恋愛小説()は初めて書きます。
2:よっしゃあ!:2016/03/27(日) 20:15 ID:1Cw
岩倉杏里(いわくら あんり)は、僕と同じクラスの女子生徒だ。
成績は常にトップ。容姿端麗で、性格も良い。友人も多く、先生からを一目を置かれている。
僕、成瀬優人(なるせ ゆうと)はそんな彼女に憧れを抱いていた。そして、その憧れは高校二年生の夏休みを間近に迫った今! “恋”と言う形を成すのだ!
別に良いだろう?! 恋をしたって! 相手は「少年の日」の登場人物である模範少年ことエーミールを具現化し、性別をひっくり返したかの様な人物だ! しかし、性格に難は無く、彼女は誰にでも優しい!
誰だって彼女に恋をしてもおかしくはない。誰だって彼女と特別な間柄になりたいと思ってもおかしくない。それを嫌悪視する資格は僕にはない。
ゆーえーにー!
僕は彼女に恋い焦がれ、今まさに特別な間柄(はーと)になりたいと思っている!
ならば、思い立ったが吉日だ!
さーいえっさー!
告白じゃー!
何が“ゆーえーにー”か、わからないだって? 心配するな。僕にもわからない!(どや顔)
さあ! 告白祭りじゃー!
と思ったが、岩倉さんの下駄箱に突っ込んだラブレターに記載した時間を既に三十分以上オーバーしているため、これもう脈皆無の可能性しかない。
手元のスマートフォンは午後五時すぎを示していた。四時をすぎた頃にはホームルームも終え、生徒は各々の放課後活動の場へと足を運んだ。
僕は生憎にも部活動なる、青春製造機には所属しておらず、岩倉さんも同様! しかし、彼女は部活動に所属しないかわりに生徒会役員だ。今日も生徒会活動がある。のは、既に調査済み!
故に生徒会活動が終わる四時半頃を目処(めど)に、体育館裏に来てほしいという旨のラブレターを、桜色の便箋に綴り、彼女の下駄箱にそれはもう、目には止まらぬ早さで突っ込んだ! それこそ反動で下駄箱が少々へこんでしまうほどに(はーと)。
しかし、何故だ!?
時刻は今、五時十二分を過ぎようとしている! あ、今十三分になった。
何故だ、岩倉さん! 君は時間にしっかりした方だろう? 僕は知っている。君は時間に遅れたりするのが嫌で、友人などと待ち合わせをした際、十五分前には待ち合わせ場所に待機していることを。
何故知っているかだって? それは(放送禁止文章)。
そんな君が、まさか、遅刻……だと……?
僕は、筆舌し難い脱力感をひしひしと感じた。
ここで僕はふと我に返ってみた。
もしかして、ラブレターに何か、手違いがあったんじゃないか?
自分で言うのも何だが、僕は自身が少々おっちょこちょいであることを自負している。そのため、自分では気付かぬ手違いをおかしたのかも……。
えー、確か手紙の内容は──。
拝啓 岩倉杏里様
突然ではありますが、僕は貴方に恋をしています。貴方は容姿端麗、成績優秀、人柄も良く多くの友人に囲まれています。僕はそんな貴方に憧れ、そして恋に落ちたのです。
覚えていますか。僕と貴方が初めて出会ったあの春の日の出来事を。それは桜が咲き乱れる(以下、2866文字に渡る過去篇)。
もし僕の思いに答えてくれるのであれば、今日の放課後、いや。生徒会活動が終わり次第、体育館裏にまで来てください。良い返事を待ってます。
成瀬優人
──確か、こんなものだった、はずだ。
思い返してみても、不可解な点は一個としてない。
なんでや! なんでなんや、工藤!
あ、いや、別に工藤という人名にさして特別な意味合いはなく、何となく、ノリで言ってみたにすぎない。
はー。と深く息を吐いた。