私は魔女。お菓子の家に住んでる、悪い魔女。
私が何をしたっていうの。
どうして私が悪い魔女なの。
私が悪い魔女だというのなら、貴方達だって悪い人間じゃないの。
なぜ?どうして?ねえ、なんでなの?教えてよ。
いつか、思い知らせる。みんなに私の気持ち、教えてあげるわ。
そう、考えていたのよ。
「森の奥にはお菓子の家がある。そこに住んでいる魔女は、お菓子につられてやってきた人間を料理して食べてしまうんだ。」
お腹が空いた。何か、食べるものは・・・ああ、あった。食べるもの。
別に人間なんて食べないわよ。私は、お母さんとは違う。
お母さんは人を食べる人だった。私はそんなお母さんが大好きで、大嫌いだった。いつも美人で優しくて、厳しくて・・・私に人の肉を食べるように教えてきた。
私はグレーテルが嫌い。グレーテルは、私をひとりぼっちにしたから。お母さんを×したから。
許さない。絶対に、死ぬまで許さない。
ガチヤ・・・
・・・?誰か来たのかしら?はやく追い出さないと。
私の姿を見られたら、たくさんの人がやってきて、きっと私はすぐに×されちゃうわ。だって。
だって私は、まだ12歳なんだもの。12歳の普通の女の子。絵本にでてくる魔女みたいに魔法なんて使えない。そう。私は普通の女の子。なら、どうすればいいの?どうやって、追い出せばいいの?どうしよう。どうしよう。
ああ、そうだ。
×しちゃえばいいじゃない。
机の上にあったナイフを手にとって、ゆっくり近づく。
ナイフを逆手に握り直す。
腕を振り上げて、一気に飛び出す。そこにいたのは・・・
「うっ、うわあ!」
ドサッ
小さな少年だった。
面白かった!もっと書いてくれぬか!?
5:妖華:2015/07/09(木) 09:32 ID:jDg 驚いて、ナイフを落としてしまった。
「お姉ちゃん、誰?」
「え・・・えっと、私は・・・アルテミシア。貴方は?」
「僕はノアだよ!よろしくね!」
「・・・うん。よろしくね・・・。」
この子・・・ノアは、私のことを知らないのかしら。
「・・・ねえ。貴方は、お菓子の家の魔女っていうお話を知ってる?」
「うん。知ってるよ。」
知っている。その言葉を聞いた瞬間、私の背筋は凍った。
「でも、ただのおとぎ話だよ。」
「・・・おとぎ、話・・・。・・・そうね。ただのおとぎ話だね。」
良かった。私の正体には気がついていないようだった。でも・・・あれ?おかしいな。
ここはお菓子の家。・・・私が住んでいるのは、このお菓子の家。
ノアは、ここがお菓子の家だと知っている?知っていて、私と喋っているの?
「・・・ノア。貴方は、この家が何か分かってるの?私のことを知っているの?」
「・・・え・・・?」
ここまで言ってしまったら、もう隠すことはできない。もし逃げようとしたら、今度こそ、本当に・・・×す。
「・・・私は、アルテミシア。お菓子の家の魔女よ。」
「・・・」
「私は人を食べたりなんかしないわ!」
「・・・うん。分かってる。」
分かってる・・・?・・・一体何を?
「僕は、魔女が人を食べないって信じてた。でも、僕はまだ小さくて、周りの人は僕の言うことなんて信じてくれないんだ。だから、本当に魔女に会いに行って、魔女が人を食べないってみんなに言うんだ。」
「駄目!」
・・・人に知られる。それだけは、絶対に嫌だった。
「・・・お願い。みんなに私のこと、言わないで。魔女はいないって・・・みんなに言って。」
「どうして?」
「いいから!言わないで!」
「・・・分かった。魔女はいないって、みんなに伝えるね!」
「ありがとう。」
ノアは、ドアノブに手をかけて言った。
「ねえ、アルテミシア。僕と友達になってよ!またここにくるから!」
「・・・いいよ。また、来てね。」
なんでいいよって言ったのかは、自分でも分からなかった。
きっと、ただ嬉しかったんだ。また明日、ここで待っていよう。次に来たときは、紅茶とお菓子くらいは出してあげようかな。
読ませて頂きました。
簡単に言いますと飽きっぽい性格ではないのでしょうか?
印象としては、少しずつ内容が雑になっているように思えるのですが・・・。
気のせいだったら気にしないでください。
間が開いていて読みやすかったです。
まだ、書き始めだと思うので今後、この物語がどう動いていくのかが楽しみです。
続き、頑張ってくださいっ。