橙色に染まった大地にゆらり、二つの影。
見つめ合うように向かい合うそれらは、既にお互いを思い合う二人のようで。
__ふと、一つの影が動いた。
「……‥好きです、あなたが。」
暫く時間が止まったように感じたのは、きっと気のせいじゃない筈。
応じるように、もう一つの影も揺れた。
「……‥俺も、好き」
その返事を、言葉を、声を聞いて。
何年かぶりに、私の頬に雫が落ちた。
ーーー
「……‥ああ、ね。」
私には、好きな人がいる。
好きすぎて好きすぎて、頭が痛くなるくらいに思っている人が。
__いつでも瞼を閉じれば、彼の顔が浮かんでくる。そしてその都度頬が上気して心臓が苦しいほどに早鐘を打つ。
今だって、そうだ。そうなのだ。
……‥でも、
「好きなの。……本当に」
……この恋も、もう終わりだ。
ーーーー
橙色に染まった大地にゆらり、二つの影。
人型をしたそれらの顔の部分が重なった時、私は小さなため息をついた。
「……うんこ漏れそう。」
どういうことなのwwwwwww
いきなりタメ口ですみません
でも他に言葉が思い付きません
恋愛物かと思ったら、いきなり主人公らしき少女が漏れそうって……wwww
一発目からやらかしてくれましたね
笑いが止まりません(笑)
更新頑張って下さい
ご迷惑でなければ、またコメントさせて頂きます
初コメがキタ!!
嬉しいぜ!
迷惑だなんて……‥こっちは喜びすぎて布団の上で跳ねてるっていうのに。そんな筈がない!
これからも応援をお願いします
最後でワロタ
5:ミルフィーユ:2015/12/26(土) 20:57 ID:SlM >>4
優花様
読んでいただき、ありがとうございます。
やっぱり、みんな最後でワロうのね。
「……‥っていうことがあったの」
「雰囲気台無しだな死ねよ」
書物から顔を上げることなくいたって冷淡な声で私にそう言い放ってくれたのは、小学校からの親友神ちゃんである。
日光に当たって光るワインレッドのメガネのフレームが、恐ろしく麗人な彼女にはよく似合っている。更に付け加えると神ちゃんはいま足を豪胆に組み、その美脚を惜しげも無く周囲に晒している。その姿は一枚の名画のようで、恐ろしく様になっていた。
「……………」
試しに、私も神ちゃんと同じポーズをしてみる。
こう……スカートを少しばかり上げて…足を付け根の方から、右足を上にして……‥
よし!かんぺ……き……‥?
「……‥何してるの短足。」
「…うん。分かってたよ。分かってたよ私はこうなるってことを……‥!」
私の姿がどんなことになっていたか、それについては神ちゃんが世界一可哀想なものを見るような目で私を見ていた、とだけ言っておこう。
と、まぁ、この話は置いといて。
「まあ、そんな訳で。私は諦めるよ、あいつのこと」
心情を悟られぬよう、極力自然な笑顔で。
私が言うと、神ちゃんは暫く目を伏せて黙っていた。
秒針が二周、レースを終えた時だ。
「……‥アンタはそれでいいの?」
沈黙の中零されたその言葉とともに、ぽつん、と心に何かが落ちてきた。
神ちゃんが、私の方をまっすぐに見ていた。
常に無表情な神ちゃんは、自らの感情を表に出すことはない。でも、今私の視界に映る神ちゃんは僅かに憂いを含んだ目をしていた。
「……‥あいつの話してる時、いつもアンタは楽しそうだった。笑顔で、輝いてて……とても、憧れた。
だから私も応援したいなって…………思ってたんだけど……‥」
「神ちゃん……‥」
神ちゃんの一つ一つの言葉が、胸の奥に届いてくる。
嬉しい。大切な親友が、こんなにも私のことを思ってくれていたなんて。
それと同時に、そんな優しい親友の心を悩ませていたなんて、と、罪悪感が胸を締め付ける。
……‥実を言うと、私だって辛い。あんなにも好きだった人をこうも簡単に諦めきれるわけがない。未だにあの人のことを思っている、でもそれを認めていないだけだと頭の片隅ではわかっている。
「……でも、今更未練タラタラしてんのもなぁ。」
しかも、昨晩中ずっとずっと悩んで、やっと諦める決心をつけることができたのだというのに。背に腹は変えられないのよっ。
だから私は、こんな複雑な思いを神ちゃんに知られないよう、笑顔でこう言ったんだ。
「もう一層のこと私を抱いてッ!!!」
「……‥死んでくれる?」