はじめに言っておきますが、自己満足です。
批判、評価、アドバイス本当に嬉しいです。
更新のんびりだし、飽き性なのでどれくらい続くかわかりません。
同性愛描写があるかもしれません。ないかもしれませんけど。
文才と語彙は本当にありません。
思いつきと妄想でできています。
でもstartしちゃいます。
start。
いつもの路線、いつもの道、いつもの犬の吠える声…。そして私立桜庭中学の門を通る。そんないつも通りの登校は、靴箱で破られる。
桜色の封筒に、<佑月さんへ>と少し角ばった、綺麗な字で書いてあった。封筒を開けると、桜の香り(と、いっても桜の香りは高くない)が香る。
封筒と同じ色の便箋が出てきて、勝手に開いてしまうのではというばかりの主張の強さだった。文面には月並みな褒め言葉と、「好きです」の四文字。差出人は「貴方を想う者」
「はっ…?」
あまり可愛らしくない声が漏れる。わけがわからない。こいつは好きなんじゃないのか、じゃあ、なんで?
*作者から*
この物語は、視点がよく変わります。ですが、謎解きを楽しんでいただくため、誰視点かは書いておりません。視点が変わる時には*をつけますので、ご確認ください。
*
「おはよう、佑月」
「おはよう、朱莉ちゃん。」
清々しい朝。友達の朱莉ちゃんにいつも通りの挨拶をする。
「唐突だけどさ、」
「佑月って、好きな人いる?」
「…朱莉ちゃん。」
「…うん。」
重たい空気が流れる。
「変なもの食べた?!」
だって、朱莉ちゃんはそういうことに縁も興味もない。
「いや、違うよ…」
「嘘でしょ、急に女の子になるなんて、本当に朱莉ちゃんなの?」
肩を揺らす。こんなにかって位に揺らす。
「ただ単にののり様が噂してたから」
ぴたり、と手が止まる。
ののり様、というのは2年A組の女王である。容姿も可愛いし、なんでもできる。だから、それにくっつくことで生活している、そんな人間もいる。でも私達2人はそんな取り巻きとは離れて生活している。取り巻きはせいぜい5人だが、流されやすい奴も含めたら半分ほどが家臣だろう。
「ふーん」
目をつけられると面倒だが、今の所関係ないから、興味無さげに返す。
「でさ、あんたって悠のこと好きだったり、する?」
「はあ?」
思わず、変な声が出る。確かにあいつはイケメンだし、運動もできる。しかも私の幼馴染だから、少女漫画ならありえる。
「だって私は」
そしてふと、聞き覚えのある愛しい声が聞こえる。
「よ、佑月。髪はねてんぞ。あと朱莉から、手はなしてやれ。朱莉、直してやれよ、気づいてんだろ。」
「えっ」
…しまった。こんなところを見られてしまった。恥ずかしく思いながら朱莉ちゃんの肩からてをはなす。
「ごめんよ、佑月。あとおはよう、透。」
クスクスと笑い声を交えて言う朱莉ちゃん。
「うん、おはよう」
何事もないようにいう君。
「朱莉ちゃんほんとに気づいてたの?!」
朱莉ちゃんは大人っぽいけど、時々悪戯する。そのギャップはとても可愛いけど…
「むう…」
思わず頬を膨らます。
朱莉ちゃんが私の後ろに回って、はねているらしい髪を直してくれるようだ。
「ほら、座って。直すからさ、ごめんよ、許してよん。飴あげるから」
好きな人の前で髪が乱れているのは恥ずかしいから言われた通りに座る。
「飴はもらうけど許さないから」
手渡された飴を口に放り込む。
「朱莉ー、座るぞ、いいか?」
朱莉ちゃんが私の髪を梳きはじめ、松田が私の前に座る。
「どうぞ、透様。」
朱莉ちゃんの無駄にかっこいい声が後ろから聞こえる。
「何だよそれ、理由なしに苛つく。」
…嬉しそうに笑うなあ。溜息をつくと、
「幸せ逃げんぞー、笑えよ」
と悪戯っぽく笑う松田。あんたのせいだっつの。そんなことは胸に秘めたけどさ。自然に笑みがこぼれていたことに、私は気付いていなくて。
「笑った方が可愛いしな」
そんな呟きも、聞こえていなくて。
ガラッと扉が開き、朝の微笑ましい、幸せな時間は終わる。前は松田の顔じゃなくて、朱莉ちゃんの後姿に変わるのだった。
百合小説(間違ってたら申し訳無い)とは、何という俺得…!^q^w
会話が多く、読み易くて良いですね!
これからも頑張って下さい、応援&楽しみにしてます!
*
…手紙には、気付いてもらえたのだろうか。そんな雰囲気をまったくさせない君が、すこし妙だ。まあ、送り主があれだしなぁ。悪戯だと思われたかも。
そんなことを考えながら部活帰りの暗い町をぼーっと歩く。
「おい、××ー。」
あ。一緒に帰ってたの忘れてた。
「ごめん、ぼーっとしてた。」
「なに、恋の悩み?」
ニヤニヤしながら聞いてくるのに苛々したから、取り敢えず蹴り飛ばした。
《返信です》
*>>5様
すごく濃い百合じゃないので、ご期待に添えないかもしれません…。でも描写できるよう頑張りますね!読み易いなんて、ありがたいです〜。のんびりですがちゃんと更新していきますので、応援してくれると嬉しいです。
*
差出人は、誰なのだろう。そんなことを考えながらシャワーを浴びる。りんごの香りがする、お気に入りのシャンプーをプッシュして髪を洗う。悪戯だと、いいな。なんて思って。
部屋に戻って、猫の便箋に返事を書こう、としたところで親に寝ろと注意されたので、ベッドへと向かった。
まだあったんだ…一応あげといて書き溜めよう
9:◆o2 hoge:2015/05/25(月) 20:49 *
…ああ、昔はこんな風に遊んだのかなあ。多分夢の中であろう世界で、昔を見ていた。
不恰好な白詰草の冠をかぶせる自分と君。叶わない恋をしてしまったことへの悲しさと抑えきれない想いに顔を強張らせた途端、風が吹いた。
*
今日も同じ門を通って、同じ靴箱を見る。…また、手紙だ。もしかしてこの子、気弱なんだろうか。…返事、あっ。返事しなくちゃ。とりあえず胸ポケットにいれていた付箋とボールペンで「ありがとう。」と走り書きをした。