私は、昔から少しぽっちゃりとしていました___
……なーんてお気楽に自己紹介ができたのは何年前の話だろうか。
別に、体型が気にならなかった訳ではない。
男子から「デブ」って言われたり 、可愛い服のサイズが合わなくてショックを受け、何度か「ダイエットしてみよう」と思ったことはあった。
でも…………
『霧亜ちゃんって、少しプクッとしてるところろがいいと思うの!!
食べ残ししない子って男子にモテって聞いたよ』
とか
『女の子は、少しぽっちゃりしている方が可愛いんだよ
細すぎは体にも良くないしね〜』
とか。
……友達や親戚のおじさんが言うことを信じ、何も考えずパクパクパクパクと食べ続けた結果…………
「………はあ……」
もうこれは「ぽっちゃり」なんてレベルじゃない。
デブだよ。醜い雌豚だよ。
二の腕は摘めばダルダルのお肉と一緒に伸びるし、ふくらはぎは丸太のように太い。
くびれなんて、いつの間にか消えてしまっていた。
鏡の前に立って見て、自らの醜い体の全貌に顔が歪む。
ほら、ちょっと表情を変えただけでくっきりと二重顎ができるではないか。
___これは大問題だ。
そう私が気付いたのは、中学校の卒業式を終えた春休みのことだった。