あまり上手く書けませんが、感想をいただけたら幸いです。
*主な登場人物*
野田 佑月(Yuduki Noda)
幼馴染の陽太が好き。才色兼備。
誰にでも同じように接するためか、男子にとても人気。
大澤 陽太(Youta Oosawa)
幼馴染の佑月が好き。勉強は苦手だが、スポーツは万能。
男子にも女子にも気兼ねなく話しかけられるタイプ。
森 葵梨香(Kirika Mori)
佑月の親友。陽太のことを密かに想っているが、誰にも教えていない。
とにかく明るい。スポーツは得意。髪が短い。
田林 佑樹(Yuuki Tabayasi)
陽太の親友。球技が得意。勉強は、佑月に負けじ劣らずできる。
葵梨香の気持ちに薄々気付いている。
基本的には佑月と陽太の視点で書きますが、
時々葵梨香や佑樹になったりします。
Said.○○←だれの視点か
1.初恋。(Said.佑月)
私には、今好きな子がいる。それは、初恋。
幼馴染の陽太。知り合ったのは3歳の頃で、6歳の頃には多分、もう好きになっていた。
もうかれこれ、知り合ってから10年経った。
『あっという間なんだな…』と、つくづく思う。
「あ、ゆづ!おはよー!」
学校へ続く一本道を歩いている途中、葵梨香と合流した。
お互い家はお同じ方向。だけど、少し距離があり、どちらかの家で待ち合わせ……とすると、
かなり時間がかかってしまう為、別々で行くことにしている。
「そういえばさぁ、今度夏祭りあんじゃん?」
「あぁ、あるね。」「あれさ、4人で行かない?」
葵梨香が、楽しそうに目を輝かせて聞いてきた。きっともう頭の中は夏まつりのことでいっぱいだろう。
「……いいよ。でも4人て?」「もうとぼけちゃって〜。そりゃ、あたしとゆづと佑樹と陽太だよ。」
「えっ!やっぱ却下!」「ダメ〜。それは無し!」
葵梨香がニヤニヤと笑う。こうやって、私と陽太をくっつけようと色々やってくれる事は嬉しい。
でも、こっちだってイキナリとかは……。心の準備ってもんがあるでしょ?
「あっ、佑樹〜」
後ろをくるりと向いて、大きく手を振っている葵梨香を横目に考えた。
ヤバイ、2人が来ると……。
「おはよ、葵梨香さんと佑月さん。」「おはよう、佑樹君。」
頭だけを後ろに向かせて、なるべく作り笑顔とバレないような作り笑顔であいさつを返した。
後ろには眠そうに目をこする陽太が居た。寝癖が数箇所ピョンピョンとはねている。
あぁ……なんでこんな奴がモテるんだ。そう思ったけど、私も陽太を好きな人たちの1人なんだけどね…。
Said.佑月
「今週の土曜、2人とも空いてる?」
「…うん、僕は空いてると思う。陽太は?」「ん?多分大丈夫」
2人がそう答えた途端、自分の心臓が大きく『ドクン』と音を立てた。
さらにその後には、止むことなく心臓の鼓動が加速した。
「じゃあさ、4人で夏祭り行かない?」
葵梨香が両手を大きく広げ、腕をブンブンと上下に動かしている。
多分、興奮してるんだろうな…。葵梨香の興奮は、佑樹君も気付いたらしい。
「どうしよっか。」
と、苦笑しながら陽太を見ている。まぁ、陽太は「どっちでもいい」と言っているような態度で、まったく興味がないような素振りだ。
「じゃ、一緒に行こうよ。うーん…じゃ、時間はまた今度言うね。」
「うん。わかった。」