私がした事は無意味でなんの
価値もなかったけれど
それが君にとって幸せな選択だったのなら
それはそれで良かったのかもしれない
attention
※タイトルとは逆にいじめものです
私立黄泉川学園
お嬢さま学校と平凡な男子校が合併して
できた学園。
完璧に見える学級のその裏側。
それはあまりにも残酷で、汚いものだった
息を切らしながら体育館の裏に隠れる。
あいつらが追いかけてきていないか確認する。
一見するとそれは鬼ごっこや隠れんぼを
しているように見えるだろう。
だが、僕があいつらから逃げる理由は単純に
自分を守る為である。
僕の名前は灰ヶ峰輝
ある日突然いじめの対象になってしまった。
自分でも何故だか分からないがとにかく想像
以上に苦しい。
「そんな所で何してるの」
いきなりそう話しかけてきたのは同じクラスの
相良百合子だった。
「何してるって逃げてるんだ。同じクラスの君
ならわかるだろう」
「うん、わかる。だから私はここに来たの
私は君を守りたい君が好きだから。たとえ
自分が傷つこうと、構わない。」
彼女が何を言っているのか分からない。
守る?そんなこと出来るわけないだろう。
「それはなんの冗談?」
「冗談じゃない。本気」
その彼女の言葉に言い返そうとしたそのとき。
「お、灰ヶ峰こんなとこに居たのか」
不快な笑い声が聞こえた。
ニタニタと笑いながらソイツは
僕に近づいてくる
「ちょっと遊ぼうぜ?」
そしてソイツの手下が相良さんに気付く。
「誰だその女」
続けてもう一人の手下が言う
「これは面白そうじゃん」
そしてソイツ達による僕との遊びが始まった
何分経っただろうか
身体中の青タンがズキズキ痛む。
「や、やめて…くださいっ」
「きゃはは!やっぱこうじゃないとな!」
ソイツは笑った楽しそうに。
「離してよ!」
相良さんの声が聞こえた。きっと羽交い締めに
されてたりするのだろう。
その時僕にとっての救世主が現れた。
「おい!お前達何してるんだ!」
生徒指導の松岡がそう言う。
「うわっやべっ」
ソイツ達はそそくさと逃げて行った。
「大丈夫だったか灰ヶ峰、相良」
「はい、なんとも…痛っ」
立ち上がったとき脚にできた青タンが痛む。
「はあ…一応保健室へ行きなさい。」
溜息をつき、松岡はそう言った。
そう言われたが保健室へ行くのは色々と厄介だ
僕は保健室とは逆の方へ歩いて行く
すると、突然相良さんに腕を捕まれた
「保健室、いかなきゃダメ」
「やだ」
「なんで」
「怪我の説明とか面倒」
そう言うと相良さんは顔を膨らませる
「ダメ、行くよ」
「や、ちょっと待って」
相良さんに強引に腕を引かれ保健室へつれてかれた
「...で、なんでこんなことになったの?」
と保健室の先生、日下は言う
「ええと..」
言い訳が思い付かない。でも何があってもあの事は言ったらダメだ
僕が黙っていると相良さんが口を開いた
「一部の男子生徒が彼をいじめていたんです」
静まり返る保健室
「っははははは」
笑ったのは日下
「いじめって所詮男子のプロレスごっこでしょ遊びよ遊び」
と笑いながら日下は言う
そうか、これは遊びなんだよな
「傷つきたくないんなら強くなったら」
傷を抉るかのように日下はそう続けた
僕が僕が弱いから僕のせいなんだこれは全部
次の日彼は学校を休んだ
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