*レギュラーキャラ*
倉田 璃子 クラタ リネ 14歳
大野 渋都 オオノ シュウト 14歳
主にこの二人の恋愛物語を書いていきます。
*サブキャラ*
北條 万乙 ホウジョウ マオ 13歳
渋都が好きで彼女の璃子を嫌っている。
澤田 陽与 サワダ ヒヨ 14歳
璃子の親友。暇さえあれば渋都の行動を見張っている。
瀬戸内 龍芽 セトウチ リュウガ 15歳
以前、璃子をナンパしたが渋都に妨害されたため、
渋都に大きな恨みを持っている。
私は大体、璃子目線で書きます。
めせんかえるばあいはあらかじめ書いておくので、ご了承ください。
はあぁ…
ほんと夏って嫌。
湿気ムンムン、汗ヤバイし、露出多いし。
でも、でもね、夏だけの楽しみ。ある。
彼氏と海でデート!!私、一応彼氏持ちなんで。
あっ、私は倉田璃子。現役のjcです。
親友の陽与と彼氏の渋都と毎日遊んで充実してます!!
この夏、何か変わるような、変わらないような…
変な予感がします。
「じゃあねー」
「うん、26日にショッピングモールね」
今日は終業式。夏休みの前日に、はしゃぐな、浮かれるな何て無理!
集会中も、落ち着かなくてわいわい、ガヤガヤ。
おかげで、担任から宿題追加されました(汗)
「あっ渋都!」
「璃子、行くぞ」
…えっ、どこに!?
一瞬焦ったら、どこかにのせられて、目隠しされた。
ブスッ
耳におかしな感覚。耳栓つけられたんだ。
「 …………ね、ok?」
「う……せて!」
耳栓をつけた耳でも何となく聞こえるその声は、
渋都と一人の女性の声。
なに?私、何されるの?助けて!
そう言おうとした瞬間、口もとを布でおさえられ、声が出せなくなった。
耳栓がはずされた。
目隠しもはずされ光が眩しい。
自分の中で1時間くらいたった頃。
スポッ。耳栓がはずされた。
目隠しも口もとの布もはずされた。
光が眩しい。何分かぶりに吸う空気も新鮮。
「もー渋都!何するのよ〜!?」
「ごめんごめん。驚かせたくて。それより、外。見なよ」
そう渋都に促されるまま外を見ると…
「う、うわぁ…」
そこは真っ青な海だった。
砂浜では小さい子がきゃっきゃ言って遊んでいる。
「ほら、いこーぜ!!」
服を脱ぎ中に着ていた水着姿になって海に向かって走る渋都。
いつもは大人びているが今日はとてもはしゃいでいる。
よし、じゃあ私も行こう!そう思ったとき。
大変なことに気づいた。
それは、私は普通に学校から家へ帰るつもりだったので、
水着なんか着ていないということ。
訂正。
耳栓がはずされた。
目隠しもはずされ光が眩しい。
自分の中で1時間くらいたった頃。
ここの、
『耳栓がはずされた。』
『目隠しもはずされ光が眩しい。』
はなしです。すいません。
うわぁっぁぁっっ!!
こういうのすっごい好きです!!
応援しています!頑張ってください!
>>5
ありがとうございます。
やる気出ました。
「えっちょっと待ってよ!私、水着っ…」
慌てて渋都を呼び止めそう聞くと、渋都はすまなそうに言った。
「ごめんっ!忘れてた!そこの売店にあったから買うぞ!」
もう、自分が忘れたのに、私のせい!?
そう思いつつ置いていかれないように全力で売店へ走る。
そして、売店に着くと、渋都が居心地悪そうに、
「は、早く決めてくれよ!」
とぶっきらぼうに耳元で囁くと逃げるように走っていった。
それから私は急いでなるべくリーズナブルな値段の水着を選ぶとすぐ着替え、渋都のところに行った。
「おい、遅いぞ璃子!」と必死に目をそらす渋都。
「もーっ!なんで目そらしてんの?」
「璃子が、かっ、可愛いから」
そう言っていきなり抱きしめられた璃子。
「ひゃっ!!」
びっくりしすぎて変な声出しちゃった><
「ごめんっ…嫌だった?…」
「ううん!すっごく嬉しかった!!」
璃子がそういって笑うと、渋都も安堵の表情を浮かべた。
それからはとにかく遊んだ。
日が暮れるまで遊んだ。
そして2人とも疲れはて車に乗り座り込んだとき。
「そう言えば、誰がこれ運転してくの?
うちら中学生だよ?」
璃子が口を開いた。
渋都は落ち着いた様子で答える。
「え?佐野さんが送ってくれるから。ね、佐野さん」
「ええ。倉田さん」
確かに、運転席を見るとそこには女性の姿。
「あのっ、佐野さん、行きもいました?」
璃子は目隠し、耳栓、口もおおわれていた
ときのことを思い出し聞いた。
「あれ?私いなかったけど。渋都くんどうやって来たの?」
佐野さんの方が驚いて渋都に聞く。
「あぁ、行きはノノさんだよ」
「ふぅん」
自分から聞いたのにそっけない態度の佐野さん。
「璃子、疲れてるなら寝ていいよ」
渋都のその声が聞こえる前に璃子は眠りの世界へ入っていた。
佐野さんが運転する帰りの車の中で、私と渋都は眠った。
そして私の家の前につくと、佐野さんが私と渋都を起こし、
渋都が玄関先まで送ってってくれた。
そして玄関で何となくスマホをつけると
時刻は19:46と出ていた。
ヤバイ。きっと怒られる。そう思って恐る恐る言った「ただいま」。
それには意外な答がきた。
「あらお帰り。今日は渋都くんと海いってたんでしょう」
エエエッ!?なぜ知っている!?と思いつつも
その感情は隠してうんそうだよと適当な返事をして二階の自分の部屋へ行く。
ジメッとしててとにかく湿気ムンムン。
耐えられず冷房をつけても壊れているのか
なかなか涼しくならず、結局は窓全開、扇風機の風を
顔面にじかに当てるという若干昔ながらの方法で暑さをしのいだ。
そしてスマホを見るとふと、佐野さんと、
渋都が言っていた、『ノノさん』のことが
頭に浮かんだ。
そして渋都に、「そーいえば渋都と佐野さんやノノさんはどんな関係なのー?」
とラインでメッセージを送信。すると、
「璃子が気にすることないよ!
てか眠い(´д`)ファーア璃子は体調とか平気?」
といきなり話変えて、しかも珍しく長文で帰ってきた。
ちょっといらついて、ついつい、
「眠くないし!誤魔化さないで!
とにかく私は佐野さんとノノさんのことが知りたいの(`о´)プンプン」
と送ってしまった。
だが渋都は寝ちゃったのかそれっきり返事は来なかった。
でも私はあまり気にしないことにした。
次の日、夏休み初日である今日のうちに、
2割くらい宿題を終わらせようと思っていた。
そしてやる気満々で机に向かった瞬間、
スマホが鳴った。知らない家電の番号から。
「あ、もしもし。大野ですが、璃子ちゃん、
昨日の夜中にね、瀬戸内さんとかいう
不良っぽい男の子が来てね。渋都に襲いかかったの。
それで気を失っちゃって、緊急入院なの。
第二鴎救急病院にいるから予定空いてたら来てね」
用件だけ話され返事のできない一方通行の電話が切られたとき、
璃子は既に靴を履いて家を出ようとしていた。
そして自転車を全力で漕ぐこと15分。
第二鴎救急病院、略して第二鴎の駐輪場に入り
自転車を降りると走って受付へ。
「大野渋都の病室は!?」と
焦って聞くとお姉さんが、
「三階にのぼって突き当たりの角を曲がった一番手前の315です」
と丁寧に教えてくれた。
そして足早に病室に入ると渋都は寝ていた。
そしてベッドの脇には渋都の母がいた。
「璃子ちゃん、随分早かったわね」
と言って椅子を出してくれた。
そしてお互い無言の中、渋都が起きるのをただただ待っていた。
すると、その静寂を破るものが来た。
ガラガラッと勢いよく扉があくと、
「しゅ、渋都先輩!!!!!!!」
1年の北條万乙が叫んだ。
渋都の母は誰?この子状態だが、璃子には分かった。
渋都のことが好きで私に勝手に敵意を燃やしてる万乙。
というなんかひどいイメージ。
「あ、先輩も来てたんですね。知ってますか?
倉田先輩のせいで渋都先輩がこんなことに
なったんですよ!?」
と渋都の母に向かって訴えた。
だがそれにはちっとも動じない渋都の母は、
「あら、そう。でも現場に璃子ちゃんは
いなかったから。私が悪いと思ってるのは
瀬戸内さんですが。」
と落ち着いた声で、だがしっかりと璃子の無実を万乙に伝えてくれた。
すると万乙は納得いかないようで、
「でも、もとはといえば瀬戸内先輩のお誘いを断って
渋都先輩とのデートを優先した倉田先輩が悪いんです!」
と必死で反論した。
それでも渋都の母は、
「断りたい誘いを断るのは当然よ。
貴女は大事な人との先約があっても
誘いを受けるつもりなのかしらね」
と更に万乙を挑発した。
すると万乙はここでそれ言うか!?と誰もが思うほど
意外なことを口にした。
「渋都先輩は、倉田先輩のせいでこんな目にあったのに…
なんで、ババアは別れさせないのよ!?
私なら絶対、しゅうちゃんをこんな目に
遭わせたりしねーよ!!!!!
コンナクソヤローな倉田なんかと一緒だからっ、
だからこんな酷いことにっっ…」
私は途中、耳を疑った。
先輩のことをクソヤロー何て言う後輩、
マジでいたんだーって。
それに、人の母親をババアと呼ぶ奴も、初めてだし。
渋都のこと、いつからしゅうちゃんなんて
間抜けな呼びかたし始めたんだか。
ほんっと、いちいちムカつく万乙。
そんなときにも冷静な渋都の母。
「アラ、渋都、目が覚めていたみたい。
さっきの言葉、聞こえてたかしらね。」
すると案の定、渋都からでた言葉は、
「うん、完璧に最初から最後まで聞いてたよ。」
という万乙の終わりを示すような返事だった。
「璃子や俺は先輩だと言うのにしゅうちゃん、
クソヤローな倉田、なんて呼ぶんだ〜?
おまけに俺の母親のことまでババアって
呼んでくれたんだって?酷いなぁw」
万乙は必死で涙をこらえながら悔しそうに棒立ちしていたが、
やがて耐えられなくなったのか、顔をおおって、
病室から走り去っていった。
何故か、誰もしゃべらない。
そこで璃子が口を開いた。
「ご……さい…」
小声で聞き取りづらかったが、渋都は
「璃子は何も悪くないよ、悪いのは、
(瀬戸内先輩と)アノ1年なんだから。
気にすることなんてないよ。」
そういって、璃子を抱き締めた。
それから数日…
渋都は無事退院し、瀬戸内とは何故か
親しくなったらしい。
そして璃子と渋都の夏休みが再開した。