『片想いは楽しい』なんて人は言うけどそんなの恵まれた人の言葉。
私は片想いが楽しいなんて思わない。辛いし、大嫌い。
『あの日』からの私の考え。
・・・でも、君に出会って恋して変わったんだよ。
*・*・*・*・*・*・*・*・*・*・*
あーぃ、どーも。
陽葵です(´∀`*)ノ
荒らし、悪口、アンチ等やめてください。
小説に関係ないレスもNGです。
小説の感想なら受け付けます♪
てかしてください!
待ってます(´∀`*)ノ
*きっかけ*
岡本月(オカモト ルナ)。今年から高校生になった。
入学前に切った顎下のショートボブ。
周りより童顔の顔面。
これはちょっとコンプレックス。
好きなことは歌うこと。
歌詞もよく書く。
・・・作曲は出来ないけど。
最近は書いてないかなー??
「月ぁー!」
「紗奈ぁー・・・?!」
いつも明るくて可愛い私の親友の佐々木紗奈(ササキ サナ)。
なんかいつもと違う??
「紗奈、なんか変わった?」
「そう?別に・・・??」
うーんと考える素振りを見せたが何もないようだ。
「そかぁー、私の勘違いだよねー」
「うん、月おもしろい、最高っ!」
いつもみたく、笑いあった。
放課後___
帰り支度をして、教室を出る。
トコトコと歩いていると後ろから声がした。
「あぶないですっ!」
「・・・んぁ?」
__ボコッ!!
「・・・ったぁー!!」
「大丈夫ですか?!」
何コレー・・・サッカーボール?
私の前では男の子が頭を下げていた。
「あ、大丈夫ですよー」
「・・・でも、」
「本当に大丈夫!」
「・・・あの」
「さよならー!」
私は急いで学校を出た。
・・・男の子って苦手だ。
家に帰ると隣の家から楽しそうな声がした。
「また彼女できたんだ・・・」
私の憧れだった幼馴染み。
あるときをきっかけに彼は狂った様に毎回違う女の子を連れてた。
・・・恋なんか大嫌いだ。
・・・男の子も、大嫌い。
翌日__
玄関のドアを開けるとちょうど隣からアイツが出てきた。
「・・・おはよ」
「・・・はよ」
素っ気ない挨拶を済ますと自転車にまたがって行ってしまった。
角で見えなくなるまで背中を見送り、私も速足で学校へ向かった。
正門を抜け、グランドの隣の道を歩いていると後ろから声がした。
「あ!!」
振り返ると体操着の男の子。
「何ですか?」
「昨日のボールの・・・」
あ・・・、。
「大丈夫ですから!」
「違うんです!名前聞きたいなって」
え・・・。
「岡本月。」
「おかもと、るな?」
「そう、月って書いてルナ。」
「スゲー!!」
「君は?」
「宇野龍希。」
「うの、りゅうき?」
「おぅ、りゅーでいいよ!」
「うん、」
この時の私はりゅーのこと、何も知らなかった。
*気付いた気持ち*
「あっ、月!」
「おぉ、りゅー!」
「奇遇だなー!」
「またボール拾いー?」
「おぅよ、1年だからな!」
りゅーは私がよく通るグランドの横の道に出てきたボールを拾っている。
そして、私を見かけたら必ず声をかけてくれる。
「今日もお疲れだねー。」
「おー、レギュラーメンバーに入るためにはもっと頑張んないとな!」
「うん、応援するよ!」
「ありがとな!」
りゅーは、いつも明るい笑顔で私を元気にしてくれた。
そんなりゅーを見るたびに胸がキューってなった。
・・・いやじゃない、痛み。
分かんないんだけど、心地悪くはなかった。
気付いたら、恋の歌詞を書いている。
・・・私どうかしちゃったのかな?
恋することが大嫌いなはずなのに。
どうしてだろう?
恋が憎いはずなのに。
何でなんだろう?
分かんないけど、私の胸がキューってなるのはりゅーの笑顔を見たとき。
私が元気になれるのはりゅーの頑張る背中を見ているとき。
・・・私が歌詞を書くとき思い浮かべるのは、りゅーの姿。
私・・・りゅーに、恋してるのかな?
分かんないけど、多分そうだ。
・・・いや、絶対そうだ。
「あ、月ー!」
「りゅー!」
「また会ったな!」
ほら、無邪気な彼の笑顔に胸が張り裂けそうになるんだ。
『切ない』『愛しい』
まさにこの感覚。
この私が、恋をした。
男の子が大嫌いで、片想いが大嫌いで、恋することが憎い。
そんな私が恋をした。
*季節*
りゅーに恋してからの日々はすごく早かった。
・・・気付けばもう季節は春だった。
2年になった私。
クラス替えの季節。
・・・りゅーと同じクラスになれますように。
私のクラスは・・・E組。
りゅー、龍希・・・。
・・・必死に目で探す。
すると後ろから肩を叩かれた。
振り返ると、
「りゅー!」
「よっ、月、何組?」
「E組だよー」
するとりゅーは、驚いた顔をして言った。
「マジかっ!」
「・・・マジだけど?」
「俺も、E組!」
・・・嘘、嬉しい!
「やったじゃん、よろしくね!」
「おーよ!」
そして教室へ向かった。
席は窓際の一番後ろでりゅーの斜め後ろ。
・・・この場所、超いい!
少しするとロングヘアの女の子が私の前の席に座った。
・・・可愛い。
キレイな黒髪で、ぱっちり二重。
・・・絶対モテるよ、この子。
なんて、みとれていると声をかけられた。
「ウチ、大島愛!」
「・・・愛ちゃん?」
「そ、君は?」
「・・・岡本月。」
「ルナ?めっちゃ可愛い名前!気に入った!」
すると、愛ちゃんは私のことを見て言った。
「ショートボブ似合う女の子っていいね。」
「・・・ん?」
「いや、月ちゃんめっちゃ似合ってるやん?」
「・・・そうかな?」
初めて言われた。
・・・しかもこんな美人に。
「髪染めてるん?」
「ううん、染めてないよ?」
「そーか、地毛か!めっちゃキレイな色やん!」
「愛ちゃん、めっちゃほめるね!」
「・・・そう?でも、悪くは思わんよね?」
確かに。
愛ちゃんっていい子なんだろうな。
少しして、私の隣に男の子が座った。
・・・見た目は完璧不良。
茶髪だし、ワックスしてるの分かるし、制服着崩してるし。
・・・やばー。
「遅いぞ、燐っ!」
「うるせーわ!」
・・・りゅーの友達?
すごい仲良さそう。
「・・・月?」
「・・・んあ?」
りゅーがいきなり声をかけてきた。
「どーした?」
「え、別になにも?」
「そっか、あ!」
「何??」
りゅーは何か思い出したのか大声で言った。
「愛とは話したよな?」
「うん、話したよ?ね、愛ちゃん?」
愛ちゃんは振り返ると笑顔で頷いた。
「そっか、燐は?」
「・・・りん?」
「紹介するな、コイツ五十嵐燐!」
燐くんはダルそうな顔で私を見た。
「・・・岡本月です。」
「五十嵐燐。」
怖っ!
「コイツ愛想悪いんだ、ごめんな」
「え、全然だよ!」
「根はいい奴だから!」
りゅーは笑顔で言った。
・・・やっぱ、優しいんだ。
絶対、モテるよね。
*それぞれの気持ち*
クラスが変わってもうすぐ1ヶ月。
私達4人はクラスで有名な仲良し組になっていた。
「ねね、月ー!」
「お、愛、どしたの?」
「月って好きな人おるんー?」
「??!!」
好きな人・・・りゅーだけども。
「い、いないかなー?」
「そっかぁー」
「愛は??」
「ウチはー・・・」
愛は、言いにくそうに、そして恥ずかしそうに言った。
「・・・いるよ?」
「だっ、誰??」
「・・・りゅー・・・き。」
「・・・え?」
「ウチ、龍希好きなん。」
・・・愛が、りゅーを好き。
「・・・どしたん?」
「え、ううん、頑張ってね!!応援するよ!!」
「月ぁー!ありがとうーー!!」
もし・・・私が、ちゃんと言ってたらどうなってたのかな?
・・・私、諦めるしかないのかな?
「・・・お前、今日元気なくね?」
「あ、燐くん」
「なんかあったか?」
「ううん、特に何もないよ」
燐くんは言った。
「龍希さ、愛に告白するらしいんだ」
「え・・・」
「お前」
「な、何??」
「邪魔すんなよな」
・・・燐くん、気付いてるのかな?
私が、りゅーのこと好きってこと。
「邪魔なんかしないよー!」
「・・・ならいいけど。」
りゅー、愛と付き合っちゃうのかな?
「るーな!」
「え、りゅー」
「元気ねーなぁー!」
「そ、そんなことないよ??」
「よし、一緒に焼きそばパン買いに行くぞ!!」
そう言ってりゅーは私の手を引っ張った。
教室を出る時、私を寂しそうに見つめる愛の顔と、私を軽蔑した目の燐くんが見えた。
「月、マジどした??」
「お腹空いてるんかな?」
「・・・買うか!」
焼きそばパンを4つ買って教室に戻った。
*親友*
放課後の1人きりの教室。
「♪〜」
なんとなく、鼻唄を歌う。
____ガラガラ
教室のドアが開く音で鼻唄を止める。
「あ、月、いた!」
「りゅー、部活は?」
「ちょ、抜けてきた!」
「何してんのー!」
するとりゅーは真剣に言った。
「俺、愛に告ろうと思ってる。」
「・・・そっか」
知ってた。
なんで、どうして私に言うの?
・・・辛いよ。
「でもさ、愛は、燐が好きなんじゃないかって。」
「大丈夫だよ、自信持ちなよ」
だって、愛はりゅーのことが好きなんだもん。
「・・・ありがとな」
「いえいえー!」
「月のおかげで勇気出た!」
「なら、良かった!」
りゅーは教室を出ていこうとドアに手をかけ、振り替えって笑顔で言った。
「月は、俺の親友だからな!」
「え・・・」
「じゃーな!」
タタタと足音を立てて去っていくりゅーの背中を見つめる。
「親友か・・・」
私は、りゅーの親友。
よし、りゅーの恋を応援しよう。
*幸せ*
りゅーが愛に告白して1週間。
相変わらず、2人はラブラブだった。
「ねね、龍希っ」
「おぉ、愛!どした?」
「日曜日、遊べる?」
「日曜日?部活休みだからいいぞ!」
「本当に??!!やったぁー!」
・・・こんなやり取りには慣れた私。
私は未だにりゅーが好き。
けど、片想いでいいし、2人の幸せを願ってる。
・・・付き合いたいとか、告白したいとは思わない。
「お前、まだ龍希好きなワケ?」
「り、燐くん・・・」
「いい加減諦めろよばーか。」
「ば、バカじゃないもん!」
「は?バカだろ!」
あんなに冷たかった燐くんは、『あの日』から優しくなっていた。
「あれ?月と燐もできちゃってんのかい?」
「龍希うるせー!」
「熱いねー!」
毎日、こんな日々。
みんなそれぞれの幸せを掴んでる。
私の幸せって何だろう?
・・・んー。
*サッカー少年*
アレコレしていると、もう辺りは真っ暗で教室もグランドも空っぽだった。
急いで帰ろうとしたけど、なんかやる気が起きなくて公園のベンチに座っていた。
「・・・はぁー。」
大きなため息をする。
「・・・なんかあったの?」
「へっ?」
気付いたら、サッカーボールを抱えた私と同じ学校の制服を着た男の子が立っていた。
「いや、ため息ついてるから」
「ううん、別に何も」
「ふーん、俺にもうつりそだからやめてよ。」
・・・なんだこの子は。
「2年?」
「うん、そうだよ、キミは?」
「1年」
1年生の割りにしっかりしてるなぁ。
「あ、そっか」
「おぅ」
・・・え、何?
この子、帰らないの?
どーしよ?
え、何か話すべき?
迷っていると男の子が言った。
「俺、河上龍騎。」
河上龍騎(カワカミ リュウキ)。
りゅーと同じ名前。
「2年のサッカー部にも龍希先輩っているんだけどさ」
「うん?」
「俺の憧れ」
そう言って彼は微笑んだ。
「・・・」
「え、名前は?」
「あ、岡本月!」
「ルナ?」
「そう、月って書いてルナって読む」
「へぇー、スゲーじゃん!」
・・・スゲーかな?
「月、よろしくな!」
「よろしく!えーと、河上くん」
「龍騎でいいよ」
「じゃあ、龍騎。」
龍騎は「おう」と言って微笑んだ。
*思い続けて*
「あ、月じゃん」
「おぉ、龍騎!」
「おはよーさん」
「おはよ!」
龍騎は、先輩に目つけられてそうな雰囲気。
「朝練?」
「そー」
「頑張ってね」
「おぅ、ボール拾いまくる」
龍騎はそう言うと、走って行った。
「なぁ、月?」
「なーに?」
「龍騎と知り合いなのか?」
「うん、どして?」
「いや、月の話したら食いついてきてよー。」
・・・へぇー。
って!!!
私の話してたの???!!!
「ま、龍騎には気を付けろよ。」
「え、どーゆー?」
私の言葉も聞かず、りゅーは走って行った。
You make thngis so clear. Thanks for taking the time!
11:陽葵:2015/10/20(火) 18:40 ID:y/2 >>10
な、何ですか??