題名適当です。題名に釣られたとかって人申し訳ないです。でも、しいて言うなら…いや、最後にネタバレします。
とある所で自然消滅した小説書いてく。
では、始めます。読んでいただけたら幸いです。
「本当に……行くの…?」
「行く。何があっても行く」
…だって、ここで行かなかったらお父さんと同類じゃないか。
「女の子だし…断る事だって可能よ?」
「そんな差別いらない」
何が女の子だからだ。お父さんなんて男のくせに断って…恥をかいて。
「まさか、お父さんを気にしてるの?……でも、稀世嶺は女の子。お父さんは男だからああやって見られてるだけで……」
「性別関係無い。何、女は甘やかされて、男は働かされて。女は何もしないで、男はいろいろやって。女は何を気取ってんだよ…意味わかんない」
「稀世嶺………」
「大丈夫、私強いから。じゃあ、行くからね」
稀世嶺はリュックを背負い、「行ってきます」と一言掛けて出て言った。
「…………絶対帰って来なさいよ」
稀世嶺の母はそう呟いた。
題名適当です。題名に釣られたとかって人申し訳ないです。でも、しいて言うなら…いや、最後にネタバレします。
とある所で自然消滅した小説書いてく。
では、始めます。読んでいただけたら幸いです。
>>3
関係無いんでスルーでお願いしますw
「あっ、きよ姉だ!」
「よし、今度こそ決闘だぞ!」
「あー、はいはい。さようなら」
無邪気にはしゃぐ男の子二人の額に人差し指をツンッとつつく。
「なにすんだよー」
「うるさい。帰って来たら決闘してやる」
「絶対だぞ!」
「裏切んなよな!」
「…………うん、多分帰ってくるから」
「たぶん?」
「あ〜、もう。じゃあね、時間無いから行くわ」
紛らわすように言った。
「あっ、何か落ちたよ」
「え?」
振り向いて見てみる。
「ほら、これ……」
男の子が落ちた物を取ろうとした瞬間、
「あ、触んな!」
即座に男の子を止め、落ちた物を拾い上げた。
「これ、大事な物だから」
「真っ黒だね」
「そこには触れんな」
再び歩き出す。
(これ…きっとあいつらも知ってるもんな)
稀世嶺は、今度こそ落とさないようにとズボンのポケットに入れた。
「あれ、稀世嶺じゃん」
前から声が聞こえたので見上げてみると、そこには幼馴染みの正が立っていた。
「お前が外に出るなんて珍しいな〜」
「うん、そうだね。そして黙れカス」
「相変わらず辛口で」
「ありがとう」
「褒めてないからね」
「知ってる。じゃあね」
下らない会話を断ち切ろうと別れを告げたが、会話は続いた。
「ところでさ、どこいくの?」
「どこだって良いでしょうよ」
「そんなリュック背負ってたら、気になるじゃんか」
「そこら辺にいるでしょ、リュック背負った人なんて沢山…」
「いや、いるけどさ。外に出ない稀世嶺がそんな格好してたら不自然でしょうがないんだもん」
「あ………」
確かにそう思われるのも仕方ないと思った。しかし、今行く所を言えば「行くな」と返って来るであろう。母親にも止められていたのだから。それを無理矢理押しきって今ここに至るわけだ。
「どこ行くの?」
「…えっと……、あの……」
周りを見渡し、考える。
「あっ、物を届けるよう言われたんだった」
「へぇ〜。そしたらあっち側行くの?」
「え?あ、あぁ、まあね」
「んじゃ、俺も行く」
「いや、アンタはいらない」
「俺暇だからさ、お前の家行こうと思ってた最中で。そしたらお前がいたから。その届け物届けたら遊ぼうぜ」
「いや、無理」
遊べる訳がない。
「何で無理なんだよ。いつも何だかんだで遊んでくれてただろ」
「用事だよ用事」
そうだ。これは用事だ。
「お前に用事があんのかよ」
「用事があって悪いのか?」
たかが用事。つっかかることはないだろうに。
「だってさ、さっきも言ったけど…お前外に全く出ないから用事だって出来なさそうな…」
「あぁ………」
これまたそうだ。家に引き込もってた奴が突然用事が出来るはずがないのか。
「けど、用事あるから。またね」
「せめてどこ行くか言えよ」
「言ってどうするのさ」
「え、いや、ほら、あの…す………す……」
「ん?」
「…………とにかく言えよ!」
「嫌だよ!言えないよ!言ったら絶対お前は私を止める!」
「止められるような所ここにはないだろ」
「あぁ、ないさ。ここにはある訳がない。だって村だから」
「じゃあどこ行くんだよ」
「だから言いたくないんだってば!」
「俺に言えないような事があんのかよ!」
「は…?」
「俺ら以上に仲良くしてる奴等なんてこの村にいねぇだろ」
「だから何」
「そんな仲良しに言えない出来事があんのか。…それに、お前言ったよな、隠し事する人間はクズだって。自分が言ったくせに、自分が隠し事してどうすんだよ」
「っ…………」
どこまでコイツは覚えてるんだ。確かに言った。その当時はクズだと思っていた。けど、今この状況では、クズでもいいとか思ってしまう。
「別に、クズでも構わない」
「自分で言ったくせに…。自己中か」
「あぁ…もう自己中でも構わないわ」
嫌われてもいい。
「あっそう…もう、好きにすれば」
「そのつもりだ」
ようやく諦めてくれた。そう思った。が、
「あらま、まだいたの?」
「はい?」
後ろからおばちゃんの声が聞こえ、返事をした。
「挑戦状来たんでしょう?確か……ブラック…何だかって所から」
「えっ!?」
「あっ……」
「お前…」
「…………………」
「あら、もしかして言っちゃいけなかった?」
「まぁ…否定は……しません」
「ごめんねぇ。言っちゃったわ」
おばちゃんは「本当にごめんね」と言いながら去って行った。
「どういう事だよ」
「そういう…事だよ…」
「何でそういう大事な事言わねぇの?」
「だって…言ったら止めるだろ」
「確かに止めるわ」
「ほら…」
「でもさ、言わないより言ってくれた方がまだマシだわ。言わないまま帰って来ないとかなったら…心配すんじゃん。言って帰って来ないってなったら、悲しいけど、でも理由はハッキリしてるし」
「行っていいの?」
「行ってほしくないわ。…けど、俺それ断ったからさ…行くななんて言えないだろ…」
「そうだね。言える立場じゃないね。ここから先屈辱を味わうことにあるね。ざまぁ」
「いちいちそんなこと言うなよ…。今回はかなりの人が断念してるらしいし」
「私はその中の一人にだけは絶対なりたくないから。行って、勝ってきて、そして皆を見下す」
「ははっ。なんと言うか…お前らしいな」
「でしょう?…さて、かなり時間押したから急いで行くから」
行こうと足を踏み出そうとした。
「待って」
そう言われ、腕を引っ張られた。
「行くなら、これだけ言いたい。これが最後かもしれないし…」
「最後?そんな、最後じゃないし。絶対帰って来るし」
「そう信じてるけど…」
「そう信じてるなら後でも良いじゃんか」
「後じゃ駄目だし」
「なら早く言って。本当に時間ない」
「わかったよ……」
もじもじしながら言う。
「俺は、稀世嶺の事が大好きだ」
稀世嶺の腕を掴んでる正の手に力が入った。
「それだけ?」
「えっ、あぁ、つ…付き合って…帰ってきた時に」
「今から言っちゃうのか。これで死んだ時でしょ」
「死なないって信じてるし」
「あー、そうでしたね。まぁ…仮に付き合ったとして、私かお前、どっちか死んだとしようか。そしたら、悲しむだろ?悲しむくらいなら、このままの方が…」
「そんな事考えないで本当の想いを言ってよ…」
「考えろ」
「え?」
すごい…!もうすでに感動しました!w
素晴らしい文章力ですね!私も趣味で小説書いたりしてますが、ここまでリアリティを出すことは難しいです(ーー;)
稀世嶺ちゃんかっこよすぎます!女の子が頑張る、って感じの話私凄い好きなので尚更感動してます!
これからも読ませて頂きますね!続き楽しみに待ってます^^*