ああもう、思っている事が全然言えないじゃないの…。
「…ねぇ、結局俺はどうしたら良いの ?」
透き通る綺麗な声で、そう聞かれる。
…そ、そうよね、私何やってんだって話じゃないの。
素直に、「付き合って」って言いたいのに…、言えないわ、どうしよう。
「…だから…、私が言いたいのは…、 えっと、…」
米倉君が不思議そうな目で見てくる…、どうしよう、素直でなんて言えない…!
…あっ!
言えないのなら、書けば良いんじゃないの!
私は急いでカバンからメモ帳を引っ張り出した。
…ふふ、このメモ帳マイメロ○ィなの、マイメ○ディ。可愛いでしょ?
私は、米倉君に見せないようにして、ボールペンで書いた。
『好きです、付き合ってください』
…と。
最初から、ラブレターを書けば良かったと思うけれど、直接口で言いたかったのよ!
…言えてないけれど。
私は、うるさくなり響く鼓動を無視しながら、米倉君にその手紙を渡した。
米倉side
ん…?何だろう、この手紙。
なになに、
『好きです、付き合ってください』…。
…え?
あの立花さんが、俺を…?
え、取り柄が無い事で有名なクズ過ぎる俺を好き…?
「え、立花さん、本当に俺?
俺と付き合っても楽しくないよ。」
俺がそう言えば、立花さんは顔をぶんぶん横に振って、
「楽しいわけがないかもしれないけど ッ!
楽しいか、楽しくないかは私が決め るわ!あんたは私の事…、好きじゃ ないかもしれないけど…!
私は…、私はッ…」
それから、立花さんはふぅと息をはくと、途端に優しい笑顔になって言った、
「す・き・だ・か・ら。」
…と、口パクで。
口パクが精一杯なのよ、声に出すなんて無理。
私はぎゅっと口を結んでから、米倉君の返事を待っていた。
「…多分、好き。」
そう聞こえて、気付けば米倉君の腕の中。
…えと、あ、え、えっ!?
「な、何よ…、多分って何ッ!
中途半端なんて好きじゃないのよ、 もうっ、急にだっ、抱き締めて、何 がしたいの「ごめん、黙って。」
恥ずかしすぎてもごもごと文句を言っていれば、遮られる。
「まだ、立花さんの事とか全然知らな いけど…、俺なら、立花さんを分か ってあげれるかもしれない。」
米倉君に私の後頭部を手で押さえられ、彼の胸板に近づく。
米倉君の香りいっぱいに包まれて…、幸せ過ぎて、おかしくなりそうだった。
「これからよろしくね、立花さん。」
米倉side
「仕方なく、朝一緒に行ってあげるわ よ!嫌だけどねっ、大嫌いなあんた と行くなんてねッ!」
と、昨日の帰り道で立花さんに言われたけれど、メールでは、
『明日一緒に学校いこうね!
米倉君と行けるの楽しみだなぁ♪
大好きだよ、米倉君!」
という文面が送られてきました、米倉です。
難しい性格だけど立花さんを知っていけば、理解出来る…かなぁ?
何はともあれ、立花さんのギャップに少し惹かれているのも事実だからね…。
(´・ω・`)
あ、そろそろ時間だ。
「行ってきまーす!」
大きな声でそう言い、お母さんの行ってらっしゃいが響いてきて、玄関の扉を開ける。
確か、立花さんの家に行けば良い…
「えっ?
…何で立花さんいるの!?」
俺の家の前に、立花さんが立っていましたとさ。
早くも、立花さんのギャップや本音を知ってしまい、惹かれてます。
よっこらしょ。
∧_∧ ミ _ ドスッ
( )┌─┴┴─┐
/ つ. 終 了 |
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