「私が生きる意味って…なに?」や「プリズム☆シャイニングプリキュア!」をなどを書いていたましまろ*です。
鬱展開が多い物語しか書いて来なかったので、今回は明るい雰囲気のものにしたいと思います。
*レス禁です。感想などは独り言スレか私のいじめ小説スレにお願いします。
*誤字脱字アリ
*日本語おかしい
少しずつ書いていこうと思います!*
「はあっ………はあ…………」
私は息を切らして必死に走った。崩壊した私の国から逃げるために。
「ルナ、早く逃げるルル!」
「分かってるよ……」
うるさいよ、ルル!足元の瓦礫が邪魔で走りにくいの!
あんたは飛べて楽だよね…。
「ルナ、後ろルル!」
えっ!?
後ろから、何かが飛んでくる音が聞こえた。不気味な「ゴーッ」と言う音。
私は振り返るより先に呪文を唱えた。
「マジカルホープ!」
ぽんっと言う軽い音と共に、ピンク色の煙から小さなほうきが出てくる。
私はそれにまたがった。
「マジカルホープ!」
私はもう一度叫ぶ。ほうきは小刻みに揺れながらも、なんとか浮く。
そして不気味な音の正体(時計台の柱らしき物)から離れたことを確認した。
地面から数十メートル離れたのを確認し、私は上半身を前へ傾けた。
ほうきは猛スピードで前進し、出口に向かって一直線へ。
「ルル、人間界に逃げるよ!」
「了解ルル!」
よし、今日は調子いい。このまま飛び続けられれば完璧だわ!
出口の白い光がだんだん大きくなり、ついに目の前に広がっていった___
世界を繋ぐ空間に侵入したのを確認し、私はほうきから飛び降りた。
そして空間の入り口を閉める。
「これで人間界に影響は出ないわ」
「早く行くルル!仲間が飛ばされたかも知れないルル!」
……仲間。私の大切な国の住人たち。どうか、どうか全員無事でいて…!
私は胸元の姫の証を握り締めた。
「さあ、行くよ!」
私たちは空間を飛び越えて、人間界への入り口を目指した。
数メートル進むと、明るい世界が見えてきた。きっとあれが人間界への入り口。
私は入り口を開けようと、魔法の宝石をかざした。
「マジカルホープ!」
ドアがゆっくりと開いた___
やっと私は、人間界に辿り着くことが出来たのだ!
小さい頃からの夢。私とは違う世界の人たちが住む夢のような国。
きっと平和で、空中で喧嘩なんてないよね!
「ルナ、落ちるルルよ?」
「えっ?」
下を見ると、ピンク色の桜の木が並ぶ街道が……。
え、私、落ちちゃう……!
せっかく咲いた桜たちを傷付けちゃう!!
花の姫として、花を傷付ける訳にはいかないわ…。
「マジカルホープ!」
ほうきに必死にしがみつく。
だけど……。
「なんで浮かないのぉ〜」
ほうきは真っ逆さまに落ちていく。
このままでは桜たちだけでなく、人間たちも傷付けてしまうかも…。
「頑張って、飛んで…!」
「ルナ、無理しないで落ちた方が安全ルル!」
「何言ってるの、私は花の姫なの……大空のお月様も見てるから……」
お月様にこんな情けない姿、見られて堪るものですか…!
私は力いっぱい叫んだ。
「マジカルホープッ!
桜の木の下にワープして…!」
お願い、成功して!_____
ドサッ
私の体は落下して、衝突音と鈍い痛みが感じられる。
私は鮮やかな緑色の芝生の上に尻もちをついていた。
「いったた〜…」
痛いけど、成功したんだ…!
「やったぁ!やったよ、ルル……」
……あれ?ルル?
上下、左右……どこにもルルがいない!?
「嘘、どこに行ったの!?」
私はへたり込んでしまう。
急に独りぼっちの不安と何も知らない世界への恐怖が襲ってくる。
「どうしよう……」
ルルもきっと、私がいなくて困ってるわ…。
「待ってて、」
私が今、助けにいくから_____!
「あなた、今上から落ちてきたけど……大丈夫?」
「は、はひゃっ!?」
いきなり声をかけられ、肩がびくっと震える。
ゆっくり振り返ると、そこには___
ふわふわのキャラメル色の髪に茶色い瞳の女の子がいた。優しそうな口元はさくらんぼみたいな色……。
まるで、お菓子みたいな女の子。
「ふふふ、怖がらなくてもいいんだよ、小さな魔女さん」
ま、ままままままま魔女って…!
「どうして私が魔女ってこと知ってるの!?」
思わず心の中の言葉が口から飛び出す。慌てて両手で口を押さえるが、時すでに遅し。
「本当に魔女さんなんだぁ!」
女の子は感心したような声を上げる。
「ねえ、魔法も使えるの?何かを出したり、消したり……」
「で、出来るわよ、もちろん!
だって私は魔女だもの!」
少しだけ得意になってしまう。
「そうなんだぁ!すご〜い」
……この子…なんで魔女なんて信じてるんだろう?普通は信じないのに…。
「ねえ、どうして私が魔女だって受け入れられるの?人間は異物を受け入れないのに……」
女の子はましまろみたいな肌をほんのり桃色に染めて、クスクスと笑った。
「……大丈夫、私はどんなモノも受け入れるから。
私は南風いのり。……あなたは?」
女の子は自分の名前を名乗り、小鳥のように首をかしげた。いちいち仕草が可愛らしく、優しさが溢れている。
「私は……私はルナ。」
「ルナちゃん!……小さな魔女さんの名前はルナちゃんって言うんだぁ!」
なんだろう、この子……。本当に普通の人間なの?
単にほわほわし過ぎているだけなのか……ペースを崩される。