうどスレ立てたんですけど
*○○○○○○?*
というような「*」をつけてるのと「?」が全く一緒にしてしまいました・・・
パクった訳ではないんです・・・すいませんでした・・・
※○は私の小説の題名です。
>>初葉@ういは様
あ、いえいえ!別に全然いいですよっ!謝らないでください!
その小説のタイトル拝見させていただきましたがとても素敵なタイトルですね♪
私なんか足元にも及びませんよw
お互い頑張りましょうね!
>主様
ありがとうございます!すいません(´・ω・`)
全然、素敵じゃないですよ!
主様の題名はぬくもりを感じます(。・ω・。)ノ
足元にも及ばないなんていわないでくださいっ
私なんて下手すぎてみんなに「下手」って言われないかおどおどしながらスレを立てたんです!
はいお互い頑張りましょう♪
雑談になってしまうので私はこれで失礼しますね*
また来ます〜
霜月さんの小説、とっても面白いです!
いつも「早く続きこないかなー」と楽しみにしてます。
がんばって下さい!
>>初葉様
いえ、本当に素敵な題名でした!!すぐにわかりましたし、目を引くような題名でした♪
下手だなんて誰も言わないですよ!!あんな素敵な題名をた下手だなんて言ったら許せませんよっ!!
ありがとうございました、私もまた初葉様の小説除かせていただきますね♪
>>フリューゲル様
ありがとうございます!!
面白いや楽しみと言っていただけて本当に心が癒されました^^
早く続きが書けるように頑張ります♪
私は何を買おうか迷ったので、購買で一番人気の特製メロンパンを買うことにした。
「メロンパンかぁ、私も買おっかな〜」
そういってするりと横から手が伸びてきた。
私が驚いて上を見ると、そこには香奈ちゃんがいた。
「こら、香奈ってばまだ食べるの?」
「さっき三段弁当食べ終わったところじゃないの〜?太るわよ」
「三段弁当!?」
私は思わず大きな声を出してしまった。購買に買い物に来た人の視線が痛い。
「そ!美味しいよ〜?」
「なんでそんなに細いの?」
「だよねぇ、マイも不思議でならないよぉ」
「あたしもいつもそれ思っちゃう。ズルいよね」
香奈ちゃんは気にせずにメロンパン3つ買っていた。
私は「人間の腹には底知れぬ可能性があるのだな」と新しい知識を身に付けたような気がした。
「さてと、じゃあそろそろ行こっか。」
悠音ちゃんがニコリと笑みを浮かべて言った。悠音ちゃんはなにも買っていないようだった。
麻依佳ちゃんはお菓子を買って、私はメロンパン1つ、香奈ちゃんはメロンパン3つを買って、購買を出た。
香奈…三段弁当食べてからメロンパン三個ってすげぇなwそれで痩せてるってどんだけw
えっ霜月嫌われてるん!?そんなことないと思うけど… 交流板で専スレする子を自ら募集するという積極的な面いいと思うし!!他にも霜月と話してたら楽しいし!!
>>しょこら
私の理想像を並べてみたw食べても太らない体羨ましいw
嫌われてるよ!?だって性格悪いし、気色悪いし、なにもかも最悪じゃん?
積極的、かぁ。友達が増えたらいいなって思ってw
私もしょこらと喋ってたら楽しい♪
ありがとう!!霜月が嫌われるはずがないじゃないか!!っと、こういう話は専スレでしましょーかw
私も食べても太らない体質ほしい…w
>>しょこら
そうだね〜!いつもコメントありがとう♪
「あ、そういえば、那娘に屋上に連れて行かれたって分かった訳教えてよ。」
人通りの少ない渡り廊下を歩いている時にふと思い出してそう告げた。
一番後ろで歩いていた麻衣佳ちゃんがガバッと後ろから抱き着かれた。
「キャアッ!」
「びっくりした?」
麻衣佳ちゃんがニッと笑っていった。
「当たり前じゃんかっ!急に何なの?」
私がそういうと、前で歩いていた香奈ちゃんと悠音ちゃんが振り返った。
私が視線で助けを求めると、フルフルと首を振られた。
私はなんでかなーと思い、首を傾げると2人は苦笑いを浮かべた。
「急にこんなことされたら驚くよね?」
「いや、だからさっきも言ったじゃん!」
「わかってるってば。さっきも聞いた。」
「じゃあもう一回言わせないでよ」
私がムスッとした顔で香奈ちゃんを見つめると、今度は明るい笑顔で頭をなでられた。
「これが那娘の正体なんだ〜」
「・・・はい?」
私はポカンと口を開き、固まってしまった。
だって、え?いやいやいや、この会話に那娘の正体をあらわすようなキーワードあった?
「ないないないないないっ!どこにもないってば!!」
「わっ、急にどうしたの?」
思わず口に出してしまった。だって本当にどこにも見つからないもん。
抱き着かれた→驚いたか聞かれた→頭をなでられた・・・。
はい、これのどこに那娘の正体をあらわす言葉が出てきた!?出て来てないじゃん!普通の会話じゃん!
「まったくわかんないんだけど?」
「要するに、那娘は急に抱き着いたりして来るよっていいたいのっ」
「・・・うん。わかった、けどなにかいけないことなの?」
「あとね、取り巻きの男どもいたじゃん?あいつらこの学校の問題児なんだよね」
と、悠音ちゃんがそういうと、香奈ちゃんが次の言葉を引き継いだ。
「それで!みんな怖がってるの!でも那娘はほぼ無理やりに屋上に女子を連れて行こうとするの!」
「マイも一度連れて行かれかけたんだよね!ホントに怖かったぁ・・・」
マイちゃんが耳元で怖そうに言っていた。
え?なんで耳元なんだって?仕方ないじゃん。抱き着かれてるんだから。いい加減放して欲しいけどね。
「だから、取り巻きなら羽瑠怕のお弁当も食べかねないでしょ?」
「な、るほどね。・・・でも、そんなに悪い人たちじゃないと思うよ」
「でも気を付けた方が良いよ!・・・羽瑠怕がそれでも仲良くしたいって言うなら私は何も言わないけどね」
「うん。仲良くしていくつもりだよ。」
私が微笑んでそういうと、悠ちゃんは微笑んだ。香奈ちゃんは少し驚いた表情をしていた。
そして、麻衣佳ちゃんは耳元でこういった。
「わかった。でも覚えておいてね。マイたちはうーちゃんの味方だから。なにかあったらすぐに言ってね!」
私は「ありがとう」と言ってその場を離れた。
悠音ちゃんと香奈ちゃんと麻衣佳ちゃんは笑って見送ってくれた。
「那娘ー・・・?」
「羽・瑠・怕ー!!!」
屋上のドアを開け、那娘の名前を遠慮がちに呼ぶと、那娘がいきなり飛びついてきた。
あぁ、なるほど。香奈ちゃんの言ってたのはこのことか・・・。かなりの衝撃がきたんだけど・・・。
「な、那娘ちょっと離してよぉ。ちゃんと帰ってきたじゃないのっ」
「遅かったじゃんか!心配してんだよ?」
「あ、りがとう?」
「なんで疑問形なの!?普通に喜んでよっ!?」
那娘の反応が面白くって私は思わず顔がほころんでしまった。
「ハハ八ッ、嫌われてんじゃん」
と後ろで聞こえた。振り返ってみると田代さんが笑っていた。
那娘は「そんなことないわよっ!!」と走ってあっちによっていった。
私がポカンとしてその様子を眺めていると、今度は私に声を掛けられた。
「えーっと、なんだっけ。杉村だっけ?お前もこっちこいよー」
「え!?あ、はい、了解しました?」
「だからなんで羽瑠怕は疑問形なんだって聞いてるでしょ!?普通に了解しましたって言えばいいじゃん!?」
「てか河内会話聞いてたのかよ!」
「那娘、盗み聞きは良くないよ?」
那娘は私と前野さんに責められてシュン・・・、となっていた。
そんな那娘を更に田代さんが追い打ちをかけていた。田代さんは人をからかうのが好きみたいだ。
「ていうか和之はなにしてんの!?みんなこうしてワイワイ話してる中なーに一人で読書してんの!?」
「うるせぇなぁ・・・。」
と、心底ウザそうに言った。
私はその茂島さんの表情と声に思わず笑ってしまった。
「羽瑠怕ー?なに笑ってんの!?」
「・・・ドンマイ」
微笑みながら私がそういうと、那娘は私を思いっきり叩かれた。
だから那娘は痛いんだってば・・・。
うん、私はやっぱりこの4人が悪い人だなんて思えないよ。
「あ、そうだ。」
と那娘が唐突に言った。私はなぜかビクッとなった。
那娘が不思議そうな顔で私を見て来るが、悪いけど無視させてもらおうかな。
「ウチらカラオケ行くって言ってたじゃん?」
「あー、今日だっけ?俺予定入ってんだけど。」
「別に今日じゃないし。あと神哉には期待して無いっつーの。どうせ彼女とデートでしょ。」
「わかってんな。」
という会話を聞いていて、私は少し不思議に思った。
なので横に座っていた優樹さんの肩を突っついた。振り向いてくれた。
「あの、高校生で恋愛とか早くないですか?」
「はぁ!?」
小声で聞いた意味ないじゃん。そんな大声で返事しないでよ・・・。
と、視線で送っても分からなかったのか、無視されたのか、返事は来なかった。
視線で送った私も悪いけど、反応くらいしてほしかったなぁ。
「どうしたの?」
「河内って彼氏出来たことあるか?」
「あるに決まってるでしょ」
「えぇ!?早くない?」
私が驚いて聞き返すと、逆に驚いたような顔をされた。
「なに?もしかして羽瑠怕って初恋もないわけ?」
「初恋?なー・・・いかな。うん、ない。」
「あり得ないっ!羽瑠怕可愛いのにっ!」
「そうか?可愛いより美人、の方じゃね?」
「どっちでもないですよ。ただのブスですし。」
「お前なぁ・・・。嫌味にしか聞こえないぞ。」
私が首を傾げると、4人は同時にため息をついた。
よくわかんないけど、仲良いんだね。と思った私だった。
高校で恋愛ってはやくない?って…w今小学校でつきあってる人がいるというのにね…ww
32:りったん:2014/03/29(土) 11:13 ID:pBA こっちの恋愛系の小説も
面白いですね!!!!
>>しょこら
え、小学校で付き合ってる人いるの!?
>>りったん様
こ、こちらも見ていただけたのですか!?ありがとうございます!
本当に嬉しいです〜!!
面白いと言っていただけて本当に感謝です!
いるよw私の引っ越しちゃった親友…こっちで付き合ってたから今遠距離恋愛中ですな☆今でも好きって言ってた…!
35:霜月:2014/03/31(月) 08:43 ID:ZX2 >>しょこら
ませてるねぇ!今でも好きなら将来良いカップルになりそうだね〜w
-那娘side-
羽瑠怕と名乗った容姿端麗な少女。
ウチは彼女を見た瞬間に目を疑った。いや、本当に見間違いかと思った。
ウチは一度、羽瑠怕と会ったことがある。
かといって「どこで?」「なにをしていた?」とか聞かれると、全くと言っていいほど答えられない。
記憶に靄がかかって思い出せない。記憶を引っ張り出してきたいのに、どこにあるのかわからない。
・・・まぁいいか、ゆっくり思い出そうっと。どうせ羽瑠怕もウチの事覚えてないだろうし。
知っているけど知ってない羽瑠怕にウチは笑顔で「はじめまして」と言った。
-羽瑠怕side-
「香奈ちゃん、麻衣ちゃん、悠ちゃぁぁん!!!」
と、思わず中庭で見かけた3人に抱き着いた。
はいきなり私が抱き着いてきたもんだから悲鳴を上げた。
「あ、ごめん」
私が謝ると、悠ちゃんが微笑んで許してくれた。
香奈ちゃんには爆笑されたけど、意味がわかんない。
麻衣ちゃんには「ビックリしたじゃん!」と叩かれた。
「どうしたの?」
「香奈ちゃんと麻衣ちゃんと悠ちゃんは初恋ってある!?」
「マイはあるよぉ。てか彼氏いるよ〜」
「私は今はそんな事考えてないけど、初恋はあったかなぁ」
「私もあるよっ!彼氏は別の学校にいるけど」
と、3人から言われてかなりのショックを受けた。
でも、悠ちゃんは「大丈夫だよ、きっといい人は現れるからね」と慰めてくれた。
悠ちゃんのその優しさが痛い・・・。
「でも、どうしたのぉ?」
と麻衣ちゃんが聞いてきた。
「実は屋上の4人と恋バナしてて、私初恋まだなんだけど、他にも初恋まだの人いるって言い張っちゃったものだから探してるの!」
「そっ、か。頑張ってね」
と3人は最後まで私を心配した後、去って行った。
・・・どうしよう。
私はかなり焦っていた。このままじゃ私はうそつきとして扱われちゃう!
その時、一本の電話がかかってきた。
「もしもし」
『よ、元気か』
「元気じゃ無かったら電話にも出れてませーん。で、何の用、みっくん」
『なんだよ、愛想悪いなぁ。折角親友がかけてやってんのに。』
「うん、まぁありがとう。で、なんのよう?」
『実はさ、部活の試合で羽瑠の高校いくことになった。それだけ伝えておこうと思っただけだから。』
「えっ、みっくんここに来るの!?いつ!?」
『来月辺りになるかなぁ。でもまぁ楽しみにしててよ。』
「うん、わかった、じゃあねー!」
と電話を切り、私は屋上に戻ることにした。
屋上に戻ると、田代さんがニヤニヤしながら私を見た。
「・・・なんですか」
「いやぁ、いたかなぁって」
「はいはい、いなかったですよ。私がおかしいんですよね、はい。」
「認めてんなら良しとしよう。」
「神哉!あんた何様のつもり!?」
まぁいつもの流れ。
田代さんが私をからかい、那娘がつっかかり、私が安全地帯の前野さん、茂島さんのもとに逃げる。
しだいにこれが普通になって行った。
みっくん誰?w←
これからわかるんだろーけどw
今回も面白いでっすw
こないだ話した二人は東京ディズニーシーで二人きりでパレードみてましたw友達が企画してw見たかったーw
うん、これから分かるよー!!面白いって言ってくれてうれしい!
おぉ!!良いカップルになるねw
転校してきてから一週間が過ぎた。
私には友達もできて、もう平々凡々の女子生徒になっていた。・・・一部を除いては。
「羽っ瑠怕!!」
元気のよい声が私の名を呼んだ。私は振り返ることなく、返事をした。
「なに?」
「振り返ってよ!!屋上行くよ!」
「うんうん、わかったから無理やり連れていこうとするのはやめよっか。」
ズルズルと引きずられて屋上まで行くのは気が引ける。
そう、普通の女子高生と一部違うところは、まさにストーカーのような女子生徒と共にイケメン男子生徒3人とお昼を屋上で済ませている事。
言っておこう、ここは決して乙女げーの世界なんかじゃない。トリップもしてない。
本当は私だって香奈ちゃんと悠ちゃんと麻衣ちゃんとご飯食べたいよー・・・。
「だって羽瑠怕逃げそうじゃん!」
「私は逃げませんー。」
「兎は逃げやすいものだよ!?」
「まぁ、私が兎なら那娘は狼だね。うん、逃げるかもね」
「だからこうしてがっちりと腕掴んでるんでしょ!?」
「はいはい。・・・なんかみっくんみたい。」
「みっくん?」
「前の学校の親友。那娘みたいに体育系」
「へぇ、なんか親近感湧くね」
「湧かないでほしいなぁ。妬いちゃうじゃん」
「へぇ、可愛らしい。」
「冗談に決まってるでしょ。ていうか階段くらい解放してよ。」
そう言っても那娘は放してくれなかった。酷い。極悪非道・・・は言いすぎかな。
さてと、そろそろ屋上に着くな。屋上は大抵自由だし、気が楽なんだよね。
男子生徒3人がいなかったら、ね
いいな屋上!!うちの学校屋上登っちゃダメだから…
高校生とか中学生になったらのぼりたいww
>>しょこら
うちの学校は屋上すらないw
屋上には憧れるわw
私のとこも屋上ないようなもんだなw行って思いっきり叫びたい!!このクソめがぁぁぁぁああああ!!!ってねw
45:美羽:2014/04/02(水) 12:24 ID:MuY入っていい??
46:霜月:2014/04/02(水) 18:05 ID:h4U >>しょこら
ハハハッw同感www
>>美羽様
入っていい?というのは、コメント欄の会話にでしょうか?それとも小説にでしょうか?
もし小説に、ならば申し訳ございません、この物語はリレー式ではないんです。私一人が書いているものなので、すみません。
ハンネ変えました!元・霜月です!
48:汐羅:2014/04/03(木) 10:11 ID:h4U 那娘が例の流れで田代さんにつっかかってるときに、不意に私の携帯に電話が掛かってきた。
見たことのある番号だな、と思ったら他でもない、みっくんだ。
「もしもし」
『なぁ、明後日って空いてる?』
「明後日?ちょっと待ってね。」
と言って携帯を耳から離し、前野さんに聞いた。
「あの、カラオケって明日でしたっけ。」
そう、何故か私までカラオケ参加になっていた。私が何度も拒もうが那娘には効かなかった。もはや強制参加だ。
確か明日だったような気もしたんだけど・・・。
「明日だけど?」
「あ、そうですか!ありがとうございました。」
と一言だけお礼を言ってもう一度みっくんと通話を始めた。
「いいよ、明後日なら。でも、どうしたの?」
『前の高校の奴等とカラオケ行くから、羽瑠もと思って。』
「なんなの?高校生って皆カラオケ好きなの?」
『なんだよ、急に。来たくなかったら来なくていいけど?』
「なんでもない、こっちの話。ていうか私一人を置いていこうとしないでよ」
『じゃあ、参加ってことで。詳細はまたメールで。じゃあな。』
「ん、バイバイ〜。あ、みっくん。」
『なんだ?』
「誘ってくれてありがとう」
『いや、別に・・・。皆も喜ぶよ。』
「そうだといいんだけどね〜。じゃ、またねっ」
そう言って電話を切った。
視線が集まってる気がするけど気にしない気にしない。自意識過剰なだけだよね。
カラオケもいいなwこの小説、夢がたくさん詰まってるねw
50:汐羅:2014/04/03(木) 18:08 ID:Q1. >>しょこら
ホントにw私いとことか家族と一緒にしか行ったことないからめっちゃ羨ましいw
私の理想論並べてるだけかもw
カラオケ最近全然行ってない…w
友達と行って千本桜とかボカロ歌いたいwデュエットでw
>>しょこら
私はインビジブル歌いたいw
(雑談になってきたから続きは専スレでね!)
「みっくんって誰?」
と、唐突に前野さんが聞いてきた。
そっか、皆知らないよね、と思って少し考えたあとスマホをいじった。
「無視ですかー?」
「いえ、ちょっと待ってくださいね。・・・えーっと、あった。この子です。」
と、言って写真を見せた。
そこに写っていたのは笑顔で友達とお弁当をたべている様子のみっくんだった。
「へー、かっこいいな。」
と前野さんが言うが、私は前野さんの方がかっこいいと思う。
「あの、前野さん。違うんです。みっくんは・・・」
「お昼終わったし帰るよー!」
弁解しようとすると、那娘に遮られてしまった。
これ結構重要だったのに。まぁ、みっくんと会うことはないから別に問題ないけど、ね。
「羽瑠怕っ!行こう」
と手を差し出してきたので、つい自然に手をとった。案の定、勢いよく引っ張られた。
「きゃあぁあっ!!」
悲鳴をあげるほど引っ張られるってどうよ。本当に那娘は馬力がハンパない。私が弱いだけ?それとも那娘が強すぎるの?
どうでもいいことを悩みながら、私は那娘達と共に教室に行った。
「部活ぅ?」
授業が終わり、無事に過ごせたことに安堵して帰ろうとしていたときに不意に那娘から声をかけられた。
「そ、部活!私は陸上部なんだけど、羽瑠怕もどう?」
「ごめん、却下。私はそういう無駄に汗かくのは苦手だし焼けたくないもん
。」
「え、インドア派なの?」
「そうでっす。それに私もう部活入ってるけど」
「えっ、嘘どこ!?」
「帰宅部。」
「なっ・・・!!それは部活じゃなぁーーい!!!」
「うるさいよっ、ていうか帰宅部バカにしちゃダメだよっ!!全国の帰宅部に謝れぇ!!」
と、帰宅部は部活か部活じゃないかと口論していたら、いつの間にかチャイムがなり、放課後になった。
あーあ、今日見ようと思ってたテレビがあったのに。もう時間無いや。
横でギャーギャー言ってる那娘を意識の外に置き、スクバを手に取った。
「帰るの?」
「うん、というか帰るしか選択肢ないでしょ?帰宅部なんだから。」
「じゃ、明日部分見学に行こうよ!陸上部の練習は明日3年生だけの練習だから。」
「え〜・・・。面倒」
「じゃないよね?決定。じゃあまた明日ね!」
私は溜め息をつくしかなかった。
見事に私の意見を無視してるね。ブラボー。
と、心の中で拍手をし、手を振って那娘を見送った。
「ただいまー。」
「お帰り、羽瑠怕ー」
「お兄ちゃん、今日部活は?」
「今日は休みだよ。羽瑠怕は部活決めた?」
「いや、もう帰宅部に入部してる。」
「そっか、帰宅部かぁ。」
お兄ちゃんはそういってお茶をくれた。あ、冷たくておいしい。
お兄ちゃんの名は【杉村殊架】[スギムラ コトカ]。
優しくて、私はカッコいいとは思ってる。実際人気雑誌の読者モデルしてるし。
「制服、似合ってるね。」
「お兄ちゃんは大袈裟に褒めすぎ。」
と、お兄ちゃんに「ありがとう」と言って空になったコップを渡し、ソファーに腰を掛けた。
「友達できた?」
「どうだろう。」
お兄ちゃんにおどけてみせると、ニコニコと微笑んで言った。
「ムカつく奴がいたら言ってね、消してあげるから。」
「いーないいないっ!なに言ってんのお兄ちゃん!過保護すぎるし怖いっ!」
そう、お兄ちゃんは過保護である。
小学生の頃に両親を亡くし、高校生までお兄ちゃんと二人きりで生きてきたことによる影響もある。
そしてなにより喧嘩が強い。
いつもは穏やかで優しいお兄ちゃんだが、私が危害が加わった暁には人格が変わったように恐ろしくなる。
「本当に怖いし・・・」
呟いたから聞こえてないと思うけど、聞こえてませんように。
帰宅部wいいね!!w
57:汐羅:2014/04/04(金) 19:46 ID:rac >>しょこら
だよね、楽そうwでもやっぱり私は部活には入るね!w
次の日、私の学校生活は何事もなく終わったので割愛させてもらう。
だってグダグダな会話を見てても何も面白くないでしょ?
見てもらうのはカラオケの風景。本当におかしいよ、この状況。
「だからっ、部活はもういいんだって!」
「よくないって!なんで羽瑠怕もカラオケ断らなかったの!?」
「なんでって、断る理由ないからっ!部活なんてメンドくさいだけじゃん!
それに昨日も言ったけど、私は帰宅部というれっきとした部活に入ってますーだ!」
「帰宅部は部活じゃないって言ってるでしょ!?」
「いや、絶対部活だって!帰宅部って部がついてるから部活でいいの!」
「お前らそろそろ歌入れろ。」
「河内、マイク越しはやめようぜ。」
「那娘と羽瑠怕だけだぞ、曲入れてないの。」
3人に声を掛けられ、私と那娘の口論は延期となった。
見ての通り、私は那娘の部活見学を断ってカラオケにきたから口論していただけだ。ついでに帰宅部は部活なのかどうかも交えて。
「とりあえず何歌う?羽瑠怕は。」
「私は歌わないよ。」
「はぁ?羽瑠怕何しに来たんだよ。」
「田代さん、私はただ単に皆さんの歌声を聴きに来ただけですよ。私が歌うなんてそんな夢を見ないでください。」
そう、私は歌はうたわない主義なのだ。
音痴だからとか歌える曲が無いとかじゃなくて、私はただ純粋に歌に興味が無い。
知ってる曲くらいはあるけど、それも大抵脳内から消し去られている。
「杉村って音痴なのか?」
「知りませんよ。」
「じゃあ今ここで歌って見極めるようか。はい、マイク」
「嫌ですよ。ていうかマイク持ってるなら茂島さんが歌って下さいよ。」
「僕はもう歌ったから。」
「もう、じゃあウチが歌う!!」
那娘がなんか適当に曲を入れて「え、なにこの曲!」と言っていたのはこの時は誰も知らなかったのだった。
そうだ帰宅部は部だ!!((
部活入りたいのない…w
>>しょこら
私は吹奏楽部ww
・・・なんかこれもまた雑談っぽくなってきたね。
そして、カラオケが終わった。
「・・・疲れた」
私はそうつぶやいた。
本当に疲れた。楽しかったとかじゃなくて、とりあえず騒がしくて疲れた。
だってあの後、また那娘に部活に入れとしつこく言われ、なぜか前野さんと田代さんが喧嘩始めるし、茂島さん飲み物こぼすし。
なにがあってそうなった!?って痛いところがいくつかあったが、もう私は体力の限界だ・・・。
「お疲れ様、羽瑠怕。」
「うん・・・。でさ、那娘におんぶされてるのはなんで?」
そう、私は今自らの足で歩いていない。那娘におんぶされている形になっている。
うん、なんでかよくわかんないけどね。
「羽瑠怕が疲れたってうるさいからじゃん。おろしてあげようか?」
「・・・ううん、もういいや。」
「でも私も疲れたっ!」
「・・・あ、そっか。じゃあ降りるよ。」
「いや、羽瑠怕は歩いちゃだめっ!と、いうわけで、優樹、パスッ!」
「「はぁ!?」」
私と前野さんの声が被った。
なんで私が前野さんの背中に乗らないとならないんだ・・・。
雑談になっちゃうね。w
吹奏楽…私トランペットとか金管楽器吹いたことない…
うるはおろしてあげようよ!!w
あ、うるはの「は」が変換で出ない!何で変換してる??
ねw
私はマーチングで一回トランペットは吹いたことあるけど・・・私はふるーとかクラリネットしたいw
羽瑠怕ww
「は」で普通に出てくるよ??3DSだよね?
「は」で検索して左に進めば4つ目にでてくるよ。
「那娘、もういいから。」
「ダメだって!女の子はいたわらなきゃ。」
「那娘だって女の子でしょう・・・?」
「あー、うん。まぁね?」
と、聞こえたが最後、私の意識は飛んでいってしまった。
なんか暖かい。・・・これは人の体温に近い暖かさだ。
那娘かなぁ。だったら後で謝っておかなきゃなぁ。
「・・・ていうかここどこっ!?」
バッと顔をあげると、いつもより風景が高く感じられた。
「あ、羽瑠怕起きたー?」
「えっ、那娘!?」
「那娘だけど、なに?」
「よく寝てたなぁ。」
「子供みてー。」
「田代さんに茂島さん・・・?」
えっ、ちょっと待って。下に皆がいるってことは、おんぶされてるってことでいいよね?
・・・じゃあ、誰に?
「前野、さん?」
「おー。おはよっす」
「えぇ!?な、なななんで私が、・・・え?」
「アハハハハッ、もう羽瑠怕なんなの?慌てたと思ったらポカンとするし、一体なんなの・・・?アハ、アハハッ」
いや、まず思考回路が追い付いてないんだけど!?整理させて欲しいしっ!
まず、カラオケから帰ってきて那娘におんぶされてた
↓
寝てしまった、ってことでいいんだよね?
↓
・・・で、なんで那娘の背中じゃなくて前野さんの背中で寝ていたの?
「なんで・・・!?」
「寝てる隙に入れ替わったの〜。」
「嘘でしょ・・・?」
私は驚愕で那娘と前野さんを交互に見た。二人ともよく似た意地悪な笑みを浮かべている。
「はぁあ〜・・・」
私はもう諦めて前野さんの背中に顔を伏せた。
もう、どうにでもなれ・・・。
ただひとつ言えることは、ありがたかったし、暖かかった。
「うん、ホントにもう恥ずかしかったしぃ・・・。」
『そーか。散々だったなぁ、お疲れ。』
私は今家にかえって来て自室で、みっくんに電話をしていた。
みっくんとはこうして昔から電話で愚痴を吐いたり、慰めをもらったりしている。
みっくんは気分によって性格が変わるからわかりやすく、今は冷静なので心配してくれているのがわかる。
「ホンットにみっくんってツンデレだよね〜。」
『はぁ?どこがだよ。』
「そういうところ。」
『わかんねぇよ。』
「わかんなくていいよ。とりあえず明日、カラオケ楽しみにしてるからね。」
『おう。じゃあまた明日な。』
といってブチッと通話を絶たれた。本当にツンデレだねぇ。
私は呆れながらも、そんなみっくんがどこか可愛らしいと思ってしまう。
「羽瑠怕ー。お風呂行ってしまってー。」
お兄ちゃんの声がしたので、「はーい」と返事をしながら部屋を出た。
怕!!ほんとだ!怕あった!なんで気づかなかったんだろ…w
羽瑠怕のキャラすきw私もおんぶされるのなんかこわいw
>>しょこら
良かったw
私もおんぶされるのはちょっと・・・。逆に可愛い女の子をおんぶしたいw
おんぶするのはほぼ毎日wものすごく可愛い親友をおんぶしてるy((
すごい軽いんよ←
>>しょこら
えー!いいなぁ・・・。
そして、次の次の日。
もち、カラオケには行ってきましたよ?でももう大騒ぎどころじゃなかったからもう省く!
でも、写真は撮った。集合写真。高校が分かれてもやっぱり彼&彼女らは私の大好きな友達だ。
携帯で撮った写真を見ながら教室にー・・・じゃなかった、屋上に行った。
え?なんで屋上かって?
なんか那娘と前野さんと茂島さんと田代さんはいつも朝と昼、あそこで集まってるそうで、なんだか私も強制参加。
と、いうわけでいつも朝は教室にはいかずに屋上に直行している。
屋上のドアを開くと、後ろから急に抱き着かれた。
「きゃあ!!」
「ビックリした?おはよう!」
「び、び、ビックリしたよ!・・・おはよう、那娘。」
「えー?これ誰?超カッコイイし!」
と、私が見ていた携帯の画像を見るやいなや、興奮気味に言った。
その画像は、みっくんの画像。
「おはよー、杉村」
「おはよう」
「おはよう、羽瑠怕ー。」
「おはようございます、前野さん、茂島さん、田代さん。」
それぞれ挨拶を交わし、那娘が座ったその横に座った。
いつも私は那娘の横にいる。
「ねぇねぇ、それでこのイケメン君は誰なの!?」
と、携帯を押し付けてくる。ちょ、それ私の携帯だってば。丁寧に扱ってよ!
「おー、見せて!」
と田代さんが那娘から携帯を奪い、見出した。
「うっわ、かっけぇな!」
という田代さんの感想で前野さんと茂島さんも私の携帯を覗く。
だから、それ私の携帯だってば!
「イケメンだなぁ、誰?」
「なかなかいけてるな。」
私は首を傾げた。
あれって、みっくんの画像よね。かっこいいっておかしいじゃん。
「みっくんだけど。・・・あ、もしかして勘違いされてます?」
「は?どういうことだよ」
あ、やっぱり勘違いしてる。初対面にはよく言われてたね、みっくん。
「みっくんは女の子ですよ?」
「「「「・・・はぁ!?」」」」
と、四人の声がきれいにハモったところで、皆の誤解を解いてゆく。
「みっくんの名前は山川未来[ヤマカワ ミライ]。れっきとした女の子だよ〜。」
「え、え、でもみっくんって、「くん」が付いてるじゃん!」
「あぁ、それはあだ名。私が最初「ミライ」を「ミク」ってよんじゃって、そこからみっくんになった。」
「紛らわしいわ!」
と、ツッコミを那娘が入れ、私たちは笑いに包まれたのだった。
みっくん女!?w
男だと…w
>>しょこら
そうだよねww
みっくんって普通に男でいそうだしw
75:汐羅:2014/04/18(金) 16:30 ID:lOI >>しょこら
そうだねw
というか私の知り合いにも「みっくん」っていうあだ名の人いるww
「あ〜、でもみっくんが男だったらなぁ。」
「え?なんで?」
私がフとぼやいた言葉に、那娘が食いついてきた。
私は軽く流されるかなぁ、なんて思ってたから少々驚きだけど。
まぁ、なんでもいいや。とりあえず説明しとこ。
「だって、初恋もまだだっておかしいって思われるじゃん。私、みっくん大好きだし、みっくんが男なら喜んで付き合うよ」
「かっこいいよね、みっくん。男装女子?」
「その通り。制服も学ラン。よく学校も承知したなぁって思うよ。」
「え〜?女の子なのに?」
「そうだよ。私も一回学ラン着させてもらった事あるけど、よくあんなにダボダボの着れるよね」
「羽瑠怕着たの!?見てみたーい!」
「いや、無理だよ。」
那娘は考え込み始めた。別にそんなに考える事でもないと思う。
那娘は「あっ!」と名案を思いついたようで、私をキラキラとした目で見つめた。
「じゃあ、土曜日、優樹の家で着せ替えしよっか!」
「「「「「・・・え?」」」」
那娘の言葉は、その場にいた私たちを呆然とさせた。
男装してみたいw
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