清良 緋音 セラ アカネ (13)
中2
鈴木 沙耶 スズキ サヤ (13)
中2
漆咲 真宥 ウルシザキ マヒロ (15)
中3
香川 恵身 カガワ エミ (14)
中2
星野 優子 ホシノ ユウコ (25)
2-4担任
<プロローグ>
それは2年前。私達が小5のとき。
「緋音〜!!」
「なーに?沙耶」
「ハァハァ、今、喉乾いてるの!そのジュース、
ちょっとちょうだい!!ハァハァ…」
私は潔癖症。自分が飲んだものを渡すなんて無理。
でも沙耶は今、疲れてるよね…
でも…やっぱり…
「ゴメン、沙耶。他の人にもらって…」
「何それ!?自分一人で飲みたいからって、最悪!」
沙耶は、その頃買ってもらったばかりの
まだ使いなれないケータイで私の親友の恵身に
LINEした。
「緋音は欲張りでさ」
「飲んでたジュース、くれなかったヒドイ」
と送信し、私に見せてきた。
私はその時怖かった。
恵身がそれを信じて私から離れていったら…
そう思うと体が震えてきた。
ピロローン♪
恵身から返事が来たみたい。
「チッ」舌打ちをした沙耶。
画面を覗いてみると…
「緋音は自分勝手にそんなことしん」
「なんか理由があるはずやから」
ピロローン♪
私のケータイも鳴ってる。
恵身からLINE。
「今、沙耶とおるん?」
「何でジュースあげんかったん?」
「なんかあったん?」
「恵身、ゴメンね。心配かけて」
「私、潔癖症でね、飲みかけ渡せなかったの」
送信するとすぐに既読がついた。
「じゃあ沙耶にはそう伝えとくわ」
…………恵身はいつでも、優しいんだね。
それに比べて、私は……私は………
2年経った、今。
私はいじめられっ子。
支えてくれるのは恵身のグループ。
いじめっ子は沙耶のグループ。
原因はあのジュースのこと。
あのとき沙耶は友達に話を少し盛って、そのことを
話した。そのせいで、今や私は凶悪犯。
優しい恵身が、ちゃんと理由を説明してくれたけど、ダメだった。
沙耶の言った話はは瞬く間に広がった。
緋音を見る人の目はそれぞれ。
見て見ぬふりをする人。
同情のするような目で見ている人。
完全に軽蔑するような目で見ている人。
興味深そうにガン見してくる人。
こちらを見ながらクスクス笑っている人。
でも恵身だけは違う。
見ているだけじゃなかった。
ちゃんと、助けてくれた。
恵身は何も悪くないのに、
「私のせいやから。私、緋音になにもしてあげれんかったから」
いつもそう言ってくれる。
何をされても「緋音を守る」。
と言って味方してくれた。
頑張ってください‼︎
見てて興味がある話ですね‼︎
更新楽しみにしてます`・ω・)
>>4
ああああありがとうございますL(_ _)」
めっちゃやる気出たんで書きます(`・・´)φ
うわー誰か知られたら恥ずかしいから
トリップまで変えて小説専用の名前にしたのに
名前かえ忘れた(涙)
恵身には好きな人がいた。
3年の漆咲真宥先輩。
恵身は本当に漆咲先輩が大好きらしく、
いつも、前の通り掛かるだけで幸せそうな顔をする。
そして必ず、
「あぁ、漆咲先輩、かっこいい…
緋音もはやく、好きな人見つけなよ〜!」
と笑顔で言ってくる。
そんな日常が、ある日突然変わるなんて、
その時の恵身と緋音は考えてもいなかった。
日常が変わるのは、あっという間だった。
6月になり、蒸し暑い日が続く。
ある日、私が昇降口から出ると、漆咲先輩がいた。
そして私に向かって手招きをした。
え、何々?先輩、何かあったのかな…
そんなこと考えながら先輩についていく。
体育館裏までつれていかれた。
ここは告白スポットとして有名な体育館裏。
私はここに来たことはなかった。
少し戸惑いつつも、気になることを訊いてみる。
「あの、先輩…どういったご用件でしょうか…」
部活の先輩に習った、呼び出されたときの対応の仕方で訊いてみた。
すると、先輩は笑いながら言った。
「アハハッ、清良ちゃん…真面目ww礼儀正しすぎwやっぱこの子で正解だな!」
何が!?私で正解!?…なんなんだろー…
さっき以上に戸惑っていると、先輩の顔が急に
真剣になった。
「清良ちゃん、好きだ。付き合ってくれ…」
嘘ぉ!?この私なんかで、いいの!?恵身のが絶対にかわいいのに!!
「ななななな、なんで…!?」
私、急に言われたって…
「清良ちゃんが魅力的だったからかな」
さらっとこたえてるけど…
それにしてもカッコいいな、漆咲先輩。
まあ、優しそうだし、okしても、いいよね…
「お、お願いします。漆咲先輩…」
力なく私がそう言うと、先輩は、
「付き合うんなら、俺はお前のこと、緋音って呼ぶ。お前は俺のこと、真宥って呼べ。それと、力なく返事されても、嫌々付き合うみたいじゃんww」
え?でも、先輩のこと、呼び捨てしていいの!?
戸惑いつつも、ためしに呼んでみる。
「ま、真宥っ…」
「うっわー、先輩のこと呼び捨てすんのかよー」
あ、やっぱりダメだった…
「スッ、すいません先輩…っヒャッ」