滅びるデストルド

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1:熊:2016/02/12(金) 22:11 ID:eIQ

始めまして。熊です。初投稿な上、厨ニ創作です。見苦しい点が多いと思いますが、精一杯制作したいと思います。
〜あらすじ〜
いじめられっ子の中学二年生、穂高 改直<ほたか かいと>が常日頃の問題に頭を抱えながらの帰り道、男性を捕食する怪物に遭遇し、襲われてしまいます。その時、空から光が舞い降りたのです...

2:熊:2016/02/13(土) 10:29 ID:eIQ

平成26年現在、内閣府によると2万5千人から3万人程の自殺者が年間で出ている。その理由は、いじめ、失敗、人生の悲壮感など、様々だ―

第1章1節「モノクロ」

「もう嫌だ、死にたい」
と、いつもの口癖をつぶやきながら帰る穂高改直は今日もいじめられた。
「痛った!針刺さっちまった!」
「不器用だな...」
「おい穂高!お前今俺を不器用だと思っただろ!」
「い、いや...」
「放課後屋上へ来い!」
「はい...」
なぜ僕なのか。なぜ誰も助けてくれないのか。どうしてこんな事をされなくちゃいけないのか。この世界は平等だと誰かが言うが、そんな事は決して無い。幸せに包まれる家庭があれば、絶えることなく恐怖に包まれる家庭だってある。ぼくは不平等な世界の駄目な方にいる。どうしてこうなったんだろう...

放課後になり、改直は屋上へ行った。そこには顔を真っ赤にした不器用な男、詩島がいた。詩島は太った体を震わせながら言った。
「俺は、”不器用”って言葉が世界一嫌いなんだよ!俺は世界一嫌いな言葉を言ったお前えを許さねぇ!」
ふざけるな。そんな事知らなかったんだからしょうがないだろ。
―言ってやる。勇気を出せ。いつものストレス晴らしてやる...!
「ふざ...ごめん。」
―言えなかった。勇気を出せなかった。いつものストレス晴らせなかった...!
「調子に乗るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
詩島が腕を振り下ろす。
(殴られる!)
しかし、詩島はあと1cm程の距離で改直を殴るのを止めた。
「え...?」
「もういい!消えろ!」
そう言い、詩島は早足で帰って行った。
「なんで殴んなかったんだ?...まあいいや、帰ろう...」
改直は学校から出て、そそくさと帰路を急いだ。早く帰らないといけない。なぜなら、地獄は学校だけではないからだ。
「家に帰ってもいいこと無いなぁ...」
改直の両親はいわゆる“暴力親”である。家に帰るのが予定より1分でも遅いと、何をしていたのかと問いただされ、理由も無いのでただ謝ると、殴られる。
「もう嫌だ、死にたい」
そう口走った瞬間、目に映ったのは、人を喰らう怪物だった。
―続―                      

3:熊:2016/02/13(土) 21:45 ID:eIQ

あ、言い忘れてました。自由にレスおkです!じゃんじゃん書き込んで下さい!

4:匿名:2016/02/14(日) 16:06 ID:Tlc


 改行するときは、空欄一つ開けた方が良いと思います。
 また、『!』や『?』等の記号を使う際は、次の台詞との間に一マス開けるのが基本らしいです。
 加えて『…』は単数使用ではなく『……』の様に二個使用するのも、小説の基本となっております。

 以上は、>>2を見てまでの一番気になったところです。
 作品事態はまだ一スレしか上がっていないので何とも言えませんが、>>2冒頭の自殺についての文章は心惹かれる物がありました。
 これからも頑張ってください。

5:fia◆LM ikrkn:2016/02/15(月) 16:55 ID:iwg

ここまで読んで面白かったです。
最後の人を食べる怪物からの続きも凄く気になります。
続きはよ。

6:熊:2016/02/15(月) 22:33 ID:eIQ

 ―穂高改直の最悪な日常は、中学校入学から暫くすると起こった。今住んでいる那珂町に越して来たばかり
 だった為、まわりに馴染めず、部活にも入らず、何事にも消極的だった。その時の改直には、まわりが全員
 敵に見えた。人から白い目で見られたり、成績の悪化で元々厳しかった親はさらに厳しさを増した。そんな 生活を一年続けていたら、いつの間にか、下しか見ないようになった―
 
 第一章第ニ節「スタート」

 僕は今、怪物の目の前にいる。ヤツは男性だったであろう人肉をむさぼり喰っていた。吐き気と恐怖で体が
 動かなかった。しかし、こういう時に限って喉はせっせと働く。
 「く......喰ってる、うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
 その瞬間、怪物は赤く染まった顔をこちらに向けて不気味な笑みを浮かべた。その怪物を見て、僕はヤツと
 目が合い、怪物の顔とは対照的に顔は蒼白くなっていった。そして、そのまま意識は遠のいて行った。最後
 に僕が見たものは、降って来る光。なんだあれ。なんだ......あれ......。

 気が付くとそこはベットの上だった。
 「ここは一体......?」
 「ここは病院です。ご両親が捜索願を出されて、救急搬送隊があなたをここへ」
 「あの......」
 母さんが口を開く。
 「息子は今日退院できますか?」
 「いえ。今日一日入院して、明日退院という予定になります」
 「そうですか......」
 母さんは恐らく僕を早く帰らせるつもりでいたみたいだ。面倒臭いからだ。
 「では失礼します」
 「息子さんとはお話しないのですか?」
 「ええ。では」
 行ってしまった。用事もないのに。
 「では今日は安静にしてて下さい」
 「はい......」
 ......暇だな。一応テレビカードあるし部屋に誰もいないからテレビ見よ。
 ―その瞬間目に映ったのは昨日の帰り道だった。
 「こちらリポーターの山本。那珂町にある現場では、男性と見られる方の遺体がありました。この男性は、
 昨晩七時ごろ、猟奇的な殺害方法で殺されていました。この犯行はドロップ―」
 昨日の事がもう話題になっているのか......一体全体僕の身に何が―
 (昨日の事全て教えてやろうか?)
 「え......!?」
    ―続―

7:熊:2016/02/19(金) 21:28 ID:eIQ

 ―穂高改直は”怪物”に会い、恐怖で意識を失ってしまった。その時、上空から一つの光が舞い降りた。そ
 の光は倒れていた改直に取り憑いた。改直が目覚めたのはその瞬間だった。怪物は起き上った改直に襲いか
 かる。しかし改直は先程とは裏腹に怪物に向かって行く。彼の左目は紅蓮に染まり、右手には大剣を握って
 いた。その姿にあっけに取られていた。その隙を狙った彼は怪物を一刀両断した。
 「ギャァァァァァ!」
 怪物の断末魔戸と共に彼はまた意識を失い、倒れこんだ。
 
___________________________________________________
 
 (昨日の事全て教えてやろうか?)
 「え.....?」
 脳の内部に直接響き渡るような声がした。
 「お前は一体何者だ!?」
 「私は”炎鳴神”。君の体に昨日の晩取り憑いた。」
 頼む。常人にも分かるように説明してくれ。
 (そうだな......)
 「ちょっと待て!何で僕の考えてる事が分かるんだよ!」
 (それは私が君と同化しているからだ。)
 「......まぁいいや。まずはこの状況に至るまでを説明して欲しい。」
 (いいだろう。黙って聞いてくれ。私はある目的のために幽体となって浮遊していた。そんなあくる日、
 君が”奇獣”に襲われていたので、助けたかったが、この姿では何も出来ないのでやむを得ず、君の体と同 化した。その後力は収まり、今に至るのだ)
 「質問良いかな?」
 (ああ、何だ?)
 「ある目的って何なの?」
 (それは話が長くなる。また今度だ)
 「”奇獣”とは?」
 (それは君の言う所の怪物。いわゆる生物兵器だ。人を喰らい、君の様に力を持っている人間を襲う奴らだ
 )
 「さっきから炎鳴神がずっと言ってる“力”って何なの?」
 (それは、私が人間に同化する事で、並外れた身体能力を手に入れる。だが、通常の人間はこの“神”の力
 には耐え切れ無いが、お前は耐え切ったのはおろか、私の力を完全に使いこなした。それが君の”力”だ
 )
 「失神してたのに?」
 (意識の有無は関係無い。私が君の体を使えたかは君が私の力を使えたかと一緒なんだ。)
 「ところで、その力で僕は奇獣を倒せるの?」
 (は......?)
 改直はこの時、一つの考えがあった。
 この力で奇獣を倒せば皆自分の事を認めてくれるんじゃないかな―
 人類の敵を倒す理由にはやや不純だが、志は十分だった。
 (ああ、もちろん倒せる。その力でな。)
 「そうなんだ」
 改直は奇獣を”自分”が倒せる事に気分が高楊した。
 (奇獣は力を持っている人間を嗅ぎ分ける。いずれ君の元にまた襲いかかるだろう。しかし奇獣はどんな人 間も喰らう。君の周辺の人間にも危害が及ぶ可能性が否めない。注意しろ)
 「そうなのか」
 そんな二人の会話を隣接するビルの屋上から盗み見る怪しい影があった。
 「あれが我々の大敵、穂高改直か......」



 〜あとがき〜
 更新遅れました。すみません。物語の構想を練るのが大変なんです。どんな流れにしようか、どんな伏線を
 張ろうか、って考えたりします。では皆様、また次の回でお会いしましょう!

8:熊:2016/02/22(月) 21:54 ID:eIQ


―ある日の朝、二人の夫婦の間に子供が生まれた。その子供のには名前はまだ無かった。夫婦は三日三晩悩ん

 だ。その末決まった名は、失敗しても、改め、直せる人間、”改直”だった。改直は順調に育って行く.....
 
 筈だった。不器用な夫婦は子供に対して冷たく当たる事しか出来なかった。弁解も出来ないし、このまま続

 ける訳には行かない。子供が居ない時話すのはいつもこの話題だった。しかし、この夫婦が子供へ何かを託

 す時間の余裕が無い事を二人はまだ知らなかった。

9:熊:2016/03/12(土) 23:49 ID:eIQ

 病院からの帰り、改直に向かって唐突に炎鳴神が言い放った。
 (君の家に奇獣が近づいているぞ!)
 「何故奇獣が僕の家に!?」
 帰路を急ぎながら改直は問う。
 (奇獣は君の匂いを記憶している。その匂いをたどって家に来たのだろう。)
 と炎鳴神が説明していると、改直は倒れている人影を発見した。人影に近づいてみたが、その命は絶えてい た。
 「そんな!」
 (改直、すぐ家に戻るぞ!)
 「ああ!」
 この時、改直は初めて家に帰りたいと思った。どんなに殴られても、蹴られても、怒鳴られても、親は親な
 んだと思った。
 ―――――――――――――
 家に戻ると、玄関から滅茶苦茶に荒らされていた。
 「そんな......母さん!父さん!」
 改直の声を聞いたためか、奥から声が聞こえて来た。
 「改直!助けてくれ!」
 改直の父親の声を聞き、居間へ行くと、奇獣に襲われている父親を見つけた。
 (行くぞ改直!私の名を叫べ!)
 「ああ!」
 「―汝の力を我に託せ、炎鳴神!」

 〜あとがき〜
 大変遅れました。自分も来年度から受験生となるのでさらに遅れると思います。お詫びに設定晒します。
 改直の父親・・・無職の下衆1号。息子に物理的な暴力を振るう。

 改直の母親・・・無職の下衆2号。息子に精神的な暴力を振るう。


 
  

10:熊:2016/03/17(木) 21:51 ID:eIQ

 穂高改直が叫んだ瞬間、改直の左目は紅く染まり、右腕には大きな剣が現れていた。

 「それが例の”エンメイシン”か......」

 「黙れ奇獣!」

 父を襲った奇獣に改直は逆上した。手に握りしめた剣を奇獣に向かい切り払った。

 「”奇獣”って呼ぶのよせよ。俺の名前はロノウェだ。ろ、の、うぇ!」

 「そんなのはどうでも...うあっ!?」

 改直は何かに足を引っ張られた。

 「おいロノウェ!そいつが狙いなんだろ!」

 「父さん!何を!?」

 改直が動けない内に父親は逃げ出した。しかしロノウェが殺したのは、父親の方だった。

 「クズ1号抹殺完了〜。感謝しろよボウズ」

 目の前で父親を殺された改直の堪忍袋の緒が切れた。

 「お前ぇぇぇぇぇぇ!!!」

 改直は剣をロノウェに突き刺した。

 「グ...ハァ......」

 ロノウェは断末魔を上げ、倒れた。
 「母さんが心配だ!行かなくちゃ!」

 「待て......ボウズ......」

 「!?まだ生きていたのか!」

 「俺の話を良く聞け......奇獣に関する事を洗いざらい教えてやる......」

 「え?」

11:熊:2016/03/19(土) 23:11 ID:eIQ

 ―何処だ、ここは。私は誰なんだ?

 「目を覚ましたかい?”ロノウェ”」

 私は、ロノウェ。27人目の柱――

 ―――――――――――――
 
 「ロノウェ、奇獣についての事って一体......!?」

 「俺が消える前に話す......。奇獣とは、文明遺産研究家、山岸博士がある目的のために生み出した72体
 の悪魔。 ボウズに今憑いている炎鳴神はこの町に結界を張り、この町にある何か大切な物を守る4体のシ
 ステムの内の一体で、この4体を統率するシステム、”漆黒神”(しっこくしん)が存在する。この漆黒神
 が暴走し、止めようとした4体の子システムを破壊し、今の奇獣を統率し始めたらこうなってしまった....
 ..」

 「奇獣については分かったが、さらに分からない事が増えたよ!」

 ロノウェの説明のに改直は腹が立った。

 「まあそう言うな。今の状況で調べられたのはこの位だったんだ。」

 「何だよそれ!」

 話している内にロノウェの体が消え始めていた。

 「俺の体はここまでだ。これからじきに謎は明かされるだろう......」

 「そんな!行くなノロウェ!」

 「お前の父さん、悪かったな......」




 「ノロウェェェェェェェェェェェ!」

12:熊:2016/03/25(金) 17:04 ID:eIQ

 ノロウェは死んだ。父さんも死んだ。これで母さんが死んでしまったら―
 僕は......。

 「なぜ僕じゃなかったんだ」

 母がいるであろうパチンコ店へ急ぎながら改直は一言呟いた。

 (どうしたんだ?いきなり)

 「僕がいなくなれば父さんは死ななかった」

 (そんな事は言うものじゃない)

 「そう...だよね......」

 (見ろ、パチンコ屋だ)

 改直はおそるおそる店へ入っていく。店をある程度覗いても母親の姿は見当たらなかった。

 「居ないな......」

 (店員に聞いてみよう)

 炎鳴神の言う通り近くに立っていた店員に声をかけた。

 「あの、さっき髪の長い痩せこけた女の人を見かけませんでしたか?僕の母なんですが......」

 「君、こんな店に未成年が入ってきちゃ駄目でしょ?」

 「......でも、好都合だ」

 (!?)

 「ノロウェが来るのを此処で待っていたら丁度やってくるとは」

 「人間の姿にもなれるのか、奇獣!!」

 「まあ殺した人間の姿を頂いてね。あと俺の名前グシオン」

 グシオンの言葉に改直は激しい怒りを覚えた。

 「おいおい、戦うなら外にしよーぜ」

 「......」


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